のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

梨腹にならぬ間に季節過ぎ行く

2006年08月25日 | 今年の梨づくり
「幸水」梨の収穫が終わってしまいました。

例年、一つの品種の収穫期というのは3週間程度あるのですが、今年の幸水は4、5日短くなりました。当然、全体の収量も減。隣町の話では3割減とか。わが家でも、早々にご予約いただいた一部の方々のご注文にもお応えできず、また、道の駅直売所に出荷していた分もそっくり減収です。

その代わり、といっては何ですが、着果数を制限したお陰で小玉傾向といわれる中でも一部の畑では例年以上に玉伸びし、食味の方も天候不順で心配されましたが、予想外に高評価をいただきました。せめてもの救いでもあり、自信にもなりました。

あんなに玉伸びするなら、もう少し生らせておけば良かったという声もありますが、単純な「玉数×大きさ=一定」という数式では計算できないようです。今年の経験を糧にできるようにしたいものです。

表題の「梨腹」は正岡子規の句「梨腹も牡丹餅腹も彼岸かな」からいただきました。カリエスを病んだ子規は明治34年9月頃、毎食梨を食べていたそうです。食べ過ぎて苦しくなっても好物を選んで食べたのは、食べることが生きている証しだったからのようです(坪内稔典『季語集』岩波新書1006、168p、2006年)。

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