のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

……もナシ棚に上る

2006年04月21日 | 今年の梨づくり
昨晩、果樹組合が仲介した交配用のミツバチが帰りました。

ミツバチがいる間は薬剤散布しないよう申し合わせてあります。前回の散布から2週間ほど空きましたのでさっそく今朝早く散布していましたら、ざーっと通り雨です。我が家の畑ではそれほどの勢いではなかったのですが、数百メートルほど南にいった畑では本降りだったとか。

寒気が入っていて不安定な天候だからというアナウンスはありました。パソコンで雨雲の動きをチェックし空模様をみて判断したのですが、もう少し気持ちに余裕があればということになってしまいました。

しかし、やれる時にやっておくというのが自然相手の農業には鉄則でしょう。結果オーライなら、それで良し。だめならやり直せばいい。そんな心構えです。長年、農業で生きてきた我が家の祖父の処世心得も「機会を逃さないこと」。やらないで後悔するよりも、やって反省するほうが気分的にも楽ですから。

ミツバチが帰ると、ナシ園全体を覆う多目的防災網を開く作業も待っています。

閉じられた空間に置くと活動が制限され多くのミツバチが傷つくので、ミツバチ導入中、網は開いておくよう指導されています。我が家は導入していないので関係ないようですが、花の交配をするのは何も借りてきたミツバチだけではありません。土着のミツバチもいますし、アブやハエなど小さな虫たちがブンブンやっています。そういう虫たちも花の上に網が広がっていると、姿が少なくなります。虫たちは上空高いところから花を見つけてミツを求めて降りてきて、また空高く飛び上がって巣に帰るようです。

多目的防災網の大事な役割は降雹対策。ここ数日の気象状況でもわかるように4月、5月が降雹シーズンですから、ハチが帰ったらできるだけ速やかに網を広げなければなりません。ですから我が家の母も棚の上に。棚に直接乗っているわけではありません。足場線が張ってあって、その上を歩きながら上棚の線に沿ってまとめてあった網を開いていきます。



棚の上からナシの枝を見下ろすと、枝の配置や様子がよく見えます。ここは枝が少ない。ここは枝が混んでしまった…。鳥の目からも見て剪定をすればいいのですが。