ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ワシントン州ワインに12番目のAVA誕生

2012-02-14 18:04:08 | ワイン&酒
先月、ワシントンワイン協会から新産地情報のプレスリリースが届いたので紹介します。

ワシントンワイン とは、カリフォルニア、オレゴンの北部に位置するワシントン州のワインのこと。首都のワシントンDCではありません(間違える人が多いんです)

ワシントン州は、カリフォルニア州に次ぐ全米第2位のワイン生産地であり、
11の AVA(American Viticultural Area)-政府認定のブドウ栽培地域があります。

そのワシントン州で、12番目のAVA が2011年12月12日に承認され、2012 年1 月13 日に連邦政府の登記に公表されました。
ちょうど1カ月前に誕生したばかりの、出来立てほやほやのAVAです

新AVAの名前は Naches Heights (ナチェス・ハイツ) 

ヤキマ・カウンティ内、ヤキマ市の北西に位置し、北と東はナチェス川、西側はティートン川、南と西を カウィチェ・クリークで囲まれた13,254 エーカー(5,363 ha)の地域です。

ハイツという名が表すように、標高366~640mのなだらかな台地になっており、南東から北西にかけてゆるやかな傾斜があります。
この高い部分は1万年前の度重なる洪水の影響を受けていないため、ナチェス・ハイツ他の多くのワシントン州の栽培地域の土壌(沖積土)と組成が異なり、風によって運ばれた土が堆積したレスになります。また粘土質も多く含むため、保水性のいい土壌となっています。

年間降水量は254-330mm、標高があり、比較的冷涼な気候ですが、ゆるやかな傾斜が冷気を低地に流してくれます。

ワイン用ブドウが栽培されている面積は16haで、この地に最初にブドウが植えられたのは2002年(ピノ・グリ、リースリング、シラー)と、まだ10年足らずの新産地です。

AVA地域内にワイナリーはまだ2つ しかありません!
Naches HeightsWilridge Winery

もちろん、12AVAの中で、栽培面積もワイナリー数も最小です。
たった2つのワイナリーのために新AVAを承認してしまったとは、ある意味素晴らしい!

ただ、ナチェス・ハイツに注目し、ここに移り始めている栽培家、醸造家もいるようですから、今後はNaches HeightsのAVA名を付けたワイン(AVA内のブドウ85%以上を使用した場合に承認)が続々と登場してくるかもしれません。



ワシントン州では、2001年以降、ナチェス・ハイツも含めて8つのAVAが誕生しています。
動きの早い生産地域ですから、注意して見ていきましょう。


こちらは2006年承認AVA Rattlesnake Hills (ラトルスネークヒルズ)産のリースリング

元々リンゴ畑だったところにブドウを植えたため、不思議と焼きリンゴの風味がしました
ブルーのボトルも珍しくて面白いですね。
(Two Mountain Winery Riesling 2010) (輸入元:株式会社Win Triangle International)


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1971年の記念ワイン

2012-02-13 16:10:00 | ワイン&酒
「ビストロK」 へは、皆がワインを持ち寄りました。

この日は、晴れて40歳となる友人のお祝い会でしたので、1971年のワイン が登場しました


Chassagne-Montrachet 1971 Albert Morey (仏、ブルゴーニュ)

シャサーニュ・モンラシェの白。


非常に濃いハチミツ色で、香り、風味はマロンのよう



Brunello di Montalcino 1971 Fattoria dei Barbi (伊、トスカーナ)

トスカーナを代表する赤ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。
こちらは少々状態が不安定。

どちらも素晴らしいワインですが、人間の40歳の方が断然若くて元気! だと思いました



その他に飲んだのは・・・


Champagne Jean Vesselle Extra Brut (仏、シャンパーニュ)

お祝いの会の乾杯にはシャンパーニュ
よく飲む銘柄ですが、この日はより美味しく感じました。


左)Hunter Semillon Vat 1 2005 Tyrrell's Wines (豪、NSW)
右)Hermitage Chevalier de Sterimberg 2005 Paul Jaboulet Aine (仏、ローヌ)


左)Alsace Pinot Blanc 1997 A. Heinrich (仏、アルザス)
右)Alsace Pinot Gris Schenkenberg 2008 Domaine Seilly (仏、アルザス)


左)Aloxe-Corton 1er Cru Les Vercots 1994 Champy (仏、ブルゴーニュ)
右)Chateau Beau-Sejour Becot 1988 (仏、ボルドー)


GRAPPA Marchesi de' Frescobaldi e Jacopo Poli (伊、トスカーナ)



ワインはフランスを中心に面白いものばかりが揃いました。
6人で9本+グラッパ・・・は、ちょっと多すぎたでしょうか?(笑)
皆さん、素晴らしいワインをごちそうさまでした



美味しいお料理、素晴らしいワイン、素晴らしいメンバーが集まり、素敵な誕生日会でした。
お誕生日おめでとう!素敵な40代を


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ビストロKでごちそう三昧

2012-02-12 12:56:45 | おいしい食べもん
昨年末のことになりますが、料理上手のKちゃんの家でごちそう三昧 という素晴らしい1日がありました。プロ並みの腕とセンス、これだけの料理が作れたら素敵ですよね。
家庭でのおもてなし料理の参考になると思いますので、紹介させていただきますね




ラングル

ラングルは 仏シャンパーニュ地方で牛の乳からつくられるウオッシュチーズです。
熟成中にひっくり返さないので、上部にフォンテーヌ(泉)と呼ばれるくぼみがあるのが特徴。このフォンテーヌに、シャンパーニュやブルゴーニュのマール(ブランデー)を入れて食べる、という方法もありますが、この日は乾杯のシャンパーニュと一緒に。チーズとワインは同じ産地で合わせると間違いありません。


オイスターのオイル漬け

牡蠣の食べ方として、これは美味♪ひとつひとつの姿が芸術作品のように美しいのも魅力


マグロ、芝海老、オリーブ、シブレットのピンチョス  スペイン風オムレツ

ピンチョスは具材の組み合わせでバリエーションが広がり、見栄えもいいので、パーティー料理にピッタリ。オムレツもスペイン風と、スペイン料理が続きます。


ミント入りのクスクス                インゲン、ポテト、パンチェッタのサラダ

クスクスは、ミントが入って爽やか~ 温野菜を使ったサラダは、野菜がしっかり食べられていいですね。組み合わせたパンチェッタの旨味が野菜の甘さを引き立て、パンチェッタ自体もおいしい!


豆と紫玉ねぎのサラダ              カスレ

豆のサラダはオレガノで風味付けをしています。ハーブを料理に使うのは加減が難しいことがありますが、このオレガノは生だったので、やさしい仕上がりになっていたと思います。
アツアツのカスレは、いつ食べてもおいしいKちゃんの十八番


レンコンのフィスリ                 鶏レバーのシェリービネガー煮

刻んだレンコンの食感がザクザクして楽しい&おいしい!らせん型のショートパスタ、フィスリとよく絡まります。
鶏レバーは好きな食材ですが、うちではいつも和風の味付けになるので、いいヒントをもらいました。


ヴィヨンのパン                  シェーブルチーズ入りサバのリエット

パンも大事な脇役。おいしいパンがあると、料理もよりおいしくなりますね。
リエットはKちゃんがお友達からいただいたパリ土産。


サンタクロースの缶詰  ・・・の正体は・・・  フィンランドのサーモンパテ でした

これはKちゃんが乗り継ぎのヘルシンキの空港(フィンランド)で購入したものということですが、サンタの缶詰だなんて中身はいったい何?という期待に反して、意外とマトモでした(笑)


チーズプレート

チーズもこんな風に盛り合わせるとかわいくてオシャレ



まるで腕のいいシェフのいるビストロのようでした。
手の込んだたくさんのお料理を作ってくれたKちゃんに感謝

飲んだ【ワイン編】はまた後日



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スウィーツで免疫力アップ

2012-02-11 11:53:21 | 甘いもん
先月からずっと調子がすぐれず、先週末に病院で薬をもらって飲んでいたおかげで復活したのですが、薬が終わったとたん、1日も間を空けずにまたダウンという体たらく。
おそらく、身体の 免疫力 がかなり落ちているのでしょう。

こういう時は、好きなものをいただいてテンションアップ&免疫力アップ! といきましょう(笑)


生チョコ “オーレ”  ロイズコンフェクト (北海道札幌市)

もはや知らない人はいない北海道の有名菓子店 「ロイズ」 の生チョコです。
友人から、バレンタインの友チョコとしていただきました

さまざまなフレーバーがありますが、友人が私のためにチョイスしてくれたのは、北海道産の生クリームをたっぷりブレンドしているという“オーレ”

食感はしっとりやわらかで、口の中でなめらかに溶け、ミルキーな味わいがじわ~んと広がり、これは美味しいですね~友人の気持ちと甘いチョコにほっこり癒されました



その友人と会った際、久々にミスタードーナツでドーナツを食べました(ただいま100円期間


私はストロベリーリングをチョイス/友人はチーズクリーム入りのストロベリーケーキJelly

いつもの自分の好みとしては、オールドファッションやなどの素朴&ハード系なんですが、春らしいピンク色がかわいらしくて、これはもう完璧に見た目で選んでしまいました(笑)



身体の免疫力を高めるには、ストレスをなくすこと、喜ぶこと、笑うこと、褒めてもらうこと、くよくよしないこと、などが大事と言われています。

今回、かわいくて&甘いスウィーツをいただいたので、大いに癒され、免疫力がアップしたような気がします(笑)
もちろん、人によって嬉しくなるものはさまざまですから、疲れているなぁ、風邪引きやすいなぁ、免疫力落ちているかも?と思った時は、ぜひ好きなもの(こと)で自分を癒してあげてくださいね


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ワインとチョコのマリアージュ

2012-02-10 17:57:56 | 甘いもん


先日、友人からチョコレートをもらいました。
時節柄、バレンタインデーの “友チョコ”です



友人はもう完全に狙ってきたのでしょう(笑)、これは、世界チャンピオンソムリエ 田崎真也さんが監修 する、ワインに合うベルギーチョコレート だったのです

田崎さんが、ワインと相性のいいフレーバーを含んだベルギーチョコをセレクトしているのですが、相性のポイントがパッケージに書かれています。



赤ワインには、ラズベリーやイチゴなどの赤い果実のフレーバーを含むチョコ を、
(木苺味、ストロベリー味)

白ワインには、レモンやグレープフルーツなどの柑橘のフレーバーを含むチョコ を薦めています(ライム&ラム味、リモンチェッロ味)



私は箱を開けたらガマンできなくて、すぐに食べてしまい、結局ワインと合わせる余裕がありませんでしたが(笑)、バレンタインのチョコレートとワインのマリアージュを考えている方は、この田崎さんの提案をヒントにしてみてはいかがですか?


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新婚家庭でラブラブワイン会

2012-02-09 15:01:08 | ワイン&酒
レストランでの食事も好きですが、仲のいい友人の家にお呼ばれして、心のこもった手料理をいただきながらワインを飲み、まったりと過ごす・・・というのも、嬉しいひととき。
しかも、私のワイン好きの友人たちは料理の腕も素晴らしい人が多い!

先日も、新婚のMさんのお宅にお邪魔し、Mさん&ご主人が作ってくださった
シアワセという調味料がたっぷり振り掛かけられた手料理 をいただいてきました




鯛のカルパッチョ

サラダ

シュークルート

牡蠣のグラタン

クピドのパン & シチリア産オリーブ

モンドール

仏アルザス料理のシュークルートは、ル・クルーゼのお鍋でじっくり煮込まれ、出汁がよーく出て、お鍋の中の何もかもが旨味たっぷり。お鍋の力もあると思いますが、味付けがとてもおいしかった!

牡蠣は家ではいつも天ぷらやフライになってしまうけれど、グラタンにすると、焦げ目も香ばしくておいしさアップ!いいヒントをいただきました。

食べたかったけれどなかなかチャンスがなかった、奥沢にある“クピド”(Cupid)のパン。
しっとり&むっちり、天然酵母と、言うことなし。そのままパクパク、モンドールを載せてパクパク・・・
これは超気に入りました



飲んだワインは・・・


ALTEMASI Rose NV Ca'Vit Trent DOC(イタリア)

シャルドネとピノ・ノワールからつくられた、伊トレントのスパークリングロゼ。
アロマが甘くフルーティー。口当たりは爽やかだけれど、果実味豊かでしっとりした質感があり、色も素敵です。乾杯ワインにピッタリですが、ウオッシュチーズのモンドールに合わせても負けていませんでした。



左)Pernand-Vergelesse Clos de la Croix de Perriere 2008 Louis Jadot
右)Pouilly-Fuisse Clos des Prouges 2007 Louis Jadot

どちらも仏ブルゴーニュのルイ・ジャドの白ワイン。
まず ペルナン・ヴェルジュレスをチョイスしてくるとは素晴らしい!よく熟したブドウからつくられた濃密なボディに、しっかりした酸味があり、バランス二重丸

右のワインは、ルイ・ジャドがプイィ・フュイッセ最上といわれる“クロ・デ・プルージェ”を購入し、2005年ヴィンテージからつくっています。果実味の凝縮感が強く、厚みがあり、艶やか。複雑味があり、飲みごたえがあるフルボディワインでした。



左)Bourgogne Passetoutgrains 2000 Domaine de la Poulette
右)Chateau La Garde 2002

パストゥーグランは通常ピノ・ノワール1/3、ガメイ2/3になりますが、これはピノ・ノワール100%。色は淡く、2000年なのにタンニンも若々しくシャキッとしています。シュークルートのソーセージによく合いました。写真には出ていませんが、なぜかキムチにもイケました(笑)

ラ・ガルドはボルドーはペサック・レオニャン、マルティヤック村にあり、1990年にドゥルトにより買収されたシャトーです。カベルネ・ソーヴィニヨン主体+メルロの赤ワインで、色調が非常に濃厚ですが、口に含むとまろみがあります。これはちょうどいい飲み頃でした。



左)Beronia Gran Reserva 1973
右)Muscat de Beaumes de Venise 2005 M. Chapoutier

ベロニアはスペインはリオハの赤ワインです。以前このワイナリーを紹介した記事を見直してみると、ワイナリーの設立が1973年となっています。このボトルは設立記念の年(Cosecha Fundacional)の記念すべきワインなんですね
グラン・レセルバなので、60カ月以上熟成されています。色調は明るく、熟成の様子が見て取れます。飲んでみると、スムースでしなやか。熟成の旨味がありますが、思ったよりは若さが残っていました。

右は、仏ローヌのシャプティエがつくるヴァン・ドゥー・ナチュレール。ミュスカ・ア・プティ・グラン100%の甘口デザートワインです。これだけでデザートになりますが、イチゴと合わせてみたところ、これが実に素晴らしいマリアージュでした



この日は、新婚家庭で素晴らしいさまざまなマリアージュを実感させていただきました。
Mさん&ダンナ様、ごちそうさまでした
末永くお幸せに~

私もシアワセな気持ちをたっぷりお裾分けしていただきました(笑)


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季節限定チーズ「モンドール」3/15まで

2012-02-08 10:00:00 | おいしい食べもん
先日、友人の家に遊びに行った際、一緒に行った別の友人が「大人食いしたい!」と、
モンドールを持ってきてくれました。


Mont d'OR  Vacherin du Haut-Doubs

モンドールは、フランスのジュラ地方、スイス国境とドゥー川源流とドゥーの滝で囲まれた地区でつくられる牛乳製のウオッシュチーズです。牛乳は無殺菌乳(lait cru)を使います。

“エピセア”と呼ばれるモミの木の樹皮でチーズの周りをグルリと巻き、エピセアの棚の上で洗いながら最低3週間熟成させます。

こうして熟成させることで、チーズにモミの木の香りが移り、表皮は白~ロゼ色になり、中身はトロットロ~になります

よって、モンドールは スプーンですくって食べる のがお約束


最初はちょっと硬めだったのが、時間を置くと、とろ~りの状態に

おいしいパンにつけて食べれば、もうこれだけでもワインが進みます(笑)



モンドールは 8月15日~翌年の3月15日までしか製造されない季節限定品
よって、この季節になるのを首を長ーくして待つ人も多く、非常に人気のあるチーズです。
なお、モンドールは、“チーズの真珠”とも称されています。

ワインは、白ならブルゴーニュのムルソーやピュリニー・モンラッシェ、地元アルボワ(Arbois)のロゼ、赤ならアルボワの赤(ピノ・ノワール、プルサール、トゥルソー)、アルザスのピノ・ノワール、クリュ・ボージョレ(ガメイ)などが合うといわれます。

赤ワインはタンニン分が少なめでまろやかで、少々フルーティーさのあるタイプや、ちょっと熟成の進んだピノ・ノワールなども良さそうですね。



ところで、“モンドール”を直訳すると“黄金の山”。
“バシュラン・デュ・オー・ドゥー”というのは、オー・ドゥー(地名)産 め牛の乳のチーズ、という意味になります。

バシュラン・モンドール(Vacherin Mont d'OR)という名前も聞きますよね?
こちらはジュラ山地と国境を挟んだスイス側でつくられているモンドールです。

うちの方が本家!と、どちらも言いたいようですが、AOCの取得は、フランスのモンドールが1981年、スイスのバシュラン・モンドールが2003年。まあ、年だけでは決められるものではないですが。

スイス産は、低温加熱処理の牛乳を使います。生産時期は通年です。

表面を洗う回数はスイス側が多く、最低熟成期間も長い(4週間以上)ため、フランス産よりも風味が強くなります固形分中乳脂肪も、フランス(45%以上)よりスイス(50%以上)の方が高くなっています。サイズもスイスのモンドールの方が大きめ
よって、スイス産のバシュラン・モンドールの方がお値段が少々高くなります

とはいえ、フランス産のモンドールも十分高級品。なかなか手が出ません。
私も久々に食べました。
持参してくださったMさん、ごちそうさまでした!


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マヨルカ島のワイン@スペイン

2012-02-07 12:15:38 | ワイン&酒
昨日紹介した 「スペインクラブ銀座」 で飲んだ中に、地中海のバレアレス諸島に浮かぶ島のひとつ、マヨルカ島でつくられたワインがありました。

マヨルカ島では、DO Binissalem(ビニサレム)(1991年認定)、DO Pla i Llevant(プラ・イ・リェバン)(2001年認定)という、2つのDOがあります。
※島自体の大きさは日本の1/100よりやや小さめです(3620.42キロ平方メートル)

ビニサレムは島の北西部から中央にかけて位置する、ゆるやかな傾斜のある平原の地域で、紀元前2世紀からブドウ栽培が行われています。19世紀にはフィロキセラの被害を受けましたが、その後の100年で目覚しい復活を遂げています。

プラ・イ・リェバンは、島の中央から南東に大きく広がる産地です。

DOビニサレムの畑の面積は小さく、よって生産者は小規模になりますが、非常に高い品質のワインを生産しているのが特徴です。
島固有の品種を使用し、最新技術の下、現代人の嗜好にマッチした、非常に魅力的なワインが造られています。
しかし、生産量が限られているため、一部は輸出されますが、輸出コストの点からも、ほとんどが島内で販売されます。

というのも、マヨルカ島を含むバレアレス諸島は観光ビジネスがさかんで、高級ホテルや超一流レストランも多く存在し、そこで供されるワインとしての需要があるため、海外市場ではなかなかお目にかかれない、というわけです。



稀少なマヨルカ島のワインではありますが、日本に輸出されているものもあります。
2011年11月に東京で開催されたスペインワインの試飲会で見つけたものがありますので紹介したいと思います。


左)12Volts 2009    右)4kilos 2008   4kilos Vinicola

醸造家と音楽家が意気投合して2006年に創業した4kilos Vinicola(クアトロ・キロス)のワインです。ワイナリー名は、創業資金400万ペセタ(320万円)から来ています(100万ペセタの重量が1kgなので、400ペセタなら4kg)

ドセ・ボルツは、メルロとシラー各30%、カイエット・フォゴノウ40%、シラー30%、カベルネ・ソーヴィニョン20%、メルロ10%。
クアトロ・キロスは、カイエット・フォゴノウ50%、カベルネ・ソーヴィニョン40%、メルロ10%。
ドセ・ボルツはクアトロ・キロスのセカンドワイン的な位置付けになります。

ここで気になるブドウ品種が カイエット・フォゴノウ(Callet-Fogoneu)です
ほぼマヨルカ島だけで栽培されているといっていい黒ブドウ品種で、色調は濃くなるもののアルコール分は低く、生産量も少なめという特徴があります。
ロゼワイン、フレッシュな赤ワインに使われるということですが、生産者次第でしょう。

(輸入元:株式会社オーデクスジャパン、12Volts 2009  3,885円/4kilos 2008 5,880円)



左)Quibia 2008   右)AN/2 2007  Bodega Anima Negra

Anima Negra(アニマ・ネグラ)も1990年代からの新しい造り手で、非常に注目されています。

キビアは白ワインです。低温でマセラシオン、17℃で発酵、ステンレスタンクで3カ月シュル・リーを行なっているので、爽やかなフレッシュさがありながら、うま味もあります。

ちょうどこの2008年から黒ブドウ品種のカイエットを加えており、構成はプレンサル・ブラン(Prensal Blanc)とカイエット各50%。
プレンサルモル(Moll)種のことで、これもマヨルカ島固有の白ブドウ品種。荒削りでスパイシーさのあるワイン(白、スパークリング)になります。

DOビニサレムの白ワインには、モル種50%以上、またはモスカテル種を50%以上使用することが規定されています。
しかし、生産者のアニマ・ネグラは島の南東にあり、DOビニサレムのエリアではありません。
よって、このワインはVin de la terra Mallorca(地ワイン)としています。

AN/2(エイエヌ2)は、カイエット65%、マントネグロとフォゴノウ20%、シラー15%、フレンチオークとアメリカンオークで12カ月熟成させた赤ワインです。

マントネグロ(Mantonegro)もマヨルカの固有品種。ワインに芳香をもたらしますが、熟成の進み方が早く、酸化しやすい傾向があるため、AN/2で使われているシラーのような、構成のしっかりした品種とブレンドされることが多いようです。
この2007年のワインは、ほどよく熟成し、旨味たっぷり。これは美味。某評論家が91ptを付けた気持ちがわかります。なお、これもVin de la terra Mallorcaです。

(輸入元:株式会社 千商、Quibia 2008 3,500円 / AN/2 2007 3,900円)



どちらの造り手も、価格を見ると他のスペインワインより少々お高い気がしますが、手が届く範囲内でしょう。
生産量が少なく、輸出量も少ないマヨルカ島のワインは、テーブルに出したら、なにかと話題になるはずですし、持ち寄りワイン会やブラインドでも注目の的になること間違いなしですね。
出会うことがあれば、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?


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「スペインクラブ銀座」で新年女子会

2012-02-06 17:45:25 | レストラン&店
友人のアレンジで、「スペインクラブ銀座」 (2011年9月オープン)へ。

1月後半の週の前半、まだ19時を過ぎたばかりなのに、けっこう広い店内はほぼ満席で、しかも皆さんすでに盛り上がってます!
年明け早々から外食産業不況と言われていましたが、この店の賑わいには驚きです。
この店は相当人気あるんですね。

人気の秘密を探るべく、我々(女子会4名様ご一行)がいただいたのは・・・




ハモンイベリコ ベジョータ (1/2)        タコのガリシア風

ベジョータ は“ドングリ”のこと。つまり、ドングリを食べて育ち、一定基準をクリアして認証されたイベリコ豚のみがハモン・イベリコ・デ・ベジョータとなります。

 ※スペインの生ハムについては → コチラ 

 ※イベリコ豚については  → コチラ

タコのガリシア風は、ゆでたタコにオリーブオイルとスパイスを振りかけたもので、ジャガイモが入る場合もあります。
スペインクラブのものはジャガイモが入るタイプで、ボリュームたっぷり。


豚足と白いんげん豆の煮込み         15種類の野菜のMIXサラダ


アーティチョークの生ハム巻きフリット     本日のパエリア(1人前)

パエリアは大鍋で作られ、注文した分がサーブされます。なくなったら終了らしいので、確実に食べたい時は最初にオーダーしておくことをオススメします。


イベリコ豚(だったと記憶)のフラメンキン

フラメンキンはアンダルシア地方コルドバの郷土料理で、野菜などの具材を肉、生ハムで巻いて揚げた(焼いた)もの。
要は肉巻きロール。巻き込む具材はさまざまで、衣をつけて揚げるトンカツタイプもあるようです。


スペイン産カラスミの3種+生ハム盛り合わせ   蟹を使ったタパス(料理名失念)



ワインはもちろんスペイン産。
ボトル5,000円前後からあります。


CAVA Monegal Cerda Brut

最初はスパークリングワインのカバからスタート。Mさんの顔で店からのサービス
キリリとした辛口で、雑味のないクリアなテイスト。ハモンベジョータによく合いました。


VERITAS Blanc 2010  Jose L.Ferrer  (5,500円)

マヨルカ島の白ワインで、DOビニサレム。モル79%l、マカベオ16%、パレリャーダ5%。
樽熟成をさせているため、コク、厚みがありますが、樽の風味は強すぎることなく、豊かな果実味といいバランス。ボリュームがあり、とろみを感じさせます。アルコール14.5%。


VAL DE LOS FRAILES Tinto Crianza 2005 Grupo Matarromera  (5,500円)

リベラ・デル・ドゥエロに近い注目産地 DO Cigales(シガレス)の赤ワインで、Tinta del Pais(=テンプラニーリョ)100%

フレンチオーク(40%)とアメリカンオーク(60%)で12カ月熟成させています。
2005年ですが、若々しさもあり、今飲むのにちょうどいい加減です。果実味もあり、タンニンもほどよくこなれて、しなやかでほどよいボリュームがあります。さすがにボトルの底の方はオリで濁っていましたけれど。





この店では、お願いすればどのワインでも(もちろん泡以外)、“ホロ” と呼ばれる口の付いた透明なデカンタ容器にワインを移し、高い位置からワイングラスにめがけてワインを注ぐパフォーマンスをしてくれます。


ホロからワインを注ぐスタッフ

これ、なかなか盛り上がります(笑)
こうしたパフォーマンスも人気を支える要素のひとつでしょうか?



サービスのオペレーションでは、もうちょっと気を利かせてほしいなと思うこともありましたが、ここはスペインですし、細かいことは気にせず、明るくザックリ楽しみましょう

レストランは2Fです。
1Fはショップ&バル 「ボデガスペインクラブ銀座」 になっていて、スペインのワイン(400種)食材(チーズ、生ハム、オリーブオイル等々)が購入できるほか、タパスとワインが楽しめる席も用意されています。
チーズは種類も多い上、丸ごとサイズもありました。

1Fは+500円でショップのワインがその場で飲めるので手軽に利用でき、また、ワインの無料試飲もあります。これならボトル注文する前に確認できるからいいですね。

今回は2Fのレストランでしたが、1Fも気になるので、次回はぜひ1Fのバルを利用してみたいと思っています。
店を紹介、アレンジしてくださったMさん、ありがとうございました


  スペインクラブ銀座  (2F「レストランテ スペインクラブ銀座」)

       http://www.spainclub.jp/ginza/

 ※メニューやワインリストは 「ぐるなび」 が詳しい → コチラ

 ※銀座以外にも支店がいくつかあります(銀座店のHPで確認できます)


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期間限定バウムクーヘンビュッフェ(2/27-3/4)

2012-02-05 15:19:48 | 甘いもん
バウムクーヘン好きの方に嬉しいお知らせです

ドイツ菓子の「ユーハイム」が直営する 「バウムクーヘン カフェ」 では、開店1周年(2011年3月1日)とバウムクーヘンの日(3月4日)を記念し、バウムクーヘン4種がビュフェスタイルで食べられる “バウムクーヘン ビュッフェ” を期間限定で開催します。





期 間:2012年2月27日(月)~3月4日(日) 10:00~21:00 (L.O.20時)

価 格:1,575円(税込み) 小学生未満は無料  ※フリードリンク付

内 容:バウムクーヘン4種、アイスクリーム

いただけるバウムクーヘンは、ユーハイムマイスターバウムカールユーハイム、の3ブランド4種。不要な添加物は使用せず、本場&本物の味を提供しています。

ユーハイム
しっとりとした口当たりとやさしい甘さ。100年の伝統。プレーンとチョコレート味があります。

マイスターバウム
ふわっと軽い食感と素朴な味わい。材料の配合比率や品質はドイツの基準に則って完成。

カールユーハイム
やわらかな口どけ&濃厚な味わい。発酵バター、ドイツのマジパンなど、こだわりの材料使用。



つまり、好みのバウムクーヘンを好きなだけいただける、夢のような企画 です

アイスクリームもありますから、バウムをそのまま食べるもよし、アイスクリームを添えるもよし、アイスクリームをバウムでサンドするのもいいですね

1週間と期間は短いですが、これはなんとか行かねば!と思っています。



  3月4日・バウムクーヘンの日の紹介記事は → コチラ

  バウムクーヘンカフェ訪問記(2011年)は → コチラ

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 BAUMKUCHEN Cafe  

       玉川高島屋S・C南館3F (二子玉川駅)


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福耳ホワイトチョコラスク&バレンタイン

2012-02-04 13:07:38 | 甘いもん
先日食べた「シベール」(麦工房)の 「つぶつぶ苺チョコラスク」 が気に入ったので、バレンタインの友チョコとして配ろう と、ネットでごそっと注文しました



その際に、ちょっと気になった商品も取り寄せてみました。


福耳らすく ホワイトチョコっと  麦工房 シベール 140g 500円


色々なフレーバーのラスクの端っこにホワイトチョコをコーティングしています

フランスパンの耳のカリッ、サクッな部分が、まろやかなホワイトチョコで包まれていて、思ったよりもボリュームがあります。
が、ひとつ食べ始めると止まらない!(笑)

ただし、元々のラスクのフレーバーがホワイトチョコで隠れ気味なので、ラスク本体の味を楽しみたい方は、チョコなしタイプがオススメかしら?

 ※以前紹介した「福耳らすく」 → コチラ



ひとつ耳寄り情報をお知らせすると、ネットで2月8日までに注文すると、ラスクが2、3個入るラッピングの袋とリボン、メッセージカードを無料でプレゼントしてくれます(ネット限定のサービス)
私もこのラッピングセットをいくつかお願いしました


袋にラスクを入れてリボンをつけると、こんなキュートな姿に

すでに何人かに配りました(笑)


  麦工房(シベール)

       http://www.ruskfrance.net/shop/



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せんべい汁専用せんべい

2012-02-03 15:13:29 | おいしい食べもん
お疲れ金曜日なので、脱力系の話題を(笑)

お正月に叔母(都内在住)からもらってきた「八戸せんべい汁」 せんべい の食感が気に入ったので、これだけ買えるところはないかと探したところ、飯田橋の青森県アンテナショップにあることを発見!ちょうど近くに用事があった先日、買ってきました。


おつゆせんべい  12枚入り 231円

その日、ちょうど青森県出身の友人と会ったので、「これ買っちゃった」と見せたところ、
「わたしは青森市なので、せんべい汁は食べる習慣がないのよね」と言われました。

ええ~?そんなことがあるの?!
友人によると、同じ青森でも、せんべい汁を食べるのは八戸周辺 なのだとか。

このせんべいは、元々は ”南部せんべい”として知られていますよね。
ちょうど家にあった普通に食べるタイプの南部せんべいのメーカーの住所を見てみると、盛岡県一関市と、盛岡県でした。

青森県はかつて、津軽藩と南部藩に分かれ、南部藩は現在の盛岡県にもまたがっていました。

南部せんべいの発祥は、南部藩が後に分かれてできた八戸藩(八戸南部氏が領主)といわれていますので、現在では八戸から盛岡にかけての地域で作られています(盛岡県ではほぼ全域で作られているようです)。
なるほど、これは勉強になります



以前もらったせんべい汁セットには5枚しかせんべいが入っていませんでしたが、今回買ってきたものは12枚入り。これなら、たっぷり食べられそうです。
きっと地元ではもっと大きな袋も売られているのでしょうけれど(笑)


 あおもり北彩館 東京店 (青森県アンテナショップ)

       東京都千代田区富士見2丁目3-11青森県会館1階 (JR飯田橋西口からすぐ)
        http://www.umai-aomori.jp/buy/antenashop/antenashop.phtml


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第3回ワイン&グルメジャパン(4/4-6)

2012-02-02 17:24:24 | ワイン&酒
「第3回ワイン&グルメジャパン」 の案内が届きました。

催事名からわかるように、ワインと食の展示会です。
昨年は東日本大震災の影響で中止となりましたが、今年はさらに内容を充実させて開催されます。

注目は、新規出展の 南アフリカルーマニア

「ワイン王国」誌との特別企画、“ワインと食のマリアージュ” も紹介されます。

また、同時開催される5つの展示会、「第15回ファベックス」、「第9回デザート・スイーツ&ドリンク展」、「第2回米粉産業展」、「2012食肉産業展」、今年初の「麺産業展」も加わりますので、飲食・ホテル業界関係者は要チェックです。




第3回 ワイン&グルメジャパン

日 時: 2012年4月4日(水)~6日(金)

会 場: 東京ビッグサイト(東3ホール)

主 催: ケルンメッセ株式会社


 ※下記サイトから事前登録すると6つの展示会すべてが無料になります

  http://www.koelnmesse.jp/wgj/

 【注意】 業界関係者のみの展示会のため、一般の方は入場できません


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2/28 消費者向けワインイベント「Wine Village Tokyo」

2012-02-01 12:51:49 | ワイン&酒
いつもお世話になっている「東京ワインコンプレックス」さんから、
一般消費者向けワインイベントの案内が届きました。

世界各国の約600種のワインが すべて自由に試飲できる ということですから、
これは超太っ腹な企画ですね

行きたい!気になる!という方は、一番下に記載したURLにアクセスしてください。
提供ワインの一部もサイト上で見られるようです





Wine Village Tokyo  ~2012 spring~

【日時】 平成24年2月28日(火)18:30~21:00

【場所】 青山ダイヤモンドホール B1「サファイアルーム」
      東京都港区北青山3-6-8

【入場料】4,800円 (税込、ワンプレート料理含)

【料理】
     ・野菜のキッシュ
     ・チキンのトマト煮 バジル風味
     ・ゴルゴンゾラクリームのニョッキ
     ※前回の提供メニューです。同等のお料理をご提供の予定です。

【申込】下記ホームページ内、申込フォームに必要事項をご記入の上 送信

     http://tokyowinecomplex.com




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