ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年7月13日。ウクライナ侵攻から506日目

2023-07-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年7月13日。

 ベラルーシの若い人、特に男性に対して外国でいい仕事がありますよと求人の広告を出して、実際にはお金を巻き上げる詐欺が現れました。
 私の日本語教室の生徒の一人が数ヶ月前からノルウェーでIT関係の就職斡旋をしている会社があるから、履歴書を送ろうかと思っているけれど、詐欺かもしれないからよく調べてみます、と話していました。そうしたら昨日の授業で、やっぱり詐欺でした、手数料全く払っていなくてよかった!と報告してくれました。
 危なかったですね。この生徒は日本語学校に入学希望なのですが、学費を稼ぐためにノルウエーに出稼ぎに行こうかと考えていたそうです。
 同じような考えのベラルーシ人が大勢いると思います。
 そこを詐欺師は突いてくるわけですね。
 

 アメリカのウォールストリート・ジャーナルは今日、ワグネルがロシアで起こした反乱にからみ、ロシアの治安当局が少なくとも13人の幹部を拘束していたと報じました。拘束された軍人には、反乱に関与した疑いで拘束されたと報じられていたウクライナ侵攻の副司令官、スロビキン氏も含まれています。
 しかしロシア側はスロビキン氏がここ3週間姿を公の場にあらわしていないことについて、
「休暇中です。」
としています。
 ベラルーシでもそうなのですが、ロシアでも休暇は神聖なもので、休暇中の人間に仕事の話をしてはいけないんですよ。
 緊急の用事があるから休暇中の社員や職員に電話やメールを送るのは日本では(あまり好ましくありませんが)普通ですよね。
 こちらではご法度なので、
「スロビキン氏が最近所在不明ですよね? なぜでしょう?」
「休暇中だからです。」
・・・で納得しないといけません。
「本当に拘束されてませんか? 確認できませんか? 本人に連絡取るとか。」
「休暇中の人に連絡してはいけないことになっています。」
・・・で会話が終わります。
 なので、「スロビキン氏は休暇中です。」と言われると、日本人は、そんなの拘束されていない証拠にならないよ、根拠が弱いと疑うのですが、こちらの人からすると、「ああ、そうですか。」根拠が強いということで話が終着してしまいます。
 よくある話(言い訳)なんですよ。
 ちなみに有給休暇はふつう土日も追加して30日ですが、高官ともなると大目の休暇や追加の休暇が申請できます。
 同氏が30日を過ぎても、あるいは45日過ぎても休暇中だったら、おかしいと疑うことができます。

 ほかに、スロビキン氏の副官であるアンドレイ・ユーディン氏や、軍参謀本部情報総局のウラジーミル・アレクセーエフ副長官も一時拘束されたが、釈放され、現在は職務を停止されているそうです。
 ちなみに上官が休暇中だと副官は同じ時期に休暇を取れません。企業でも社長が休暇中は副社長は休暇が取れません。校長先生が休暇中だと副校長は休暇が取れません。
 なのに、スロビキン氏の休暇中にその副官や副長官が職務停止中というのはかなりおかしいです。
 ただし、一人の長官に複数の副長官がいる可能性が高いのでこの疑問もクリアできますね。うちの子が通っていた学校の校長先生は1人だけでしたが副校長先生は2人いました。
 スロビキン長官の周りに多くの副長官がいて、そのうち2人が拘束され取り調べ後、停職中ということなのでしょう。他の副長官が長官の代わりに職務をこなしていると思われます。
 
 
 IOCは26日にパリ大会への招待状を各国に送付するよていですが、ロシアとベラルーシのオリンピック委員会はこの中に含まれませんでした。
 ただIOCは、ロシアとベラルーシの選手の受入れ最終決定は適切な時期に行うとも述べています。後から遅れて招待状を送付する可能性もありますね。

 

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