のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

けふの日もなんの月花翌(あす)も又

2007年09月28日 | 梨の出荷
元句 けふの日も棒ふり虫よ翌(あす)も又   一茶

毎日、新高梨の出荷に追われています。一日に扱う量は幸水、豊水ほどではないのですが、夏からの農繁期の体力的・精神的疲労も蓄積しておりまして、「明日もまた」という日々です。

実は8月上旬に発行された『現代農業』07年9月号という雑誌に、寄稿した記事が掲載されています。題して「わが家の新高ナシの完熟見立て公開します」

寄稿したといいましたが、内容は05年9月25日のブログに書いたそのものです。雑誌の編集者がブログを見ていただいたようで、小特集「完熟栽培はこうやる」の中のひとつの話題として取り上げたいとのことでした。

要約しますと、新高ナシは一般に袋をかけて栽培しますが、わが家は無袋栽培。果皮が日焼けしやすい新高は、肉質が出来上がる前に色づいてしまう。以前はそういうナシを収穫していたが、完熟した実の形状があるのではないかという仮説で収穫したらサクサクした歯ざわりで風味も出てくるようだ。形状で判断して収穫するようになってから、お客様の支持も増えてきた…

と、えらそうにこういうことを書いておきながら、今年の収穫には苦労しています。残暑も厳しく、理想的とする形状に完熟するまえに日焼けしてしまう果実が続出しています。記事の中で「まだ未熟と思われる」と指摘した形状のものも収穫しているのが現状です。

しかし、記事にも書きましたが、そういう日焼けした新高も肉質がもうひとつでありながら糖度は十分以上。お客様の評判もよく、すこし安堵しています。これもまた新高ナシのひとつの姿なのかもしれません。

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