
■第9回インヴェンション講座のご案内、“曲集の頂点をなす第9 番『ヘ短調』”を分析■
09.4.5 中村洋子
★バッハ・インヴェンション講座も、
3分の 2の道のりに、さしかかりました。
西洋クラシック音楽では、曲の 3分の 2 のところに、
クライマックスを置くことが、よくあります。
ソナタ形式ですと、ちょうど、展開部が終わり、
再現部に、入るところです。
このインヴェンション、シンフォニアとも、
バッハは、曲集としての大きなクライマックスを、
この 9番に置いている、と私は考えます。
★バッハの書いた受難曲では、ちょうど、
キリスト受難の場面に重なります。
この観点から、8番と 9番との関係、
また、10番からどのように新しい世界が開けるか、
についても、お話いたします。
★インヴェンションの 9番は、
嘆き(エスプレッシーヴォ)の歌。
シンフォニアの 9番は、印象的な半音階のバスに、
歩行の音形がかぶさり、沈痛に曲が始まります。
★しかし、深い内容ですので、
“子どもに与えるには早すぎる” というのは、
大きな、間違いです。
★宗教的な意識の有無を問わず、バッハの音楽は、
人類共通の、普遍の感情を表現していますので、
誰が弾いても、美しく深く、
音楽の真の喜びを、味わうことができます。
人類にとって、かけがえのない宝物なのです。
★レッスンを始めてから、間もないお子様にも、
無理なく弾けるよう、どのように指導したらいいか、
バッハのカンタービレ奏法とは、何か、
ソルフェージュに、どのように応用できるか、などを、
分かりやすく、ご説明いたします。
★バッハ(1685~1750)は、
「インヴェンションとシンフォニア」の序文(1723)で、
次のように、この曲集の意図を説明しています。
(以下は、私が意訳して、分かりやすく書きました)
★クラヴィーアのLiebhabern=amateur(愛好家)特に、
それを真剣に、学びたいと思っている方にとって、
この曲集は「Auffrichtige Anleitung
=Honest method (誠実に筋道を教える手引)」です。
まず、
・二声部を、はっきりと演奏することを学びます。
・そのうえ、さらに上達することを目指して、
・記譜されている三声部を、すべて正確に、かつ、
上手に、演奏できるようにします。
・同時に、優れた着想(インヴェンション)を、
得ることが、できるようにします。
・さらに、それを巧みに展開し、特に、
カンタービレ奏法を、身につける
・将来、作曲をする際に味わうであろう、
(その苦楽を)事前に、十分に積極的に体験する。
★このように、出版の目的を書いています。
今回の私のシリーズでは、
二声のインヴェンションを、全部終わってから、
三声のシンフォニアに、入るのではなく、
二声と三声の同じ調の曲を、同時に、
学んでいく、という方法をとります。
★曲の構成を詳しく理解することによって、
バッハを弾くことが、さらに喜びに満ちたものとなり、
自信をもって弾くことが、可能になります。
★日時: 2009 年4 月24 日(金)午前10 時~12 時30 分
★会場:カワイ表参道2F コンサートサロン「パウゼ」
★会費:3000 円 (要予約)
★参加ご予約・お問い合わせは
カワイミュージックスクール表参道
Tel.03-3409-1958 omotesando@kawai.co.jp
■第10 回は、5月 21日(木)インヴェンション第10 番、
シンフォニアの第10 番のト長調です。
■第11 回は、6月 23日(火)インヴェンション第11 番、
シンフォニアの第11 番のト短調です。
■特別アナリーゼ講座 6月 7日(日)「前奏曲とは何か(仮題)」
(写真は、海棠の蕾です)
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
09.4.5 中村洋子
★バッハ・インヴェンション講座も、
3分の 2の道のりに、さしかかりました。
西洋クラシック音楽では、曲の 3分の 2 のところに、
クライマックスを置くことが、よくあります。
ソナタ形式ですと、ちょうど、展開部が終わり、
再現部に、入るところです。
このインヴェンション、シンフォニアとも、
バッハは、曲集としての大きなクライマックスを、
この 9番に置いている、と私は考えます。
★バッハの書いた受難曲では、ちょうど、
キリスト受難の場面に重なります。
この観点から、8番と 9番との関係、
また、10番からどのように新しい世界が開けるか、
についても、お話いたします。
★インヴェンションの 9番は、
嘆き(エスプレッシーヴォ)の歌。
シンフォニアの 9番は、印象的な半音階のバスに、
歩行の音形がかぶさり、沈痛に曲が始まります。
★しかし、深い内容ですので、
“子どもに与えるには早すぎる” というのは、
大きな、間違いです。
★宗教的な意識の有無を問わず、バッハの音楽は、
人類共通の、普遍の感情を表現していますので、
誰が弾いても、美しく深く、
音楽の真の喜びを、味わうことができます。
人類にとって、かけがえのない宝物なのです。
★レッスンを始めてから、間もないお子様にも、
無理なく弾けるよう、どのように指導したらいいか、
バッハのカンタービレ奏法とは、何か、
ソルフェージュに、どのように応用できるか、などを、
分かりやすく、ご説明いたします。
★バッハ(1685~1750)は、
「インヴェンションとシンフォニア」の序文(1723)で、
次のように、この曲集の意図を説明しています。
(以下は、私が意訳して、分かりやすく書きました)
★クラヴィーアのLiebhabern=amateur(愛好家)特に、
それを真剣に、学びたいと思っている方にとって、
この曲集は「Auffrichtige Anleitung
=Honest method (誠実に筋道を教える手引)」です。
まず、
・二声部を、はっきりと演奏することを学びます。
・そのうえ、さらに上達することを目指して、
・記譜されている三声部を、すべて正確に、かつ、
上手に、演奏できるようにします。
・同時に、優れた着想(インヴェンション)を、
得ることが、できるようにします。
・さらに、それを巧みに展開し、特に、
カンタービレ奏法を、身につける
・将来、作曲をする際に味わうであろう、
(その苦楽を)事前に、十分に積極的に体験する。
★このように、出版の目的を書いています。
今回の私のシリーズでは、
二声のインヴェンションを、全部終わってから、
三声のシンフォニアに、入るのではなく、
二声と三声の同じ調の曲を、同時に、
学んでいく、という方法をとります。
★曲の構成を詳しく理解することによって、
バッハを弾くことが、さらに喜びに満ちたものとなり、
自信をもって弾くことが、可能になります。
★日時: 2009 年4 月24 日(金)午前10 時~12 時30 分
★会場:カワイ表参道2F コンサートサロン「パウゼ」
★会費:3000 円 (要予約)
★参加ご予約・お問い合わせは
カワイミュージックスクール表参道
Tel.03-3409-1958 omotesando@kawai.co.jp
■第10 回は、5月 21日(木)インヴェンション第10 番、
シンフォニアの第10 番のト長調です。
■第11 回は、6月 23日(火)インヴェンション第11 番、
シンフォニアの第11 番のト短調です。
■特別アナリーゼ講座 6月 7日(日)「前奏曲とは何か(仮題)」
(写真は、海棠の蕾です)
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲