音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

第 9回 名古屋インヴェンション・アナリーゼ講座 のお知らせ

2012-09-19 22:04:16 | ■私のアナリーゼ講座■

■ 「 第 9回 名古屋 インヴェンション・アナリーゼ講座 」

~曲集の頂点をなす 9番の 「 受難のモティーフ 」 は、どこから来たか~

                 2012.9.19    中村洋子


★バッハ・インヴェンション講座も、三分の二の道のりに、

さしかかりました。

西洋クラシック音楽では、曲の三分の二のところに、

クライマックスを置くことが、よくあります。

ソナタ形式ですと、ちょうど、展開部が終わり、

再現部に、入るところです。

 

★このインヴェンション、シンフォニアとも、

バッハは、曲集としての大きなクライマックスを、

この 9番に置いている、と私は考えます。


★バッハの受難曲では、キリストが受難する場面が、頂点となります。

その受難を象徴する 9番と、その前後の 8番、10番とが、

どのような関係で、結ばれているか、詳しく、お話いたします。


★インヴェンション 9番は、「 嘆き(エスプレッシーヴォ)の歌 」。

シンフォニア 9番は、印象的な 「 半音階 」 のバスに、

歩行の音形がかぶさり、沈痛に曲が始まります。


★ロ短調ミサ曲や、平均律クラヴィーア曲集 1巻 24番、

イタリアの作曲家・アレッサンドロ・マルチェッロ Alessandro Marcello の

Oboe Concerto in D minor 「 オーボエ協奏曲 」 との、
 
親密な関係についても、お話いたします。
 

 

 

★9番は深い内容ですので、“ 子どもに与えるには早すぎる ”

というのは、大きな間違いです。


★宗教的な意識の有無を問わず、バッハの音楽は、

人類共通の、普遍の感情を表現しています。

誰が弾いても、美しく深く、音楽の真の喜びを、

味わうことができます。

人類にとって、かけがえのない宝物なのです。


★レッスンを始めて間もないお子様でも、無理なく弾けるような、

指導方法や、バッハのカンタービレ奏法とは、何か、

ソルフェージュに、どう応用するか・・・ などを、

分かりやすく、ご説明いたします。


★曲の構成を詳しく理解することによって、

バッハを弾くことが、さらに喜びに満ちたものとなり、

自信をもって弾くことが、可能になります。
 
 
■ 日時: 2012年 10月 31日(水)  10:00  ~  12:30
■ 会場: カワイ名古屋2F コンサートサロン 「 ブーレ 」
 
■ 連絡先  Tel 052-962-3939 
 
 
 
 

■講師 : 作曲家 中村 洋子

東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。日本作曲家協議会・会員。 ピアノ、チ ェロ、室内楽など作品多数。
2003年~ 05年:アリオン音楽財団《東京の夏音楽祭》で新作を発表。

07年:自作品「無伴奏チェロ組曲第 1番」などをチェロの巨匠W.ベッチャー氏が演奏した CD 『 W.ベッチャー日本を弾く 』 を発表。

08年: CD 「 龍笛&ピアノのためのデュオ 」、CD ソプラノとギターの 「 星の林に月の船 」 を発表。

08 ~ 09年 :「 バッハのインヴェンション・アナリーゼ講座 」全15回を開催。

09年10月:「 無伴奏チェロ組曲第 2番 」が、W.ベッチャー氏により、ドイツ・マンハイムで初演される。

10年: 『 無伴奏チェロ組曲第 1番 』 が、ベルリンの リース&エアラー社 Ries &Erler Berlin から出版される。

CD 『 無伴奏チェロ組曲第3番、2番 』 W.ベッチャー演奏を発表。

「 レーゲンボーゲン・チェロトリオス( 虹のチェロ三重奏曲集)」が、ドイツ・ドルトムントのハウケハック社Musikverlag Hauke Hack社から出版される。

10年1月~12年6月:バッハ・平均律クラヴィーア曲集第 1巻の全曲アナリーゼ講座(全 24回)を、カワイ表参道で開催。

2011年 4月 :「 10 Duette für 2 Violoncelli チェロ二重奏のため の 10の曲集 」が、ベルリンの 「 Ries &Erler Berlin 、リース&エアラー社 」から出版される。

スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作品が演奏される。

 

 

 

 

       ※copyright Yoko Nakamura  All Rights Reserved
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする