名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

中川財務相、世界に恥をさらして辞任

2009-02-18 07:47:32 | Weblog
2009.2.18
 事の発端は2月14日、ローマで開かれた先進七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後の記者会見だった。
 世界のメディアが注目する記者会見の席で、、中川昭一財務大臣は日銀の政策金利を間違えたり、アジア開発銀行への約束もしていない支援を約束したと言ってみたり、迷言を連発した。しかし何よりも、目があけていられないような半分眠っているような素振りや、ろれつが回らないしゃべり振りには、誰もが「深酒」や「居眠り」を疑ったものである。この状況は、テレビやインターネットに乗って全世界に放映された。中川大臣のとんでもない醜態が世界にさらされた。
 帰国後中川氏は、会見の前の飲酒は否定し『風邪薬を普通の量より多めに飲んだのが原因。申し訳なく思う』と陳謝したが、自らの進退については否定した。
 この事態に、麻生首相も細田自民党幹事長も穏やかに納めようとしたが、野党は勿論与党内からも批判が続出、民主党の鳩山幹事長などは『国益の損失は計り知れない』とまで言い切った。
 中川氏の「酒癖」や健康問題は、就任前から指摘されていたそうであり、閣議などにふらつく足で現れたりしていたこともあったという。
 そもそも、この人の国語力のなさにはあきれるところがあった。本会議での答弁などで「渦中」を「うずちゅう」と読み間違えたり、ほかの例は忘れたがこんな字も読めないのかと思う間違いをいくつもしていて驚かされた思いがあった。思えばあれも酒のせいだったのかとも疑いたくなる。森喜郎元総理も『非常に酒の好きな方だから気を付なさいと随分申し上げた』と言っている。
 その後、野党の批判のボルテージは上がるばかりか世論の批判も厳しいうえ、09年度予算案の審議にも大きな影響が出るのは必至なことから中川財務相は17日昼になって、緊急記者会見を開き、予算案と関連法案の衆院通過を待って辞任する意向を表明した。
 ところがこんな条件付の辞任では野党はとうてい納得できない。それはそうであろう。辞める人に質問すること事態が無意味だと言って、民主党は中川氏に対する問責決議案を参院に提出してしまった。
 こうした事態を受け、17日夜になって中川氏は麻生首相に辞表を提出、受理された。後任には与謝野馨経済財政担当相が兼務する。これで閣僚辞任は、中山成彬国土交通相に続いて二人目となった。
 麻生首相の対応も甘い。中川氏に続投を支持したばかりで、対応が後手後手である。盟友である中川氏の辞任で麻生政権の屋台骨は揺らぐ。いよいよ麻生政権が窮地を迎えたというべきか。

 ところで今日は24節気の一つ、雨水である。今日から啓蟄までの期間をいう。雪から雨に変わり、雪が溶けはじめ、寒さも峠を越える頃である。この日をもって、昔から農耕の準備を始める目安とされてきた。
 麻生政権は、この雨水とは対照的にますます厳しい寒さの大寒を迎えた気分ではないか。中川氏の後任に与謝野氏が就いて三つの大臣を兼務することになったが、四つ目のポスト即ち総理大臣も兼務して、解散に踏み切ったらどうかという冗談が飛び出しているという。麻生さんにとってこれほど寒い思いはないであろう。