goo blog サービス終了のお知らせ 

柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

諦観

2017-01-01 11:50:15 | Weblog
丁酉新年明けましておめでとうございます。当地は穏やかな元旦でした。この6日に満60歳になります。40歳になった時、50歳になった時、それぞれに感ずるところがあったのでしたが、ここまで来たかの思いでいます。もちろん昨日の私と何も変わってないのです、60歳になったからどうこうじゃないのですが、この十年が最後だろうという思いです、予感と言うべきか。人の生き死にに関わる仕事を生業にしておりますので普通の人達とは死生観が違うのだろうとは思いますが、両親や祖父母の死に方から推し測れるところは大きいのです。抗うことのできぬ運命を強く意識して、そしてできることと言えば逆算。終点を設定しての逆算。積極的な逆算。父親の13回忌を昨年済ませたのですが、父の死が漠然と自分の寿命を意識したきっかけでした。順番という意識です。結婚して子を為して父親になって我が親を送る、送られる番になっている自分に気付く。うつむくのではなくて顔を上げてその時まで進む。そういう気分です。怪我や病でどういう修飾を受けるのか、実はこれが一番危惧するところですがそれがわからぬから運命なのです。行くしかない。あれこれ考えようとそうでなかろうと同じことではあるのです。鮒釣りに始まって鮒釣りに終わる。大白は辱なるが若し。大方は隅無し。あれこれ知識が増え経験を重ね大略分かった時に考えることと、一番初めに思っていたことが同じだと気付く。何年何十年もかけてぐるっと一周回ってきたというわけです。昨日が終われば今日が来る。幸いにも明けない夜はないのです、それに従うしかないから生きていける。明日を待てる。そういうことですね。何だか暗い感じになりましたが、今年もどうぞよろしくお付き合いくださいますようお願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする