田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

今市水車公園part2 麻屋与志夫

2009-12-06 09:44:47 | Weblog
12月6日 日曜日

●水車公園(杉並木公園)に感動したのでpart2です。

むかしを思いだすことができる公園だった。

わが来し方を見つめなおせた散歩だった。

過去と対話を交わしながら楽しい時間が過ごせた。

●それは……こんなふうにやってきた。

わたしは勉学で上京する前え1年ほど家業の大麻商を父とともに営んだ。

その時の取引先が宇都宮にあった。

大塚熊次商店。

おおきな荒物屋さんだった。

ご主人はわたしの記憶にまちがいがなければ栃窪の出だった。

ずいぶんとお世話になった。

一代で財をなした人で、業界では今太閤とよばれていた。

風貌も太閤秀吉もかくあらんといった印象をうけた。

まえおきがながくなったが、その大塚さんが線香を商っていた。

杉の枯れ落ち葉が原料なので元来は茶色だったのに、緑に色をつけることを発案し

てもうけた、と話にきいた。

緑の葉を粉にするとしたら茶色に着色。

色についてはそのへん……記憶にまちがいがあつたらごめんなさい。

●そして水車公園には「からくり水車」があった。

そ杉の葉を粉にするからくりのある水車が回転していた。

まわれ、まわれ、記憶の水車。

そして思い出の中の懐かしい人たちがうかんできたのだった。

●もうお一人。東京製綱の大谷さん。

昨日かいた「防鳥網」の発案者だ。

報徳神社での展示即売会に随伴してくれた人だ。

そしてそれから数十年たって、大谷さんの孫がわが「アサヤ塾」はいってきてくれ

た。

●時の流れの中で知り合いお世話になったひとたちを回顧した。

人生とはひととひととのであいだ。

カミサンとの会話。

散歩。いやぁ……楽しかった。

年のせいでどうしても回想的になるのは否めないが、ひととひととのつながり、因

縁が見えてきた。

●二つの水車が対となってまわっていた。

       

       

ふたりで無言のままジッと立ち止まって眺めた。

カミサンがかんがえていることが分かるような気がした。

●『夫婦水車』というニックネームをこの二つ仲良く並ぶ水車にわたしはつけた。

●そしてきょうの「奥様はパイパイア」がかきあがった。

●same time same place 同じ場所。同じ時間。

に存在しているカミサンとわたし。

小説ではなく、現実のわたしたちは、死ぬのはまだ早すぎる。

ふたりであと30年くらい生きて。

カミサンには写真家or絵描きに成ってもらいたい。

わたしは現役復帰! 同世代の各界の卓越したひとたちが引退しているのに――。

あわれな老人の願いに神のご加護がありますように。

●カムバックして生活費を稼げる作家になりたいものだ。

カミサンのほうが才能もあるし勤勉だから可能性がある。

とまあ、このへんで……。

●ぜひ水車公園を訪ねてみてください。

過去へのタイムスリップを楽しめますよ。




●私事ですが、「星の砂」に「初恋の白いバラ」を載せました。そちらもぜひお読みください。
 


あなたのポチが筆者の励みとなります。よろしく。
         ↓
      にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

死ぬときは/奥様はバイパイア  麻屋与志夫

2009-12-06 06:03:36 | Weblog
奥様はバンパイァ91

○まだ宵の口だ。

Yモールの横に広がる二階建ての巨大な建物が見えてきた。

「上に聳えている。屋上にビルがたっている」

「あなたにも、見える。見えるようになったのね」

○いままでも、カミサンにはわたしに見えないものが見えていたらしい。

彼女の言葉の端々にそれを感じてきた。

例えば、ブラッキーが虚空をジッと見つめている。

前足でなにもない、いない、その虚空でなにかとらえようとする。

わたしにはなんの気配も察知できない。

ブラッキーはうなりだす。

爪をだしている。

わたしにはなにも認識できなかった。

Gはそのことをいま思い出した。

○「見えてるのね」

「ああ、岩山のようなビルがそそりたっている」

「あなたにも見えてうれしいわ。それなら話が早い。あれはベルゼブブの牙城だと

思う。まちがいない。あんなところに隠れ家を隠しておいたのよ」

○悪魔、ベルゼブブは岩窟の城に住むという伝説があったのをMは思い出す。

○「いくわよ。あなた!!」

「mimaこそいいのか?!」

「いざという時は、わたしもいっしょに死ぬ」

若い時、誓いあったことがあった。

生まれた時代も場所もちがうが、死ぬ時はいっしょだ。

カミサンはあの言葉を思い出していたのだ。

Gはmimaの生まれた時代はいつなのですか」といった。

ながいこと、そう知り合ったころから、疑問に思ってきたことだ。

「ハンドルしっかりにぎって。前方注意」 

カミサンは不可解な笑いを浮かべた。

「死ぬ時は、same time same place だ」

「死ぬ時はいつしっしよ」

といったカミサンに言葉にGが英語で応えた。


●私事ですが、「星の砂」に「初恋の白いバラ」を載せました。そちらもぜひお読みください。
 


あなたのポチが筆者の励みとなります。よろしく。
         ↓
      にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする