のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

林の中の農家レストラン

2005年11月12日 | 農のあれこれ
昨日訪れたもう一軒は、千葉市内にある林の中の農家レストランK。シーズンオフで予約を入れなかったものですから、残念ながら食事はできませんでした。

林業家でもある経営者は、自己所有林の中に間伐材を使って「陶芸小屋」を建設。陶芸教室を開催して都市住民との交流がはじまり、以後、利用者、支援者とともに木材加工施設、拠点施設のログハウスと整備してきたようです。

木材加工施設では利用者とともに販売用の木工製品をつくり、ログハウスでは陶芸展、コンサートなどの会場とともに、地元で取れた食材を使った食事が提供されています。また周辺の林地、農地はガーデニングや林業体験の場となっています。ログハウス前には燻製窯も作られていました。

「木」と「農」という農村の資源を利用者といっしょに人と人の交流拠点、体験施設、農業と食の情報発信拠点として活用している事例として、注目していきたいと思います。

みかん園視察

2005年11月11日 | 農のあれこれ
我が家の父と母で休暇を兼ねて千葉・市原方面へ農家視察をしてきました。

1件は市原で50年近くみかん園を経営しているKさん宅。自宅周りのみかん園のほか、4haの米作りと食品加工が経営の柱。最近、ブルーベリーの栽培も始めたというし、ご主人は近くの道の駅農産物直売所の経営にも取り組んでいるというやり手の農家でした。

本来、みかん栽培には適さない土地での先駆者ですからその苦労は想像できます。かつてはできたみかんが酸味が強いために、年明けまで保存して酸味が抜けるのを待って出荷していたこともあったといいます。

最近は温暖化したためか、美味しいみかんができるようになったそうで、我が家周辺でもみかん作りの可能性が出てきたということ?

未確認水生生物

2005年11月10日 | 今年の米づくり
なんだこりゃ?

今年、稲を育ててきたバケツに水をはっていました。冬季湛水実験のつもりでした。バケツを移動するために水の中をみてみたら、こんな生き物がうじゃうじゃいました。

胴体に長い尻尾がついています。皮膚は透明で、中に食道管のようなものが見え尻尾まで伸びていました。胴体の長さ2cm、尻尾の長さ5cmぐらいあるのもいます。

何かの幼虫か。水系としては独立した環境ですから、どこからきたのかわかりません。どなたかご存知ですか。

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あとで図鑑で調べてみましたら「ハナアブ」の幼虫のようです。
尻尾の中の管は呼吸管とか。
「汚い水に生息」とありましたが、そんなに汚い水ではないのですが。

ぼかし肥05年秋

2005年11月09日 | 今年の梨づくり
梨畑に「オーガ」で掘った穴用には、畜ふん堆肥ではなく市販の有機質ぼかし肥を用意したのですが、50a分ほどは自家製のぼかし肥をつくってみました。

ぬか、くず大豆、もみがら、カニガラ、梨枝の消し炭を材料にVS菌を加えて7月中旬に混合、紙製の米袋に詰めて保管してきました。大豆や炭はそのままの形で残っています。

ぼかし肥を作るには、普通、材料を混合後、山に積み上げ、熱が上がった段階で何回か切り返します。今回は切り返しをしない方法で試してみました。切り返すのは積み込んだ中に空気を入れ混んで好気発酵を促すことですが、通気性のある米袋に小分けすることで材料全体が好気発酵できることに期待した方法です。水分が飛んでしまうと発酵は停止し、その状態が維持されますので、保管できるわけです。

うまく発酵できたか不安でしたが、一部は写真のように発酵菌で固まっていましたから、まずは合格ということでしょうか。

地面に針刺す蜂のように

2005年11月08日 | 今年の梨づくり
防災網の始末をようやく終え、土づくり作業を始めました。「オーガ」というアタッチメントをトラクターにつけて、畑に直径30cm、深さ50cmほどの穴を開けていきます。

防除機械や運搬車が走り回って踏み固められた梨園の土壌の物理性を改善するため、かつては深く耕していましたが、根を切ることの悪影響も指摘されたため緑肥栽培や不耕起といった栽培法が取り組まれてきました。しかし、ナシが老木化するなかで堆肥を使うことがやっぱり大事だろうということで、必要最低限の穴を開けて堆肥を投入しようと、この「オーガ」という機械が注目されています。

ヒメリンゴ

2005年11月07日 | ネイチャースケッチ
梨畑の防災網をまてるために周囲を草刈してましたら、中から赤い実をたわわにつけたヒメリンゴが出てきました。自分で植えていたわけですから「出てくる」というのも変な言い草ですが、網の外にあるものですからすっかり忘れていました。

見ごろ?はすでに過ぎ、半分ぐらいは落下してます。ちょっとかじってみると酸ーっぱい!あまりにもすっぱいので鳥にも無視されているようです。2週間も早ければ花材にできたでしょうか。

畜ふん堆肥生産現場見学会

2005年11月05日 | わが家の時時
昨日、果樹組合研究部の若い仲間たちと、地元の畜産農家が畜ふんを使って堆肥を生産している現場を見学してきました。

果樹栽培に限らず土づくりには堆肥が重要であるのはわかっていながら、なかなか利用しにくいのが現実。一方、酪農・畜産農家は家畜排せつ物法によって畜ふんの適切な処分が迫られています。

見学した農家は、酪農2件、養豚1件の3件。いずれも市街地に隣接あるいは近郊に位置してます。千葉県北西部の東葛飾地域には、かつて消費地に近いという立地から多くの酪農家、畜産農家がありました。我が家でも40年くらい前に一時乳牛を数頭飼っていたことがあります。しかし、市街化が進むなかで周辺環境への配慮から多くは転業、廃業してきました。それでもまだ30戸以上の畜産農家ががんばっているようです。

現在、畜産農家は乳価や食肉価格の低迷や大規模化に伴う借入資金の増大に加え、家畜排せつ物の適切な処理という新たな課題に迫られています。家畜排せつ物は堆肥にして土に戻すという物質循環システムが地域内で構築できればということで、県指導機関が周辺の耕種農家と畜産農家の顔合わせをする機会を設けたというのが今回の見学会です。

3件の様子を見て回っての印象は「たいへんだなあ」の一言。三重苦、四重区の環境の中で家畜を飼っていくということは、好きだからという言葉で済まされない一種ロマンのようなものさえ感じさせられます。

家畜を飼いながらその排せつ物を堆肥にして野菜や米をつくるという有畜複合経営は現在においても、たとえば「パーマカルチャー」と呼ばれるような自給的な農業形態でも重要な要素として位置づけられています。個別農家の経営内でなく地域内という広がりの中で耕種農家と畜産農家がネットワークを組もうという考え方も理解できます。しかし、このような理想を現実の現場ではなかなか素直に受け入れられないようにも思います。

最初のAさんは80頭近くの乳牛を飼い、数千万円もする廃せつ物処理プラントを導入して堆肥を生産しているが、排せつ物全体の半分しか処理できず、生の排せつ物を堆肥と混ぜて再度堆肥舎で好気発酵させていました。今回、新たに別のプラントを導入するために数千万円規模の資金のやりくりをしているといいます。頭数を減らしたらと聞くと、乳価が安く経営が成り立たない上にミルクメーカーとの契約もあってある程度以上の量を毎日生産しなければならないといいます。借金のために新たな借金をすることにならないか、ふと頭をよぎりました。

Bさんは60頭ほどの酪農家。2haほどの敷地で排せつ物を天日干しし、ホイールローダーを使って籾殻や刈草とあわせて堆肥舎で好気発酵、良質な堆肥を作っていました。畜舎やコンポストプラントに資金投入したAさんを都市型畜産農家とすれば、Bさんは大型トラクターなどの農機具費用がかかる土地利用型畜産農家といえるかもしれません。良質な堆肥は周辺農家からもひっぱりだこということでしたが、やはりここでも飼育頭数の半分の排せつ物しか堆肥化できないとのこと。排せつ物を日干しにした農地ではかつては飼料を作っていたが、硝酸態窒素が地中に蓄積されている可能性があって、現在は空いたままになっていると気まずそうに話してくれました。

養豚農家のCさんはやはり数千万円するコンポストプラントを導入し、袋詰めの堆肥を生産販売しています。家畜の排せつ物は毎日出てきますので、プラントの稼動状態が気がかり。プラントメーカーとメンテナンス契約を結び、その上に月に5,6万円の電気量がかかるといいます。

一戸の農家で数頭の家畜を飼い、自分の農地に還元するような自給的な農業経営は許されなくなっています。その上、化学肥料はもちろん、有機肥料にしてもどんどん海外から入ってくる状況です。狭い日本の農地には許容量を超えた肥料分があって、それが環境汚染の一因になっているという指摘もあります。どこからこの問題を解いでいったらよいのか、改めて考えさせられました。

ぬか散布と田起こし

2005年11月04日 | 今年の米づくり
納得米プロジェクト田んぼで、プロジェクトメンバーによってぬか散布と田起こし作業をしました。

来年春に向けて稲わらや稲株の分解をすすめるために、微生物のえさとなるぬかを撒き、土にまぜる作業です。本当はまだ暖かい稲刈直後に行いたかった作業ですが、雨の日が多く水が溜まっていたこともあって今日になってしまいました。今年は暖かい日が続いていますので、少しは効果があるでしょう。

皆トラクター操作にも慣れ、作業の塩梅、手の抜き加減も会得したようで、最小時間で終了しました。さて来年はどんな取り組み方をしましょうか。

ずいきの甘酢づけ

2005年11月03日 | アグリママ
05年秋、わが家の農産物加工の新商品がこれ。色合いがきれいで珍しい食材のためか、思いほか売れ筋がよいヒット商品になっています。「ずいき」はヤツガシラの茎の部分。わが家では乾物にして保存し、水でもどして煮物などに使っていました。

ところがこれは乾燥させる手間もかけずに、甘酢に漬けるとしんなりとしたちょっとした箸休めになります。「ずいき」がもともと持っている色素が酢に溶けてきて全体がピンク色に染まります。着色はしていません。

北陸出身の知人から教えてもらった食べ方で、季節限定の食物繊維たっぷりの食材です。道の駅しょうなん直売所で販売中です。

スィートポテト05年秋

2005年11月02日 | アグリママ
05年秋の菓子加工。第ニ段はスィートポテト。これも甘さを控えてサツマイモのおいしさを味わえるようにしています。毎日多くはできないこともあって、午前中にだいたい売り切れる定番になりつつある商品です。

原材料のサツマイモは自家産ですので、これからもサツマイモを使ったお菓子を試みていきたいと考えています。

道の駅しょうなん直売所で販売中です。


おまんじゅう05年秋

2005年11月01日 | アグリママ
梨の出荷が終わり、菓子加工の季節となりました。今年の秋のラインナップは・・・

まずは定番のおまんじゅう。北海道十勝の生産農家、節子さんの育てた小豆をあんこにし皮に黒糖を混ぜた茶まんじゅうと、自家産サツマイモにゴマを混ぜたあんこの白皮まんじゅうの2種類を作っています。

どちらも素材を味わえるよう、それほど甘くはしていないことが評判を呼んでいるようです。道の駅しょうなん直売所にて販売中。