柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

ON時代

2008-09-24 08:44:32 | Weblog
福岡幼児殺人事件、詳細が新聞に載り始めます。母親は難病で足が不自由で用便の際に介助が要る状態、子供に手伝わせていたそうです、今回も身障者用のトイレを使用していたところそこで子供が病気のお母さんなんかいらないと口走り、かっとなって凶行に及んだという顛末だそうです。・・・こういう背景と知らされると、母親への非難が一気にしぼむんでしょうね。世間はさっと目をそらす。視線を外す。難病の母親と自閉症(これは私が新聞記事から推し量っていることです、確証はありません)の子。世間は母親の奮闘を期待し、人ごととしてなら拍手を惜しみません、ガンバレ頑張れって。でもそこまでです。そこから先は行政の仕事、国の仕事とわかっているからです。子を殺すなんて・・という私並みの通り一遍の非難と、この「不幸な」背景との綱引きです。きっとマスコミのいつもの集団暴力はここで終わりでしょうね。そう思います。世間様の特徴です。
 王監督勇退会見です。朝刊三大紙すべてこの記事が一面トップです。いかにこの人が大きな人だったかを物語ります。ON時代に幕、と見出しを打つものもありました。ONですわ。まだ日本の野球界はこの二人にべったり依存しているんです。この現状にも改めてびっくりします。読売が長嶋を手放さない、どころか病人をあれだけ引っぱり出して未だに広告塔に使っているのにはなんだか品下る感さえ漂いますが、NがいればOがいるという図式で好むと好まざるに関わらず比較対照される立場もうっとしいこともあったでしょうに、しかしOは輪郭のくっきりしたぶれぬ人でしたね。自分の立ち位置を弁えた大人(たいじん)の風格でした。でも、昨日今日そのユニフォーム姿が何度も映されるを見るに、痩せて、その辺の爺さん然とした容姿には痛々しいものがあります。そういう姿を王さん本人が許せないと感じたんじゃないんでしょうか。臓器を除くという処置(手術)がいかに体を壊してしまうかという事実を日本中に教えてもくれた人でした。これで星野のWBC監督はなくなったなと思った人も多かったんじゃないですかね。新聞に載る多くのコメントの中では、やはり野村のものが出色ですね。彼がいたから俺の記録の価値が半減したと。野村はホームラン数ももヒット数も2番の記録が多いんです。王がいなければホームラン王ですから。三冠王の記録ももっと輝くでしょうし。野村独特の言い方なんですが、こういうレベルの人達の言葉は聞いていて面白いですわね。ON時代。ああ、まだそうだったんですねぇ。
コメント
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