■「無伴奏チェロ組曲 第2、4、5、6番 」の楽譜が、 Ries&Erler から到着 ■
~「 6 Suiten für Violoncello solo 」のSACDも発売開始~
2014.12.31 中村洋子
★本日12月31日、私の作品
「 Suite für Violoncello solo Nr.2、4、5、6
「無伴奏チェロ組曲 第2、4、5、6番 」の出版楽譜が、
ドイツの「 Musikverlag Ries & Erler Berlin
リース&エアラー社 」から、航空便で到着しました。
★昨日30日は、「 6 Suiten für Violoncello solo
無伴奏チェロ組曲 全 6曲 」のSACDが、
東京の「disk UNION」社から、発売になり、
両方とも、ちょうど年内に、間に合いました。
http://blog-shinjuku-classic.diskunion.net/Entry/2208/
★「 Suite für Violoncello solo Nr.1、3
「無伴奏チェロ組曲 第1、3番」は既に、
Musikverlag Ries & Erler Berlin から出版されており、
これで、「 6 Suiten für Violoncello solo
無伴奏チェロ組曲 全 6曲 」がすべて、出版されたことになりました。
★「Suite für Violoncello solo Nr.2 無伴奏チェロ組曲 第2番」は、
2008~9年にかけて作曲いたしました。
2009年10月10日、Mannheim マンハイムで、
Wolfgang Boettcher ヴォルフガング・ベッチャー先生が、初演。
・第1楽章 : 悲しみの歌とフーガ
・第2楽章 : 私はそよ風になりたい
・第3楽章 : 私は突風になりたい
・第4楽章 : 霜の花
・第5楽章 : 冬の荒海 揺らぐ蝋燭の炎
・第6楽章 : 漂白
全6楽章、≪冬の組曲≫です。
★「Suite für Violoncello solo Nr.4 無伴奏チェロ組曲 第4番」は、
ドイツの詩人 Höldelin ヘルダーリン (1770-1843)の、
≪Andenken 追想≫に、着想を得ました。
私がインスピレーションを得た詩の各部分を、日本語訳し、
「Ries & Erler」社に送りましたところ、
その日本語がそのまま、表紙に印刷されていました。
いまだに、漢字は珍しく興味をそそられるようです。
作曲は、2009~2011年。
2015年1月24日、Berlinで Wolfgang Boettcher 先生が
初演される予定です。
http://blog.goo.ne.jp/nybach-yoko/e/935dbc16ab2a7e241e00d4e83b86a313
先生からのメールで、
「I am practising your 4.Suite under the X-mas-tree. 」と
書かれていました。
・第2楽章 : 出航
・第3楽章 : オークと銀のポプラを遥か彼方に望む
・第4楽章 : 金色の夢で深い眠りに誘うそよ風
・第5楽章 : 三月、昼と夜が等しい時 孤独
・第6楽章 : 留まるものを創り上げるのは詩人たちだ
≪春分の組曲≫。
★「Suite für Violoncello solo Nr.5 無伴奏チェロ組曲 第5番」は、
≪夏を司る組曲≫。
作曲は2011年、初演は、ドイツの Witten ヴィッテンで2012年3月26日、
Wolfgang Boettcher 先生。
・第1楽章 : 天空の星々の歌
・第2楽章 : 灯蛾
・第3楽章 : 荒海や佐渡に横たふ天河
・第4楽章 : 夏の夜青白く光るスピカ
・第5楽章 : 赤い目の蠍星 雲の峯幾つ崩れて月の山
・第6楽章 : あかゝと日は難面(つれなく)も秋の月
第3、5、6楽章は、松尾芭蕉の「奥の細道」から、三句を、
Motto (題辞)として、楽章の初めに掲載しました。
「Ries & Erler Berlin」社は、それを見事なドイツ語に
翻訳してくださいました。
★私の組曲は、1番が≪春≫、2番が≪冬≫、3番が≪秋≫、
4番≪春分≫、5番≪夏≫と、季節を着想の源としてきましたが、
「Suite für Violoncello solo Nr.6 」は、その頸木を逃れ、
≪音楽の喜び≫を歌い上げました。
2楽章「海の遥か彼方の理想郷ニライカナイ」をはじめとして、
沖縄音階を使っております。
2011年作曲、ドイツ Glambeck グランベックで2013年4月20日、
Wolfgang Boettcher 先生が初演。
「Suite für Violoncello solo Nr.6 無伴奏チェロ組曲 第6番」は、
・第1楽章 : 前奏曲
・第2楽章 : 海の遥か彼方の理想郷ニライカナイ
・第3楽章 : 豊漁を喜ぶ沖縄の歌
・第4楽章 : アリア
・第5楽章 : ラウンドダンス 子守唄
・第6楽章 : フィナーレ
★私の組曲は、 Wolfgang Boettcher 先生やそのお弟子さんをはじめ、
ドイツやヨーロッパで、演奏され続けています。
日本の音楽を愛する皆さまにも、このSACDで、
Wolfgang Boettcher 先生の名演奏により、
お聴きいただけましたら、幸いでございます。
★年末年始になりますと、テレビでは毎年毎年、
壊れた蓄音機のように、
「お正月を故郷や行楽地、海外で過ごす人々」で混雑している駅、
空港などが映され、「ハワイでヴァカンスでーす・・・」というOLや、
「おばあちゃんに会いに行くの・・・」という幸せそうなお子さまの顔が、
映し出されます。
しかし、日本中そうなのでしょうか?
お正月も休まず働き続けている方、働かざるを得ない人も、
本当にたくさんいらっしゃいます。
そうした方々にも、想いを馳せるべきかもしれません。
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