そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

子育てについて 大事なこと

2018年06月10日 | 本の紹介・その他いろいろ
毎日幼い児と付き合っていると、お母さんも疲れがたまって、ついつい声を荒げるということも起きますよね。
夜になって寝顔を見ると、後悔したりするのですが・・・

先日新聞を見ていると、友田明美さんという小児神経科医のお話が目に付きました。
小児精神科医なら、石川憲彦先生の本をたくさん読みましたのでおなじみですが、神経科医というのが馴染みがなくて、気になったのです。

記事の見出しもショッキングでした。
暴力や暴言で脳は変形する」とあったのです。

>「子供が様々な経験をしながら育っていく途中に、強いストレスがかかると、苦しみを回避使用とするかのように脳が変形していきます。その脳の傷によって、後に暴力的になったり、感情を抑制できなかったり、人間関係がうまくとれなかったりするのです。
薬物依存やうつなどにもなりやすくなります。
(中略)
「こんなことも出来ないの?」「産まなきゃよかった」などと言ったり、他の兄弟姉妹と比べたり、スマホまかせの毎日だったりすると、傷ついた脳からそのうちにしっぺ返しがきます。

ここまで読んで、身に覚えがあるので落ち込みました。
どうしよう・・・・

筆者は、ご自分にもたくさんの子育ての失敗経験があると言います。

>虐待まではいかなくても、不適切なかかわりがない親はいないでしょう。
(中略)
怪我をしている脳はずっとそのままではなく、親が変われば子供も変わります!
トラウマの治療、安定した環境や愛着の再形成によって、それは可能なのです。

ここまで読んで、ほっとしました。

実は私にも苦い経験があるのです。
夫とうまくいっていなかった時期に、ずいぶんとひどい親でした。
でも、離婚が成立してからそれをとりもどそうと、勉強をし努力しました。

それでも、過去の自分の言動が私自身のトラウマになっていて、ずっと不安でした。
有るとき、ちょっと気になる出来事があって、悲しみに暮れる我が子を見ていると不安がつのりました。

それで、精神科のドアを叩きました。
「私が間違った子育てをしたせいで、子供はいまこんなに苦しんでいるのでしょうか?」
と言う私の問いかけに。お医者さんが答えます。
「大丈夫です。とても良いお子さんです。いずれ自力で立ち上がれると信じていますよ。
お母さんもご心配は無用です」

それは、うれしい言葉でしたが、心のどこかで信じられなくて、それ以来ずっと、先生は私を励ますためにあんなことを仰っていたのにちがいない、と思って来ました。

そして今回、この新聞記事を呼んで、至らぬ親であっても心を尽くして接して行けば、長い時間のうちに脳の怪我は癒されるのだと知り、心からホットしています。

これからも、我が子にも孫にも、あたたかい心で接していくことを、誓いました。

このお話を詳しく書かれた本も出版なさっています。
『子供の脳を傷つける親たち』
(友田朋美・NHK出版)


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コメント (4)
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