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ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動・第2回」(4)

2012-09-22 | チロ基金
 今回この一家は大変よい結果が出て、みんな大満足でした。
 しかしSOS子ども村の保養のことを考えると、体重1キロあたり20ベクレルをワジーム君は超えていますし、サーシャ君もほとんど20ベクレルなので、もう一度ビタペクト3を飲むことになりました。
 お母さんも大人とはいえ、成人の判断基準である70ベクレルを超えているので、ビタペクト3を渡しました。
 長女のエレーナさんの結果が気になるところですが(たぶん他の3人と同様に減っていると思うのですが、測定していないので、20ベクレル以下にまでなったのか分かりません。)やはり、結果が分からないと、ビタペクト3を渡せるかどうか、判断できませんので、今回は見送りました。

 こうして今回は、お母さん、ワジーム君、サーシャ君の3人に1個ずつビタペクト3をチロ基金から渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は1956個となりました。
 今回で通算151回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、1956人の子どもにビタペクトを配布したことになります。

 画像はゴメリ市内でお母さんとワジーム君を記念撮影したものです。(小倉羊羹の紙袋にビタペクト3が入っています。)(^^;)

 お母さんからお話をうかがうことができました。
 この一家が極端に被曝していた原因は、きのこだということでした。
 お父さんがきのこが大好きで、毎年わざわざ電車に乗って、自分のお気に入りのきのこがたくさん生えている森まで行き、大量のきのこをとってきていたそうです。
 もちろん測定などしていません。食品はゴメリ市内の中央市場にある測定器で安い料金で測定できます。
 しかしお父さんは放射能のことは全く気にしていないそうです。森へきのこを採りに行くときは、友だち数人と連れ立っていくそうです。(気合が入っていますよね。)そしてその友だちも今まで自分が採ったきのこを測定したり、放射能のことを気にすることなく、平気で食べているそうです。
(このお父さんや友だちの体内被曝が気になります・・・。)

 今回のことでお母さんはお父さんにもいっしょにWBC測定に行くよう勧めましたが、お父さんは全く関心を示さず、放射能のことは気にしていないようでした。
 お母さんは
「もう二度ときのこは食べない。子ども達にも食べさせない。」
と宣言しましたが、お父さんはやはり今年も友だちときのこを採りに行ったそうです。
 今、家にたくさんのきのこがありますが、お父さん1人で食べているそうです。(あーあ・・・。)

 私が「お父さん、そんなにきのこが好きなのなら、測定をして、それからゆでて、ゆで汁は捨てて・・・」と説明し始めると、お母さんは
「でも、私と子どもはもうきのこは絶対に食べませんから。」
とお父さんのことはあきらめているようでした。

 他にもお母さんは
「どんな物を食べたらいいのか。」
など熱心に質問していました。
 (お父さんのことはあきらめてしまっていますが、子どもたちのためには、勉強熱心になっていて、このようなお母さんが1人生まれた、というだけで、チロ基金が支援した甲斐があったと思いました。)

 エレーナさんとワジーム君はスウェーデンとドイツに(エレーナさんはドイツは2回)一ヶ月弱の保養に行ったことがあります。しかし、どちらもWBCの測定はしなかったそうです。
 ベルラド研究所でワジーム君が測定をしなかったら、こんな数値であることや、食習慣を改めないといけないことなど、今でも知らないままに過ごしてきたと思います。
 さらにゴメリ市内にWBCがあって、パスポートを提示するだけで市民は無料で測定できるのに、自分の周囲の友人や知人は測定を受けたことがない人がほとんどだそうです。
 子ども達も順番待ちもなく、すぐ測定できたそうです。
 (私から言わせれば、恵まれた環境にいるのに、利用しないのはもったいないです。)
 第1診療所のほかにもゴメリ市内には何箇所かWBCがあり、有料ですが測定できるところもあります。

 SOS子ども村から保養に帰ってきたワジーム君が測定結果を見せると、お母さんはびっくりしてかかりつけの小児科医のところへ相談に行ったそうです。
 しかし医者は「私は放射能のことは分からないの。内分泌科のほうへ行ってください。」という答え。それで内分泌科医のほうへ行くと「私も分からない。」という頼りない返事でした。

 お母さんからすると、ゴメリ市内にどうして被曝の専門家がこんなに少ないのか、とがっかりしたそうです。
 またもっと学校や幼稚園へ巡回測定をすればいいのに、とこぼしていました。
 第1診療所の測定はベルラド研究所と同じ椅子型で、座るだけで3分間というタイプのものです。
 
 ただこの結果表だけを見ても、知識がないと意味がよく分かりませんよね。
 全身のセシウム137の数値は印刷されていますが、その横に手書きでミリシーベルトに換算したと思われる数値が書き込まれていますが、換算方法がよく分からないし、あまり意味がないような気がします。
 質問しても詳しい説明もなく「大丈夫な数値です。」と言われたら、そのまま信じてしまいそうですね。

 このような放射能のことや被曝対策について、学校で勉強しないのですか?という質問に、ワジーム君は
「チェルノブイリ原発と言う事故があった、という教育ビデオを学校で見ました。そのときに放射能とは何か、という知識もビデオで見て勉強しました。」
と答えていました。
 お母さんは
「学校の保護者会に行ったときに食生活の改善により、被曝を抑えられるので、家庭内で実践してください、と学校側による勉強会がありました。つまり家庭内での食事の内容に保護者側は注意するようにしなさい、という指導がありました。」
と話してくれました。

 さすがゴメリ市ですね。ミンスクに住んでいて、何度も保護者会に出た私ですが被曝の話なんて一度もありませんでしたよ。
 しかし、ベクレルとシーベルトの違いなど、もう少し詳しく学校や保護者会で教えてくれればいいのですが・・・。
 このお母さんは最初違いが分からず、電話で間違った数字を私に言っていたので・・・。

 とにかく、今回のビタペクト3摂取後、再々測定に行く、とお母さんは話していました。
 1カ月ほど先の話になりますが、その結果が分かりましたら、このブログ上で発表します。
 (この一家に協力いただいて、チロ基金としては大助かりです。)
 ビタペクト3を購入するため、ご支援してくださった日本人の方にも深謝申し上げます。
 今回の測定結果が、体内被曝を心配されている日本人の方々のご参考になれば、と思っています。
 
 

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動・第2回」(3)

2012-09-22 | チロ基金
 そして次男、サーシャ君の再測定の結果です。
 512.4ベクレル、とありますが、これも体重1キロあたりに換算すると、19.70ベクレルになります。
 このサーシャ君もビタペクト3を摂取しました。

 すばらしい結果だと思います。
 長女エレーナさんは勉強のため、今忙しく測定できる時間帯に診療所に行けない、ということで、再測定していません。
 しかしお母さんは
「同じようにビタペクト3を飲んで、私と次男はこんなに数値が下がったのだから、長女も下がっていて当然。安心です。」と話していました。

 サーシャ君とエレーナさんは特に持病などはありませんが、風邪をひきやすいということでした。

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動・第2回」(2)

2012-09-22 | チロ基金
 そしてこれがお母さんのオリガさんの再測定結果です。
 全身で4396ベクレル、とありますが、これも体重1キロあたりに換算すると、73.26ベクレルとなりました。
 約180ベクレルだったのが、ビタペクト3摂取後、このように減りました!

 お母さんは特に持病はないということですが、疲れやすいということです。
 しかし、ビタペクト3摂取後は疲れやすさがずいぶん改善した、というお話でした。
 

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (5)

2012-06-26 | チロ基金
 画像に写っているのはこの一家の親戚の方(お母さん同士がいとこなのだそうです。)です。わざわざ日本文化情報センターに来てくれました。
 3個のビタペクト3と(ワジーム君にはセルロースを渡したのでビタペクト3のことはお母さんは分からないので)飲み方のパンフレットを託しました。
 翌日にはゴメリに戻るので、この一家に手渡してくれます。

 お母さんには私から連絡しました。大人と子どもとでは1日に飲む量が違いますし、ワジーム君はすでにセルロースを飲み終わっていますが、とにかく家族4人が全員飲み終わったら、再測定に必ず行くことをお願いしました。
 その結果、(おそらく1回目の測定よりは数値がよくなっていると思いますが)それでも体重1人あたり20ベクレル以上、という結果だった場合は、またビタペクト3を飲まなくてはいけません。
 その場合にもビタペクト3を秋に渡すから、ということになりました。

 私の予想ではサーシャ君は1回ビタペクト3を飲むだけで大丈夫だと思いますが、3桁台のエレーナさんとワジーム君はおそらく1回飲んだだけでは足りないでしょう・・・。

 どうしてこの一家は飛びぬけて結果が悪いのか・・・原因ははっきりしませんが、低収入の家庭なので、食費を浮かすために、森でキノコを拾って常食したのがまちがいだったかも・・・とお母さんは話していました。

 とにかくこの一家の再測定の結果はまたこのブログでご報告いたします。
 よい結果が出ることを祈っています。
 
 

 
 
 
 

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (4)

2012-06-26 | チロ基金
 これは次男(7歳。名前はサーシャ君)の結果です。
 体重1キロ当たり32.76ベクレルでした。
 こちらもSOS子ども村に行ってたら、ビタペクトを渡される数値です。

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (3)

2012-06-26 | チロ基金
 これは長女(18歳。名前はエレーナさん)の測定結果です。
 これも体重1キロあたりに換算しました。その結果は103.83ベクレルです。
 よくない結果です・・・。(3桁代・・・。)

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (2)

2012-06-26 | チロ基金
 この一家はゴメリに住んでいるのでなかなか会いにくいのですが、親戚の人がミンスクへ来る用事があったので、測定結果を持って来てくれました。
 これはお母さんの測定結果です。
 お母さんは電話で「私は400でした。どうしよう。」と動揺していましたが、この結果を見ると、単位(ミリシーベルト)や数字の読み方を間違えていますね・・・。

 実際には10257.4ベクレル、とあります。これは体全体の結果なので、体重1キロあたりに計算してみました。
 その結果は179.95ベクレルでした。
 約180ベクレルですね。
 大人とはいえ、チロ基金としては心配なレベルです。

 結果表ですが、自宅住所など個人情報に関する部分には画像を加工しています。
 測定場所はゴメリ市立第1診療所となっています。
(身長まで測定していましたが、関係ないですね・・・。)

 お母さんの年齢は39歳で、チェルノブイリ原発事故当時は13歳です。
 
 
 
 

ベラルーシ向けビタペクト3について

2012-06-08 | チロ基金
 チロ基金は2002年からベラルーシ国内に住む主に多子家庭の子どもたちを中心にビタペクトを無料で配るボランティア活動を行っています。
 ビタペクトはベルラド研究所が開発したアップルペクチンを主体としたビタミン・ミネラルサプリです。
 「ビタペクト(1)」「ビタペクト2」「ビタペクトT」・・・と内容、形態(粉末か錠剤か)、包装などがこの10年の間に何度も変更(改良)されてきました。
 
 2010年末に開発されたビタペクトTをチロ基金は購入し、子どもたちに渡してきたのですが、ベラルーシ国内での製造が休止したままの状態が現在続いています。
 仕方がないので、最近は他のベラルーシ企業「AKILA」が製造しているペクチン入りセルロースを代わりに子どもたちに渡していました。

 ビタペクトTは製造中止ではなく、休止状態なのですが、ベラルーシ国内で入手できないとチロ基金も困りますが、それを使って研究しているベルラド研究所も困っていました。
 どうして休止になったのかと言うと、ベルラド研究所は研究所であって、食品工場ではありません。
 そのためベラルーシの製薬工場にビタペクトTの成形や梱包作業を委託していました。
 しかしその工場長が別の人に代わり、そのとたん「自社製品を優先して製造しないといけないので」とビタペクトTの製造は後回しにされたのです。
 その結果、いつまで待ってもビタペクトTの製造をしてくれず、契約も反故にされてしまいました。
 ベルラド研究所はこの工場のビタペクトT製造をあきらめ、他の工場と交渉中の状態が続いている、とうわけです。
 しかしベラルーシ経済も最近悪化しているので、なかなかよい条件で製造を請け負ってくれる企業が見つかりません。
 このような状態が続いています。

 そこで応急措置として、ビタペクト3をチェコから緊急輸入することになりました。
 このチェコの企業はベルラド研究所からヨーロッパ各国向けのビタペクトTの輸出を請け負っていましたが、ベラルーシ国内での製造が難しくなったことから、ベルラド研究所に委託され、ビタペクト2をチェコ国内で製造することになりました。
 しかし、チェコの食品衛生法の法律上、内容を一部変更することになり、新しいビタペクトが作られることになりました。
 そのため名称が「ビタペクト3」となっています。

 ベルラド研究所はチェコからビタペクト3を輸入しましたが、基本的には自分たちの研究のため使います。
 一般向けには販売していません。ただし非汚染地域の居住者で、ベルラド研究所で体内放射能を測定し、しかも結果がよくない場合、自費で直接購入できます。そのときの価格は6万2千ルーブルです。(2012年6月現在)

 チロ基金は10年間ベルラド研究所と協力関係にあり、渡す子どもたちも汚染地域から保養滞在のためにSOS子ども村に来ている子どもたちであるため、特別に割引価格(3万ルーブル。2012年6月現在)で販売してくれることになりました。
(ありがたいです。1人分しか買えなかったところが2人分買えますから。)

 以上のようないきさつがあり、次回の「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」活動からは、ビタペクト3を配布することになりました。

 チロ基金にご協力してくださっている方々、またこの活動に関心を寄せてくださっている方々にここでご報告いたします。

 ベラルーシ向けビタペクト3についてです。まずパッケージのシールですが、チェコ国内で製造されたビタペクト3は主に英語表記とチェコ語表記ですが、ベラルーシに輸入されたビタペクト3は商品名は「vitapect-3」ですが、内容の表記などは全てロシア語になっています。
 そうでないともらった子どもたちのお母さんが読めませんので・・・。

 重量は165グラムで、64錠入りとなっています。
 飲み方はビタペクトTと同じで成人1日3回3錠、子ども1日2回3錠、となっています。
 しかしチロ基金はSOS子ども村と話し合った結果、特別に体内放射能の結果が悪くなければ、1日1回1錠飲むよう子どもたちに指導しています。
 (ごくまれですが、下痢などが起こす子どももいるため

 ビタペクトTとの内容の違いは、ミネラルであるセレンがビタペクト3には含まれていない、ということです。
 セレンはヨウ素と同じく、ベラルーシ人に慢性的に不足しているミネラルで、より多く摂取するよう勧められています。
 本当はセレンが入っているほうがいいのですが、ミネラル剤としてのセレンには金属由来のセレンもあり、安全性において、国ごとにどのセレンを使用するかどうか規定に違いがあります。
 ベラルーシで使用許可されているセレンはチェコでは使用不可であったため、チェコで製造されたビタペクト3はセレンを省いた内容になっています。

 ベラルーシ向けビタペクト3の内容はこのようになっています。

アップルペクチンパウダー
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキサール塩酸塩)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンE(酢酸トコフェロール)
ベータ・カロチン
葉酸
カリウム
亜鉛
乳糖
結晶セルロース
クエン酸
ステアリン
スクラロース
スターチ
タルク

 このうち、スクラロースは人口甘味料で、糖尿病患者でも摂取できます。
 また結晶セルロース、ステアリン、スターチ、タルクは固化剤で、タブレット状の形を保ちます。そのためビタペクトTと比べると、固く、形が崩れにくくなるよう改良されています。

 味は私が味見したところでは、ビタペクトTよりおいしくなっている(飲みやすい味)ように感じました。
 次回からの配布活動が楽しみです。ベラルーシの子どもたちにも気に入ってほしいです。

 チロ基金にご協力してくださっている皆様、今後ともご理解、ご賛同をお願いいたします。 
 

マリーシャさん近況報告 続き

2012-05-12 | チロ基金
 今年20歳になるマリーシャさんですが、全然化粧をしていない・・・。
「あまり化粧は好きではない」・・・そうです。
 何だか堂々としているように見えました。
 私がマリーシャさんだったら、顔にいろいろ塗りたくる(^^;)と思うのですが・・・。
 人間、中身がしっかりしていたら、コンプレックスなんか感じなくなるのでしょうね。

 これからの支援について、もう本人が大人なので、
「自分で何をどうしたいのか決めたらいいと思うけど・・・。お父さんは人口の耳を作りたいと言ってたけど、どう思いますか?」
と話したら、
「耳は髪の毛に隠れるから分からないし、手のほうも気にしない。先生(担当医)はまだまだしないといけないことがある、と話していたけれど・・・。」
と話していました。
 私も本人の希望、そしてお医者さんの意見も大事にしたいので、ゆっくり考えてもらうことにしました。

 それにしてもやはり手術直後に比べると、ずいぶん顔の表面の状態がよくなっていて、うれしくなりました。
 画像は「自分撮り」モードで撮影した、マリーシャさんと私の目玉です。(^^;)

 以前マリーシャさんに支援してくださった方々にマリーシャさんが元気にしていることをご報告いたします。
 

マリーシャさん近況報告

2012-05-12 | チロ基金
 2010年と2011年にチロ基金の活動として「マリーシャさん支援プロジェクト(熱傷痕への美容整形手術支援)」を行いました。詳しくはこちらの過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/37c281b9db5d458a388adedb19ce68bb


 先日ミンスク市内を歩いていたら、ばったりマリーシャさんに会いました!
 ちゃんと受験に合格し、現在ミンスクで勉強しているマリーシャさん。
 すっかり大人っぽくなっていました。
 
 「もうすぐ後期試験が始まるから、勉強がんばっています。」
ということでした。
 地元に住んでいたころは周りの人はみんな事情を知っていたと思いますが、ミンスクに来てからは外見のことで何か言われていないかと心配しましたが、全然そんなこと(からかわれたり、いじめられたり)されていないそうです。よかった! 周囲の人たちにも恵まれているようですね。

 首都での学生生活を楽しんでいるようすで、安心しました。
 そしてしっかりした学生さんになっていて、感動しました。

 

スクリーン初投影しました

2012-05-04 | チロ基金
 チロ基金創立15周年を記念して、プロジェクター投影用のスクリーンを購入しました。
 5月3日に日本文化情報センターがある児童図書館内閲覧室にて日本文化紹介のレクチャーを行いました。
 そのときにスクリーンを初めて使用しました。
 テーマは日本庭園です。(ベラルーシの人は本当に庭や植物が好きなんですね。)
 聴きに来て下さったのはベラルーシのユネスコ内にある女性のためのクラブの皆さん。ユネスコが行っている活動に関係した仕事をしていた女性の中で選ばれた人が入会できるクラブがあるのだそうです。
 クラブの名称は日本語に訳すと「黄金世代」(^^;)
 現役引退した人もいますが、フリージャーナリストの方や人権問題に取り組んでいる人、ベラルーシ国内のロシア人コミュニティーの団体を創立した方もいました。
 クラブの部長さんは元SOS子ども村の「お母さん」で、孤児を長年に渡り養育してきた人です。
 子どもたちも全員「卒業」し、現在ユネスコの女性クラブ黄金世代の部長さんをしています。
 そのようなご縁で、日本文化情報センターまで来ていただきました。

 プロジェクターはあったのですが、よいスクリーンがなくて上映が不便なこともあったのですが、今回初投影が成功し、ほっとしました。
 スクリーン購入のために寄付をしてくださった方にお礼申し上げます。
 今後も長く活用していきます。(次回は15日予定です。)

 今回は日本庭園の画像を交えてお話したのですが、いろいろ見た中で兼六園の雪吊りに
「一番驚いた。」
「日本人はこんなに木を大事にしているんですね。」
「感動的な光景です。」
という感想をいただき、それをバックに記念撮影をしました。(^^)

 
 

チロ基金15周年

2012-05-01 | チロ基金
 5月1日、チロ基金が創立15周年を迎えました!
 振り返ってみれば、あっと言う間の15年であり、またさまざまな活動ができた15年でした。
 チロ基金は小さな基金なのですが、少しずつゆっくりでも進んでいくことによって、予想以上にたくさんの足跡を残すことができました。
 これも全て支えてきてくださった方々のおかげです。心から感謝申し上げます。
 今後も歩みはゆっくりですが、少しずつでも前に進んで積み重ねて行こうと思っています。

 5年前の創立10周年のときは盛大に(^^;)記念式典を行ったのですが、今回はそのようなことはしませんでした。わずかでもどうしても経費というものがかかってしまい、それに善意の寄付金を使うのが申し訳ないからです。今回はその寄付金で、15周年の記念になって残る物を購入し、長い間使うほうがいいと考え、プロジェクター投影用のスクリーンを購入しました。
 日本文化情報センターのある図書館の閲覧室の壁にかけてあります。明後日にはさっそくパソコンと接続して、画像を投影して講演に使用します。
 また改めてご報告しますね。
 

チロ基金の活動「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第7回 その3

2011-11-30 | チロ基金
 ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会の公式サイトです。(ロシア語のみです。)

http://mozur-diabet.narod.ru/


 できたばかりでまだ内容が少ないですが、子どもたちの画像など見ることができます。
 会長さんからはその後お便りが来ました。
「この時期にこのような大きな支援をいただけて、会員の保護者は大変喜んでいました。血糖値検査紙を買う予定だったお金で、子どもたちに冬物のコートやブーツ、クリスマスプレゼントを買うことができました。今回の支援が受けられなかったら、給料は検査紙代に使わなければならず、子どもにコートを買うことはできなかったことでしょう。支援してくださった日本人の皆さん、ありがとうございました。いつでもモズィリに遊びに来てください。」
・・・とのことでした。

 文章から糖尿病の子どもを抱えていると、この不況のさなか、どうしても医薬品を優先して購入しないといけないので、服や靴を買うのは後回しになってしまうのか・・・と思いました。
 ベラルーシ国内の景気がよくなってほしいです。経済状態が悪いと、こういう弱者にしわ寄せがきてしまうのが、悲しいです。
 
 

チロ基金の活動「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第7回 その2

2011-11-29 | チロ基金
 こちらの画像は今回寄贈した血糖値検査試験紙です。
 黄色の箱の中に100本の試験紙が入っています。それが茶色の箱に20箱ずつ入っています。この茶色の箱を5箱手渡しました。合計1万本です。
 会長さんのお話によると、現在会員数は30名。1人300本は試験紙を受け取れることになります。
 しかし普通1日に5回血糖値を測ることになっていますので、一人当たり約60日分になる計算になります。
 少なくとも2ヶ月は糖尿病児童の家庭でこの試験紙を購入しなくてもいい、ということになります。

 現在ベラルーシは経済危機の真っ只中にあり、大変混乱しています。平均的一般家庭でも、収入や貯金がが目減りしていて苦労しています。
 そんななか、糖尿病児童を抱える家庭の経済的負担、精神的負担は非常に大きいものがあります。
 会長さんは本当に喜んでいて、
「特に今の時期にこのような支援を受けることができ、大変助かります。日本人の皆さんに直接御礼が言いたいぐらいです。」
と話していました。
 BIONIMEベラルーシ社からも電話がかかってきたそうで
「モズィリの子どもたちはチロ基金と出会えてよかったですね。運命ですね。」
と会長さんに話をされたそうです。

 ここ2年間この協会に支援活動ができませんでしたが、今回のこの時期に多くの試験紙を子どもたちに渡せたことは、やはりそういう運命だったのだな、と私自身も思っています。
 実際の購入は少々気苦労もあったのですが、(少しでもレートのよいところで両替しようと探し回ったり、わずかばかり予算が足りず、BIONIMEベラルーシ社と相談しあって、何度も個数や割引価格を計算したり・・・。)そのような苦労も今は消えました。
 
 多くの方々のおかげで、多くの支援をベラルーシの糖尿病児童に手渡すことができました。
 本当にありがとうございました。協力者の皆様、関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。
 

チロ基金の活動「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第7回 その1

2011-11-29 | チロ基金
 チロ基金は2005年からゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会へ支援活動を続けています。その第7回目の支援活動を2011年11月28日に実施いたしました。

 モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動第1回についてはチロ基金の活動「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」をご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/mozyl/index.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第2回については2005年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2005/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第3回については2006年6月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/006.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第4回については2006年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第5回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f415615145caf7b7d8c0690c79bf3248


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第6回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/376de4f9bd9e54a5a9784e40834bbcfe



 残念なことに2009年と2010年はこの支援活動ができませんでした。
 しかし、今年は多くの方からの寄付金が集まり、血糖値測定に使用する簡易検査試験紙を1万枚寄贈することができました。 チロ基金から購入し、ちょうどSOS子ども村に保養滞在していたモズィリ市糖尿病児童協会会長さんに手渡しました。
 会長さんは大変感謝しておりました。保養滞在はあと3週間ほど続きますが、今週中にモズィリから患者児童の保護者がSOS子ども村まで取りに来るそうです。
 少しでも早く受け取りたいようです。(手元の簡易検査試験紙がなくなりかかっているのだと思います。)

 合計1977$分の寄付金を今回の支援のために使いました。ご協力くださった皆様方、関係者の方々に厚く御礼申し上げます。
 今回は京都府のT様、埼玉県のT様、三重県のW様、大阪市のN様より寄付をいただきました。
 そして、日本ユーラシア協会大阪府連バザール売り上げの一部も購入に充てました。
また、今年9月に世界文化社より発行された「自分と子どもを放射能から守るには」を翻訳していただいた著作権料の一部もチロ基金に寄付しましたので、今回の支援物資購入の一部に充てました。
 「自分と子どもを放射能から守るには」について詳しくはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/52b72e750cbddc8b1110e0870b9c53d8


 支払った金額はベラルーシルーブルで1740万ルーブルだったのですが、現在はベラルーシルーブルが暴落して、物価がすごいことになっています。
 (両替をして、支払いをした結果、4800ルーブル(44円)が残ったのですが、これは搬送代(ガソリン代)の一部に充てました。)

 一度に1740万ルーブルというお金を払ったのですが、こんな買い物はしたことが今までないので、目が回りそうでした。
 しかし、今回の簡易検査試験紙を販売してくれたBIONIME社のベラルーシ支社ですが、ずいぶん割引の料金で販売してくださったのです。
 おかげで3回分ぐらいの支援活動がまとめてできた感じがしています。
 
 BIONIMEベラルーシ社のHPはこちらです。
 このHPでは購入したときに撮影した私の画像も公開されています。

http://www.bionime.ch/index.php?lang=by

 この画像に写っている右側の棚の一番上、左端に黄色い箱が写っていますが、これが今回購入した血糖値測定のための簡易検査試験紙です。
 
 画像は支援物資を渡した直後のモズィリ市糖尿病児童協会会長のオクサナさんです。