柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

舌禍

2009-01-28 08:09:11 | Weblog
昨日朝6時半には「彼は誰」ではない、顔が判別できると書きました。今日は当地よく晴れています、6時半にはまだ人の影は見えても顔まではわからぬ明るさでした。山の端に紫、薄青、藍色ときれいなグラデーションが現れる頃、これが6時半です。これを暁とよぶのか曙と呼ぶのかは知りませんが辺りが明るくなるまではそこから30分も要りません。そんな貴重な時間帯には違いないですが、正確さを欠いた(いつも欠いてますので)表現を訂正します。
 新聞に囲み記事です。ローマでレイプ事件が頻発して、それに対して伊首相が「レイプを防ぐには、美しい女性の数と同じくらい兵士が必要だ」と述べたそうです。いずこも同じ政治家の筆禍舌禍の類として記事になっているわけですが、皆様どうお感じになりますか。こういう反応に非常に興味のあるほうで、人の考え方の雑多さにニヤニヤするのです。私は別にどうのこうのは思いませんでした、外人さん達が大事にしているウイットというやつで一つ二つ捻った謂かいなというくらいのことでした。美しい女性なんて言い方が皮肉効いてるでしょう、そうじゃない人も沢山いますから。でも、人ごとみたいに笑ってるという印象も拭えませんか。つつこうと思えばいくつもの方向から刺せる発言でもあります。新聞には野党から実害を被った女性に配慮のない不快な発言だ、首相は国民の安全を保障できないことを示したというう反発を食らっているとあります。当の首相は、数百万人もの美しい女性に敬意を払ったものだと意に介さないそうです。どちらに与しますか。日本人には、少なくとも凡百の政治屋達にはとても言えない台詞ではありますが、ユーモアととるか否か。卵ぶつけられた後や靴投げつけられた後とはちと状況が違いますからね。被害者が別にいるのです、歴とした犯罪行為に対するコメントですから、やはり不穏当でしょうか。兵士を増強して治安を高めるとかなんとか言っておけば何の問題もなかったこと、もちろん首相十分に分かった上での確信犯でしょうが、口の滑る輩はどの国にもいるというわけでした。唸らせるセリフ、泣かせるセリフ、苦笑いさせるセリフは常から用意しておかないといざという場面で使えません。さりとて使い方を間違えるとたちまち舌禍筆禍です。センス。人品骨柄。最後はみんなここに落ちてきますか。
コメント
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