のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

今日、播種しました

2006年04月14日 | 今年の米づくり
4日に浸水した種籾ですが、今年は井戸水の水温だけでは7日たってもなかなかハト胸状態にまでなりませんでした。しかたなく水から引き上げビニールハウスの中に半日、風呂の残り湯の湯気の中で半日、籾を置き、催芽させました。本当は自然な気温の上昇で催芽させたかったのですが。

納得米プロジェクトチームメンバーのお手伝いをいただき、播種しました。400枚の苗箱は育苗器には入れず、直接、路地に並べていきます。将来、水を溜めるプールにするため、床にはビニールシートを敷いています。プール育苗するにはこの苗箱のベッド(床)を平らにするのが一苦労ですが、育苗中の散水作業よりはましです。これから35日ぐらいかけて苗を育てていきます。


無駄な交配?

2006年04月13日 | 今年の梨づくり
昨夜の雨の残り露がなかなか消えない中、なんとなくモワーッとした感じに気温が上がったので、はじめて幸水の交配をしていました。15時過ぎにはサーッと冷たい風が吹いてきたので、そこでお仕舞い。あまりの低温のためか、開花が遅れているようなのがせめてもの救いです。

花粉は黄色いのですが、そこに石松子という赤い染料のような増量剤を加えます。それを梵天につけて一花ごとにつけていきます。以前はぱたぱたと花の周辺でまき散らしていたのですが、ここ数年、ひとつの花だけにつけています。これにより摘果の際にひとつの実だけが大きくなっていて作業が効率的にできると同時に、良質な果実に生育することが期待されます。

あめんぼ号到着

2006年04月12日 | 今年の米づくり
昨年5月に実演をした水田用の株間除草機「あめんぼ号」をやっぱり購入してしまいました。使うのはまだひと月以上も先だというのに納品されてきました。

除草部分で動力を使わないこの機械は、田植え後1~2週間後、苗が活着してから1週間から10日間隔で4,5回田んぼに入るというのが使用上の大前提。ちょうどナシの摘果時期にかち合うのでそんな時間がとれるか課題が残るのですが、まずは自家用米の20a分だけなら早朝、朝飯前にやってこれるのではと楽観的に判断。



昨年型から改良されたのは、転車(羽根突きの羽根のような白いもの)の位置が同じラインであったものが前後の交互に配置されたこと。これにより苗際まで転車を押し付けても苗が逃げられそうです。

購入した機械は正確には「あめんぼ号ミニ」という4条用のタイプ。それを5条用にパーツを加えています。苗をはさんで両側から転車が絡む仕組みですから、4条用には5枚のフロートに8個の転車がついています。ならば5条タイプは6枚のフロートで10個の転車かといえば、5枚のフロートのうち両端のフロートの外側に転車がついて合計10個の転車。はい、これで5条用です、とのこと。確かにこれですべての条間にフロートが入っていくので除草はされそうですが、なんとなく説得させられた感じです。移動用の一輪の車輪が機械の中心にないと左右のバランスが悪くなるのに、5条用はどうなるのか心配していたのですが、意外な解決法でした。やはり偶数条植え向きの機械です。

除草部の腕が左右で折りたため、運搬、収納時には小さくできるよう工夫されています。重量も抱えられるほどです。この点は合格です。ただ、車輪がエンジンと常に直結した状態ですので、エンジンをかけないとちょっとした移動も不便というのはいけません。

昨年実演しただけでシーズンを通じて使ったわけではありませんので、除草部の能力がいかほどかはこれから追々レポートします。

ナシ屋の花見?

2006年04月11日 | 今年の梨づくり
ナシの花が咲きそろった様子を「梨雲」とか「梨雪」と呼ぶ表現があるそうですが、これからの摘果のことを考えれば花は最小限あればいい。というわけで、最近のナシ畑は余分な花芽を掻きとってしまい花の時期はさびしい感じがするかもしれません。

ところが、ナシ園の一角では咲き誇っているものもあります。ちょうど満開状態の「新興」です。交配用にも作っているので花の数は調整していません。ナシ園全体がこんななら、朧月夜にはきっと「梨雲」なんでしょうが。

花粉とりをしていますが

2006年04月10日 | 今年の梨づくり
ナシは異種交配するというわけで、幸水用に豊水の花を摘んでいます。開きかけたつぼみを摘み取り、葯だけを選別します(写真)。この花粉の入ったカプセルを27℃前後で10~12時間暖めると、黄色い花粉が出てきます。



天気予報をみると、しばらく雨や曇りが続いています。人工交配は20℃前後の気温にならないと効果がないといわれ、せっかく手間をかけて取り出した花粉の出る幕がないまま、交配適期が過ぎてしまうのでは心配になります。寒空の下、ポケットに手を入れてオロオロするしかないのですが、霜が降らないだけ良いと考え、予報が外れること祈ることにしましょうか。

ミツバチ交配中

2006年04月09日 | 今年の梨づくり
咲いた豊水の花にはミツバチが多く見られました。我が家は養蜂業者のミツバチは導入していません。近所にも導入した巣箱はありませんので、このハチは土着のものだろうと思われます。



久しぶりに穏やかになった今日、新高がほぼ満開、豊水が三分咲き?ライムギも背丈を伸ばしてきました。



幸水も、本日、開花し始めました。さあ、これから交配だというのに明日からは雨や曇りの日が続くといいます。花冷えの続いている今年は、桜も満開になって1週間ほどが過ぎてようやく散り始めました。このままの傾向だと、ナシの花もズルズルと咲きそうです。花見としてはその方が良いのかもしれませんが、こういう年は交配がうまくいかないと聞きました。

ミツバチ到着

2006年04月08日 | 今年の梨づくり
沼南果樹組合では8日夜に交配用のミツバチが南房総・館山より到着しました。

ひとつの巣箱の重量は約40kg。ハチミツがたっぷり貯まると60kg近くにもなるそうです。ところが、ナシのミツもハチミツとしてはおいしいものではなく、ミツバチのエサになるといいます。冬の時期の花はハチミツ用ではなく、ミツバチが子供を生み、育てるための栄養にし、青森に帰ってからの山で集めたハチミツが商品になるようです。

養蜂業者は青森の方で、冬の時期に南房総へ花を求めて移動し、春になってから北上します。ナシの花が終わると、次は福島のリンゴ、次いで青森のリンゴとか。以前は山形のサクランボもあったようですが、最近は保冷車に乗せて直接青森に帰ることも多いそうです。

田んぼも待ったなし

2006年04月07日 | わが家の時時
寒い一日でした。こんな花冷えでも豊水などは蕾が十分膨らんできました。そろそろ交配用の蕾取りもしなければならないのですが、一方、田んぼの方も通水が始まります。その前にあぜ塗りをしなければということで、友人から機械を借りてきて冷たい東風の吹きすさぶ中、田んぼに出ていました。

あぜ塗り機はここ10年ぐらいの間に広まった機械ですが、年々改良され、第5世代ぐらいになっているようです。1ブロックで10枚ぐらいの田んぼがありますが、その中であぜ塗りをしていないのは1枚だけというくらいに普及しています。わが家のように借りてきて利用する場合もありますが、台数も増えているようです。

出始めの頃は機械を購入すると、あぜ塗り作業の委託費で一年で代金の元がとれると聞いたことがあります。1mあたり40円とか50円という高額な委託費を物語っているのですが、逆にその高水準な委託費であることから委託するよりも自前で導入してしまえということで台数が増えてきたともいえそうです。慣れてしまえば能率も上がるし、あぜ塗り以外の仕事はできない機械ですが、一台あたり50万円以上もする代物です。みんな結構無理して購入しているのでしょうねえ。

ようやく籾の準備

2006年04月05日 | 今年の米づくり
今年はナシの花が早くて、ナシとコメの農繁期がかち合ってしまいました。毎年、4月上旬に籾の準備をしています。納得米プロジェクト参加の皆さんの協力をいただきました。

種籾は購入しているのですが、より充実した籾を選別する「塩水選」、農薬に代わる殺菌効果をねらった「温湯処理(写真上)」をした後に、浸水させて発芽を待ちます。

購入籾は製品化する際に比重1.13で選別してあるのですが、我が家では比重1.17で選別してます。購入籾でも毎年の出来具合は異なります。比重1.17で1/3ぐらい1.17で浮かんでしまう年もあれば、半分になってしまう年もあります。今年はなんと2/3が浮かんでしまいました。これではとても必要量を確保できません。今年は塩水選は泣く泣くあきらめることにしました。



種籾の準備と同時に、苗箱の準備、床土入れをおこないました。

豊水やっぱり開花

2006年04月04日 | 今年の梨づくり
昨日予想した通り、暖かい日差しに誘われて気の早い豊水の花が開き出しました。果樹組合での交配用ミツバチの導入日も8日(土)と決まり(わが家では導入しませんが)、いよいよナシ農繁期の始まりです。



ナシの花は品種によっていろいろな特徴がありますが、豊水の花は葯が大きく赤さも強いことから一番きれいかなと思っています。写真の中央右側で黒く点々と見えるものは花粉がすでに飛び出した葯の殻。まだ交配相手はそれほど多くはないでのすが、もしかしたらすでに咲き出している新高の花までたどり着けますか。

豊水開花前日?

2006年04月03日 | 今年の梨づくり
昨夜、雷鳴とともに大量の雨が降ったのもつかの間、強い北風で午後には早くも砂塵が舞い始めました。数日前に砂塵にまみれたばかりなのに、ここ数年、似たような天候ですが、今年は特に激しいようです。ようやくナシの剪定の調整が終わり、こんな天候では剪定枝を焼却しようにも開花前の薬剤散布しようにも思うようにはいかず、困ったものです。



この強風で満開の桜の花びらも散り始めました。とともに、豊水の蕾も大きくなって、赤いだけでなく白い花びらの部分が見えてきました。明日あたりから開花し始めるのではないでしょうか。

薪作りプロジェクト進行中

2006年04月02日 | わが家の時時
ナシの花だあ、田んぼの準備だあと騒がしくなっている中、実は裏山ではもうひとつのプロジェクト「薪作りプロジェクト」が地道に進行しています。あと一日、ナシの剪定の調整作業が残っているくらい今年の農作業が遅れているのですから、こちらは手賀沼トラストで炭作りに取り組んでいるTさんとSさんにすっかりお世話になっています。

この正月に樫の大木を大量に切り倒しました。その幹と枝を我が家の薪ストーブの燃料として薪にしているわけです。



薪作りといっても斧で薪割りをするのではなく、油圧で切り裂く薪割り機があります。剪定時にナシの幹が出たり、クヌギの木を再生させたりして、毎年、薪作りはしているのですが、今年は特に尋常な量ではありません。今年のように寒い冬でない普通の年なら10年分くらいの薪になりそうです。


花見日和ですが

2006年04月01日 | 今年の米づくり
近くの公園の桜山は花盛りで、多くのお客さんが集まっているようでした。手賀沼や脇の排水路にもつり客がいっぱい。湖畔の遊歩道も夫婦で歩く人たち、自転車を連ねた家族など、それぞれ春を楽しんでいるようでした。

それを遠くで眺めながら、明日雨が降るというので今日一日、田んぼでトラクターに乗っていました。若い時はこんな時、なぜ自分だけ仕事しなきゃならないんだなんてぶつぶつ言っていたこともあったのですが、今はまったくそんなことはありません。逆に、仕事のないこともつらいものだなあなんて、暖かい日差しの中、トラクターの上でうつらうつらしながら考えていました。

というのも、遊歩道の人たちがときどき立ち止まって、興味津々(と思われる)で田んぼの方を見ているのです。きっとかっこいいなあなんて思っているはずです。こちらもそんな視線を意識して、旋回の時など足を前に投げ出したまま片手でハンドルを切って、何食わぬ顔して作業を続けます。そのうち、うとうとっとして耕起ルートが曲がってしまって、あわてて戻ってやり直したりすることもあるのですが。