のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

知ってるかい科学と技術と芸術の間

2011年06月19日 | 散歩漫歩
「科学と技術は全くべつのものであり、一緒にしてはいけない」とは
朝永振一郎博士の言葉だそうです

たとえば「科学技術は日本を救うか」というような使われ方をして
科学と技術を混同してしまう傾向があって
今回の原発事故も技術的欠陥を科学的にも誤りだったと
短絡的に判断するのはいかがなものか
と原子炉設計に関わったこともあるという友人から聞きました

原子力は科学による発見の産物であり
原発は技術による開発の産物である
自然を観察する「科学」と人間の作り出す「技術」は異なる概念である と

技術者はモノを作るのが役割で自分が作ったモノを危険だと否定しない
自然の中で安全性を客観的に評価するのは科学者の役割だ
あらゆる事物の安全性評価が技術者に委ねられていることが問題だ と

自然の中で人間が生存するために多くの科学者の知見が必要で
そのためには工学部から理学部に大学の比重を移して
諸外国のようにモノ言う科学者を養成することが緊急の課題だと
彼は主張します


そんなモノ言う科学者のお一人に将来なっていただきたいと思っている
T大学大学院のO先生から講演会の案内がありましたので
この場でも紹介させていただきます

テーマは「芸術と技術の出会いによる新領域の創成」

音楽家と先端技術者のコラボレーションによる
電子楽器の発明、発展を題材にして新領域が
いかにして形成され得るかをひも解くのだそうです

期日は7月2日 入場無料
当日は最新の電子音楽の演奏もあって
インターネットでライブ配信もするそうです


もともとメダカ博士のO先生がなぜ電子音楽なのかと伺うと
長い話になるのだけれどとことわられたうえでの話

先生のお子さんが熱帯魚を飼い始めた時に音に敏感に反応して
そういえば研究室で実験用に飼っているメダカも
水中の音響(振動)の変化で体調を壊すようなことを経験的に感じていたそうです

そこでまずは
人間がなぜ「よい音楽」を聴くと気持ちよくなるのか勉強しようと
ある会合に出掛けていって音大関係者と出会ったそうです

その方にお土産としてメダカのDVD
http://www.documentary-ch.com/dvd/dvd-medaka2010.htmlを差し上げたところいたく気にっていただけて
大学におられる電子音楽の大家にこのDVDにあった音楽をつけてもらおうと
とんとん拍子に話が進んでメダカが電子音楽につながったとのこと

この話を伺うと今回の講演会も興味が増してきます


実はO先生の研究室の専門はメダカを使って
放射線の生物への影響を研究すること
報道で放射線の生物影響についてのいい加減な解説や
不必要に不安をあおるだけの解説が
専門家によってなされているのをみて歯がゆい想いをされているとか

放射線の危険性を正確に理解していただき
社会の皆様に安心していただけるよう
今こそ放射線生物学者の出番と思っているといいます

近いうちに今もっともホットな話題について
ぜひO先生からお話をうかがう機会を作りたいものです

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