ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

たぶん今年最後の柏餅「白みそ」♪

2009-05-16 14:11:26 | 甘いもん


たぶん、もう今年最後だから・・・と、母が 柏餅 を買ってきました。
まだ売っていたんですね

白あん+白みそ の 「白みそ」 あんで、もち皮の色はピンク色

中味のあん(粒あん、こしあん、白みそあん)を見分けるのに、
みそあんのもち皮が「ピンク」 という店が多いような気がしませんか?



今朝のデザートは「豆大福」、ランチデザートに「柏餅」と、もち菓子づくし

夜はさすがに控えようと思います(笑)

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小さなニョッキ「キッケ」@ディチェコ

2009-05-15 16:52:59 | おいしい食べもん
好きなイタリアのパスタブランドといえば、
「ディチェコ」の名を挙げる人が多いのではないでしょうか?

パスタの表面のザラザラのおかげでソースがからみやすいので、私は、特売があると、思わずまとめ買いをすることがあります(笑)

このディチェコには定番の乾燥パスタの他に「ニョッキ」もあり(これはあまり見たことがなかったかも)、さらに今年の春からは、
ミニサイズニョッキともいえる 「キッケ」 (小さいという意味があるようです)が発売されました。



Chicche di patete  DE CECCO

実際に食べてみましたが、小指の頭ほどのサイズで、ホント、小さい!
ニョッキの約半分くらいかも?

そのおかげで すぐ茹で上がる(1~2分) のが超便利
お腹を空かせて帰っても、お湯さえ沸けば、カップ麺より早く食べられます(笑)

1パックが 250g 入りと、2~3人分の手頃なポーションなのも使い勝手がイイナと思いました。

ニョッキと同じモチモチとした食感で、ソースがよくからまります



サイズが小さいため、ガッツリしたボリューム感の点ではニョッキには負けますが、おちょぼ口の女性にはこちらのキッケの方が食べやすいかもしれません。

ホームパーティなら、取り分けやすさや調理時間の短さの点で、キッケはかなりお役立ちだと思います。

お好みやシチュエーションに合わせて使い分けると良さそうですね。



ディチェコの オリーブオイル も色々出ています

今、私は「OLIO EXTRA VERGIN DI OLIVA SOLO OLIVE ITALIANE」(真ん中の赤いラベル)(250ml)をテーブル用オイルとして使っていますが、これをかけると、素材の味がグンと引き立ちます

これ+昆布ポン酢で、簡単なドレッシングにしてたっぷり野菜を食べてます

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第41回 Michel Trino Wines@「キャッチ The 生産者」

2009-05-14 10:00:15 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2007年12月21日)

第41回  Nicolas Cornejo Costas  <Michel Trino Wines>

今回のゲストは アルゼンチン『ミッシェル・トリノ』 のマーケティング・マネージャー、ニコラス・コルネホ・コスタスさんです。


<Nicolas Cornejo Costas> (ニコラス・コルネホ・コスタス)
ミッシェル・トリノ社のマーケティング・マネージャー 。


“カファジャテ”はどこにある?    - Michel Trino -  

アルゼンチンは南米で最も大きなワイン生産国で、世界でも第5位(04年の統計)。

しかしながら輸出量は少なく、国内消費が大半を占めているため、実際にはまだ一部のワインしか海外に紹介されていないというのが現状です。
しかし、このところは国際市場を意識し始めたワイナリーも増え、世界に通用する高品質ワインが次々と誕生しています。

日本でもアルゼンチンワインは以前から親しまれてきていますが、その産地の大半は中央西部のメンドーサ(総生産量の70~75%)とサン・ファン(同約20%)で、この2つですでに90~95%になります。

ところが、今回紹介する「ミッシェル・トリノ」は、ここには入らないマイナーな地域にワイナリーを構えています。

それが北西部サルタ州(Salta)“カファジャテ”(Cafayate)地区です。

南緯26度で、メンドーサから1000km以上北に位置しているので、さぞかし暑いだろうと思いきや、ブドウ畑は標高1000~2000mの山間部の渓谷にあるため、ブドウ栽培に非常に適した環境にあるというのです。

さて、このカファジャテという土地では、一体どんなワインがつくられているのでしょうか?



Q.カファジャテはどんなところですか?
A.アルゼンチンには北から南まで大きく5つのワイン生産地がありますが、その最も北に位置するのがサルタ州です。当社のワイナリーのあるカファジャテは標高1700mの高地にあり、渓谷(Cafayate Valley)にブドウ畑が広がっています。

カファジャテは昼間の日照がたっぷりとありますが、朝晩はぐっと冷え込みます。
そのためにブドウがゆっくり育ち、酸が豊かでフルーティーな香りが高まり、アロマティックなものになります。ゆっくり育つのでブドウが均一に育ち、日照のおかげで色付きが良く、エネルギーを充分蓄えたブドウが得られます。


Q.土壌の特徴は?
A.土壌はとても貧しく、石が多い砂質です。また、雨が少なく、サボテンが生えるような乾燥した地域のため灌漑が必要で、アンデス山脈の雪解け水を使って灌漑(ドリップイリゲーションシステム)を行っています。この地にはインカ帝国時代の水路が見られるので、その流れを止めて使ったりもしています。


Q.カファジャテのワインはどのような特徴がありますか?
A.天候が安定しているので、安定したワインがつくれます。また、1日の寒暖の差が大きく、土壌も特殊なので、個性を持った、消費者にわかりやすいワインをつくることができます。
ブドウ品種は、白はトロンテス、赤はカベルネ・ソーヴィニヨンが適しています。


Q.『ミッシェル・トリノ』 について教えて下さい
A.1892年、ダヴィッド・ミッシェルとガブリエル・トリノによって創設されたため、ワイナリー名を『ミッシェル・トリノ』としました。

カファジャテ地域はワイナリーの数は12~13ほどしかありませんので、当社はブティックワイナリー的存在といえ、スーパープレミアムワインに特化しています。

自社畑は720haで(年間生産量500万リットル)、ブドウ畑はすべてワイナリーから15分以内のところにあります。ブドウ樹の平均樹齢は30年です。

当社はHACCP*1やGMP*2などを取得し、また、一部の畑ではオーガニックの証明(Argencert)も取得しました。
5つのレンジのうち、日本にはこのオーガニックワインを含む2つのレンジを輸出いたします(07年10月より販売)。


Q.オーガニックワインについて教えて下さい
A.ブランド名は“CUMA” (クマ)といいます。
当社では1990年代の初めからできるだけ何も使わない農法に取り組み始めました

CUMAはFinca El Transito Vineyard (エル・トランジット)の畑(約40ha)のブドウからつくられます。02年に申請を行い、06年10月から新レンジとしてリリースしています。
品種はトロンテス、マルベック、カベルネ・ソーヴィニヨンの3アイテムです(日本ではトロンテスとカベルネを発売)。

CUMAは、現地のアイマラの言葉で“クリーン&ピュア”の意味があります。次の世代にクリーンでピュアな環境を残していこうということから生まれたワインです。




Q.トロンテスについて教えて下さい
A.トロンテスは、スペイン語圏、特にスペイン北西部ガリシアによく見られるローカル品種です。甘い香りがあり、モスカートのファミリーに属していますが、飲むと甘くはありません。
フローラルな香りが強く、バラ、ジャスミン、菩提樹のアロマを感じますが、食事によく合うワインだと思います。日本料理にも合い、スパイシーな料理にも最適です。


Q.日本で発売されるもう一つのレンジとは?
A. “DON DAVID ” (ドン・ダビ)といい、創設者のDavidに敬意を表して名付けました。
エレガントで複雑なファインワインで、すべて樽を使用しています(日本ではシャルドネ、トロンテス、カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベックの4種を発売。すべてレゼルバ)。

CUMAはフルーティーでナチュラルなテイストのワインですが、長い熟成期間を要するDON DAVIDは ボルドーを思わせるような複雑さとエレガントさが特徴です。




*1 HACCP
Hazard Analysis and Critical Control Point、
安全な食品をつくり出すための危害の分析や抑制方法の継続的措置を行うこと

*2 GMP
Good Manufacturing ractice、適正製造規範の意


<テイスティングしたワイン>

DON DAVID Chardonnay Reserve 2006
樽、ナッツの香りが豊かで、果実味と繊細な酸がきれいです。クリーンで凝縮した感じがあり、広がり方はそれほどでもないものの、余韻の長さを感じます。

「アメリカンオークとステンレスタンクを50%ずつ使用し、フルーツとオークのバランスを重視しています」(ニコラスさん)


CUMA Organic Torrontes 2007
シャルドネよりも香りが華やかで、きれいな酸味があり、果実味が軽快。爽やかに気軽に飲めるタイプのワインだと感じました。

「トロンテスは、現代の若い人の食生活にマッチする味わいのワインだと思います。東南アジア料理やカレーにも合うのでは?」(ニコラスさん)


DON DAVID Torrontes 2007より繊細でデリケートな花の香りがあり、エレガント。口当たりもソフトで複雑味があります。グレープフルーツの皮のようなほろ苦さ、ふくよかさ、余韻の長さが印象的。

「45%はステンレスタンクで、残り45%はトラディショナルな樽、10%はアメリカンオークの小樽を使用しています。CUMAよりも繊細な料理向きだと思います」(ニコラスさん)




DON DAVID Malbec Reserve 2005 
深く黒々とした紫色で、燻したベーコンのようなスモーキーなニュアンスを感じます。アタックはまろやかで、とろみ、濃度があり、なめらかさがあります。果実味が豊かで、タンニンはキメ細かく、タンニンは甘ささえも感じました。

「05年は天候に恵まれ、よりフルーツの感じと色の濃いキャラクターが出ています。スパイシーな感じが出ているのが、カファジャテの特徴です」(ニコラスさん)


CUMA Organic Cabernet Sauvignon 2007
青っぽい野菜の香りがあり、若々しいキャンディの感じもありますが、口に含むとやわらかでなめらかで、香りとのギャップを感じました。価格を考えると、ワンダフル!


DON DAVID Cabernet Sauvignon Reserve 2005
CUMAよりも複雑で、これも燻したニュアンスがあります。酸がしっかりとし、タンニンは豊かなのに、ガチガチした感じではありません。アルゼンチンらしくないワインだと思いました。



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インタビューを終えて

冒頭に書いたように、アルゼンチンワインは国内需要から輸出に目を向けています。
現在の輸出先は、アメリカ、イギリス、カナダ、スカンジナビア諸国が中心となっています。

「アルゼンチンワインは国としてプロモーションを始めました。すなわち、今後は国のサポートが期待できるということで、これによって海外市場を確保していければと思っています」 とニコラスさん。

たしかに、ここ数年、アルゼンチンワインのプロモーションの機会が多くなったと感じます。

また、アルゼンチンには、このミッシェル・トリノの“CUMA”同様のオーガニックワインが多く、クリーンで洗練された高品質ワインがずらりと揃っています。
これを実現させているのは、乾燥して雨が少なく、病気にかかりにくい自然環境に他ならず、アルゼンチンでは無理なくオーガニックな栽培が可能です。

かつては、ちょっと野暮ったい感のあったアルゼンチンワインですが、新しいワインに出会うたびに、「これがアルゼンチンワイン?」と驚かされることしきりです。しかも、このミッシェル・トリノをはじめ、手頃な価格にも驚かされます。

コストパフォーマンスの良い高品質ワインを探すのなら、アルゼンチンは、もはや外せません。


一見サッカー選手?(笑)のニコラスさん


取材協力: 株式会社スマイル

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第40回 Agricola Allegrini@「キャッチ The 生産者」

2009-05-13 09:51:24 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2007年11月11日)

第40回  Marilisa Allegrini  <Agricola Allegrini>

今回のゲストは、イタリアはヴェネト州のヴァルポリチェッラにある
アッレグリーニの6代目、マリリーサ・アッレグリーニさんです。


<Marilisa Allegrini> (マリリーサ・アッレグリーニ)
アッレグリーニの6代目。
マーケティング担当。


三兄妹が支えるヴェネトの名門ワイナリー  - Allegrini -

マリリーサさんの父で5代目のジョバンニ氏が1983年に亡くなった後、アッレグリーニを継いだのがマリリーサさんたち3人兄妹でした。

長男のウォルターさんは栽培、次男のフランコさんは醸造、そしてマリリーサさんはマーケティングと、3人が力を合わせてアッレグリーニを支えていくことになりました。



Q.ワイナリーのあるヴァルポリチェッラはどんなところですか?
A.ヴェネト州のヴェローナ北部に位置しています。ヴェローナはヴェニスとミラノのちょうど中間地点にあります。
ヴァルポリチェッラのすぐ西側にはガルダ湖というイタリア最大の湖(大きさは日本の琵琶湖の約半分)があって、これがブドウ栽培にとてもいい影響を与え、特別な気候(マイクロクライメット)を生み出します。


Q.ヴァルポリチェッラでのアッレグリーニの位置付けは?
A.ヴァルポリチェッラは協同組合が多く、しかも自社畑を持っているワイナリーは意外と少ないんです。
そんな中、アッレグリーニは自社畑を持ち、自分のブドウでワインを生産している数少ないワイナリーのひとつで、家族で代々やっています。

自社畑があるのは父のおかげで、父は1950年代に本格的に畑を購入して拡大しました。年間生産量は90万本と、中規模ワイナリーといえるかと思います。


Q.ヴァルポリチェッラのワインには、単なる“ヴァルポリチェッラ”と“ヴァルポリチェッラ・クラシコ”がありますが、2つの違いは何でしょうか?
A.ヴァルポリチェッラは2000年以上も前から続くイタリア有数の歴史あるワイン産地です。この古い時代から続く栽培地域が現在“ヴァルポリチェッラ・クラシコ”と呼ばれているエリアで、オリジナルのヴァルポリチェッラはここでつくられていました。

しかし、1968年にDOCのルールができたことにより、安くておいしいと評判だったヴァルポリチェッラの需要が上がり、それに応えるためにヴァルポリチェッラのエリアを拡大したのです。それが“エンラージドヴァルポリチェッラ”(拡張された…の意味)で、場所はクラシコエリアの東側になります。

この拡大されたエリアが単なるヴァルポリチェッラで、クラシコエリアの2倍の広さがありますが、量を求めてワインの品質が低下していくに従い、だんだんと寂れてきました。“量”の時代は終わり、“品質”の時代に変わってきたからです。


Q.品質的にどう違うのでしょうか?
A.クラシコエリアはガルダ湖により近い場所にあるため湖の影響を大きく受け、畑は丘陵地の斜面にあります。
クラシコエリアの東側に位置するエンラージドはガルダ湖から遠く離れ、畑は平地が多くなります。
丘の上の畑は収穫量は減るものの、高い品質のブドウが得られます。一方、平地では収穫量は多くなりますが、ブドウの品質が低下します。

そのため、生産量ではクラシコエリアは25%、エンラージドは75%ですが、単一畑やスペリオーレタイプの上質ワインの比率はクラシコが75%、エンラージドが25%と逆転します。
また、アマローネやレチョートといった手のかかる特別なワインにおいても、クラシコは87%、エンラージドは13%です。こうしたクラシコエリアの高品質傾向は、ますます強まってきています。



Q.ヴァルポリチェッラで重要なブドウ品種について教えてください
A.最も重要なブドウはコルヴィーナです。80%まで使用することができ、サクランボの風味やタンニンをワインに与えます。

ワインに甘さとコクを与えるのがロンディネッラで、5~30%まで使用できます。

収穫量の多いモリナーラは、かつて5~25%まで使用することができましたが、2003年に法改正があり、今はオプション品種となりました。
当社では2003年ヴィンテージからアマローネには入れていません。というのも、モリナーラはピンク色で色味がなく、酸も高いため、加えるとワインが薄まるからです。

また、モリナーラは灰色カビ病に冒されやすい品種で、ボトリティス(貴腐菌)にするなら使うというメーカーはあるようですが、アッレグリーニではカビの付いたブドウは一切使いません。そうしたこともあり、当社では扱いが徐々に減ってきています。


Q.現在、ヴァルポリチェッラには国際品種も使えるようですが?
A.カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどの国際品種が最大5%使え、サンジョヴェーゼやバルベーラも使えます。ですが、カベルネやメルロはコルヴィーナの特徴を消してしまいますので、当社ではコルヴィーナとはブレンドしません。


Q.アッレグリーニは中規模ワイナリーながら、ヴァルポリチェッラのリーディングプロデューサーと言われていますが?
A.アッレグリーニは歴史もあり、自社畑も多く所有しているだけでなく、さまざまな研究や技術革新への投資も行ってきました。それが評価され、各ワイン専門誌で高い評価を得ていて、ヴェネト州ではNO.1、イタリアでもトップ5に入る生産者とも言われています。


Q.研究や技術革新とはどんなものですか?
A.アマローネをつくる際には、“アパッシメント”と“リパッソ” という伝統的な2つの手法があります。
前者はブドウを乾燥させる手法で、乾燥させて水分が減って糖度の高まったブドウを搾ったものを発酵させます。
後者は1回目の発酵を終えたマストにアマローネの搾りかすを加え、もう一度発酵させる手法です。よりアルコール度数が高くなり、ストラクチャーが強く、余韻の長いワインになりますが、果実味がなくなり、苦味や酸化のニュアンスが強くなるので、当社ではやめようと思いました。

そこで、70%(コルヴィーナ)は収穫後すぐに醸造し(12%のアルコール度数のワインになる)、残りの30%(コルヴィーナ以外のブドウ)は4ヶ月間乾燥させてからプレスして果汁を引き出し、最初のワインに加えて再び発酵させています。
これにより、アマローネのニュアンスを持ったアルコール13.5%ほどのワインができます。
「Palazzo della Torre」(テイスティングの3番目のワイン)がこの方法でつくったもので、私たちはこのワインを「ベビーアマローネ」と呼んでいます。



Q.アパッシメントにも技術革新があるということですが?
A.ブドウを乾燥させる際には、ワラで編んだ敷きマットの上にブドウを広げて行うのが伝統的ですが、このマットはあまり衛生的ではありません。洗うとボロボロになって翌年は使えなくなしますし、毎年買うと高く付きます。
また、この方法は天候に大きく左右され、アパッシメントの途中でブドウが腐ったり、カビが出たりしたことがあったので、当社はマット使用をやめ、1998年に乾燥施設の建物をつくりました。

乾燥が自然に行われることはもちろん大事ですが、天候が悪いときはテクノロジイを使い、理想的な状況をつくってあげることも必要だと考えたからです。

浅めのプラスティックケースにブドウを入れて運び、そのままパレットにセットします。パレットの列の間は空気の循環のために空けておきます。大きなファンを設置して風を循環させたり、建物のドアは天候によって開けたり閉めたりして、細かく調整を行っています。
乾燥は最初の4日間が重要で、4日のうちに茎の水分がだいぶ飛びます。その後大きな部屋に移します。ケースの上下の入れ替えは特に行いません。アマローネ用のブドウで約4カ月、レチョート用で約5カ月乾燥させます。


Q.新アパッシメントの効果はいかがでしょうか?
A.これにより、複雑な香りの要素を融合し、ブドウの持つ果実味とリパッソのような凝縮感を持つワインが生まれました。
アルコールは強くないですが、酸化しないスタイルのアマローネになり、より料理との相性が良くなったと思います。



<テイスティングしたワイン>


Soave 2006
「2003年に畑を購入し、2004年VTから生産しています。ガルガーネガ80%、シャルドネ20%で、シャルドネを加えているのは、ガルガーネガの繊細さに力強さを加え、支えてくれるからです。
この白ワインには樽は全く使いません。ブドウの素直な凝縮感がワインにそのまま出るようにつくっています。あるコンペティションで、ソアーヴェの有名な生産者に勝ったこともあり、私はこの出来にとても満足しています」(マリリーサさん)

Valpolicella Classico 2006
「当社のスタンダードなヴァルポリチェッラで、これにはモリナーラも少しブレンドしています。各地に散らばっている畑のブドウを使って仕込み、品質が良ければアマローネにします。フレッシュな感じを出したいので、このワインにはオークは使いません。チェリーのアロマを素直に出したいと思っていますし、あまり寝かせず、2、3年で飲んでいただきたいと思っています。
パスタや、トマトソースを使った料理、さまざまな地中海料理に合う赤ワインです。普通は赤ワインとトマトソースの組み合わせは難しいと言われますが、このワインなら全く問題なく、ヴェニスの魚料理にも相性ピッタリです」(マ)



Palazzo della Torre 2004 (sample)
「東向きのなだらかな畑で、この地方によく見られる石を積み上げたテラス状になっています。樹齢は47年です。新しいリパッソの手法で仕込み、私たちがベビーアマローネと呼んでいるワインです」(マ)

La Grola 2004  (sample)
「1979年に購入し1995年に拡張した、当社で一番大きなシングルヴィンヤードの25haの畑です。当初からダブルグイヨで始めました。これも技術革新のひとつで、ブドウに凝縮感を出すために、密植度を4200本/haから6500本/ha(コルヴィーナの限界)にしました。ガルダ湖に最も近い畑で、空気の循環も日当たりも良く、土壌もコルヴィーナに適しています」(マ)



Villa Giona 2003
「畑は平地にあり、ここにコルヴィーナを植えると平凡になるので、国際品種を植えました。50%がカベルネ・ソーヴィニンヨン、40%がメルロで、フランスのボルドースタイルのワインですが、10%シラーがブレンドされています。熟成をフレンチオークの新樽で18~24カ月熟成しています」(マ)

Amarone Classico 2003
「このアマローネと次のレチョートはほぼ同じ方法でつくられています。レチョートは甘口ですが、アマローネは辛口ワインです。アパッシメントを施したブドウを完全に発酵させたのがアマローネで、発酵を途中で止めたのがレチョートです。収穫時点での糖度はほぼ同じくらいですが、アマローネのワインとしての残糖は4g/lで、アルコールは15.4%です」(マ)



Giovanni Allegrini 2004 (Recioto) (sample)
「父の名前、ジョバンニという名の付いた甘口ワインのレチョートで、DOCは“レチョート・デラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ”になります。
アパッシメントの期間は5カ月で、重さが約半分になった2月に破砕と除梗をして発酵させます。残糖分は145g/lで、アルコールは14%です」(マ)


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インタビューを終えて


赤ワインのイメージが強いアッレグリーニでしたが、
今回、白ワインのソアーヴェを初めて試飲し、その素晴らしい出来に驚かされました。



輝くようなゴールドの外観。深みのある熟れたフルーツの香りがあり、口にすると豊かな果実味がやわらかく広がり、酸も穏やかで、ほどよい厚みを感じます。

価格を見ると、デイリーにも楽しめそうな懐にやさしいプライス!

アッレグリーニは、ソアーヴェの選択肢を見事に広げてくれたといえるでしょう。


そして、伝統的なヴァルポリチェッラを見ると、さまざまな改革に取り組み、しかもその成果をキチンと出している点に拍手を送りたいと思います。

今後もアッレグリーニの動向は要チェックです。



実は、長男のウォルターさんが2003年に亡くなりました。
大変残念で悲しいことではありますが、その悲しみを乗り越え、現在はマリリーサさんとフランコさんの2人がアッレグリーニを支え、ウォルターさんの分まで頑張っています。



取材協力: 株式会社スマイル
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辛い?甘い?「ドーナツバーガー」本日発売

2009-05-12 15:25:58 | 甘いもん
今朝の新聞に

MOSDO ドーナツバーガー の折り込みチラシが入っていました。

ん? モスド って何モノ?

実は、ミスタードーナツとモスバーガーは2008年2月に資本・業務提携を発表したらしく(初耳でした)、08年7月には共同プロジェクト第一弾として、ミスドでは「ホットチキンパイ」を、モスでは「ホットチキンバーガー」をそれぞれ期間限定発売していました。


今回、5/12発売となる ドーナツバーガーは共同プロジェクト第2弾ですが、
同じ名前(ドーナツバーガー)でありながら、まったく違う内容です。





モスのドーナツバーガーは、ドーナツ型(円盤状で真ん中に穴が開いている)のパティを挟んだハンバーガーで、ワサビソースがポイント。
まあ、これは想像がつきます。





一方、ミスドのドーナツバーガーは、「バーガー」とは名ばかりで、

米パプ入りチョコ+ストロベリーホイップ+イチゴソース+バンズ
米パプ入りチョコ+マッチャホイップ+マッチャソース+バンズ


という、甘いもので構成された スイーツ

ミニサイズの2つのスイーツバーガーが2個で1セット(168円)になっています。
(これは、どこが「ドーナツ」???



一見、フライドポテトのような「ポテド」(ポテト+ドーナツ)(6本入り126円)も同時に発売されました。

ドーナツバーガー+ポテド+ドリンク=400円 というセットがあるようなので、
甘党はぜひ、ミスドのこの ドーナツバーガーセット に挑戦してみたいですね

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5/21 幻ワインディナー@学士会館

2009-05-11 10:09:30 | ワイン&酒
カリフォルニアでワインづくりをしている 私市(きさいち)友宏さんの

「幻」(まぼろし)ワイン が楽しめるワインメーカーズディナー の案内をいただきました。


私市さんはちょうど昨年の今頃にも日本に戻っていらしたのですが、その際に開催されたセミナーにソムリエ協会の機関誌の取材で伺わせていただきました。
(機関誌「sommelier」104号参照)



昨年のセミナーでの私市さん

今回は、5月21日(木)に、神保町の学士会館の「レストラン ラタン」でディナーを行うとのこと。

学士会館は何度かセミナーや試飲会で行ったことがありますが、非常に重厚でクラシカルで、落ち着いた雰囲気がある建物です。
レストランがあったとは知りませんでしたが、HPで写真を見ると、あらステキ



下記のURLに詳細(ワインリストや料理メニュー)がありますので、興味のある方はぜひどうぞ

http://officemiraiproject.seesaa.net/ (予約申込先もこのURLで確認ください)



会場:学士会館 1F 「レストラン ラタン」

日程:2009年5月21日(木)

時間:18:00 開場
   パブSevens houseにてウェルカムドリンクと共に私市氏がお迎えいたします。
   19:00 スタート
   レストラン ラタンにてお食事とワインの会を始めます。

会費:¥25.000(税・サービス料込)



昨年のセミナーで紹介された私市さんの「幻」ワイン(写真右3本)

左の黄色いラベルの2本は私市さんの奥様のレベッカさんが手がけるワインで、今回のディナーでも1本出されるようです。

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これは何の花?@我が家の庭

2009-05-10 14:48:15 | 雑記
数日前より、窓を開けると強烈に匂ってくる湿気のこもったような香りがありました。

その正体は、こちらの白い花。


いまだかつてない大量の花が咲いています

さて、この花は何でしょう?

(答えはスクロールして一番下をご覧下さい)



この花のすぐ近くにあるのが ブドウ で、すでにそれらしい形になっています

収穫はあと約3ヵ月後。
無事に育ってほしいですね。



イネ科の「イキシア」 も見事に咲いています


さすがイネ科だけあって、稲が穂を出すような形で花をつけています




さて、一番上の花の正体がわかりましたか?



答えは 「柚子」(ゆず)でした。

何百という花が付いていて、今年は柚子の当たり年になりそうです


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新茶と大福のステキなマリアージュ♪

2009-05-09 11:43:20 | おいしい飲みもん
親戚が作っている新茶が届いたのでお裾分けと、友人が 静岡の新茶 を送ってくれました

いつもこの時期、おいしい新茶を求めてデパ地下あたりを探すのですが、今年は先月中頃からバタバタしていたので、新茶のことがすっかり頭から飛んでいました。

そんな中、届けられたので、
「あ、そういえば、新茶の季節だわ・・・」と、改めて思い出しました

ちょうど草大福も買ってあり、新茶を味わうには絶好のシチュエーションです。



新茶 特選 「千代の香」  お茶のだいさん(静岡市)

「ちよのか」はここのお茶問屋さんの銘柄らしく、静岡中部産のやぶきた茶で、
八十八夜に摘まれた深蒸し煎茶

上品な甘みとコクが特徴ということですが・・・


1煎め
ペールグリーンの色調で、少しモワモワ感があります。
新茶らしい若々しい香りが心地良く、口に含むと、香りと同じフレッシュさがあり、新芽の甘みとやさしさを感じます。
典型的な良質の新茶なので、1煎めはお茶だけをじっくり楽しむと良いでしょう

2煎め
コクが出てきます。淹れたお茶の色もだいぶ濃くなり、渋味が出始めます。

3煎め
このお茶は3煎めまで美味しく飲めるとのことですが、たしかに色もさらに濃く抽出され、まだまだよく出ます。
その一方で、やはり渋味が強くなり、雑味も出てきますので、
甘いお茶うけがあると最高 です。




今回は草大福(よもぎ入り)があったので、
新茶の3煎め&大福(粒あん)というステキなマリアージュを楽しみました

この時期ならではの、日本人だからこそ楽しめるマリアージュですね。

ごちそうさまでした~

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第39回 Champagne M.Maillart@「キャッチ The 生産者」

2009-05-08 09:29:24 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2007年10月11日)

第39回  Nicolas Maillart  <Champagne M.Maillart>

今回のゲストは、フランスのシャンパーニュ生産者
“M.マイヤール”の若き9代目、ニコラ・マイヤールさんです。

日本には初めてというニコラさんに会ったのは、真夏の暑い日。
「日本は暑くて湿度も高くて参っちゃうね・・・」と苦笑するニコラさんでしたが、それでもしっかりとお話を伺わせていただきました。


<Nicolas Maillart> (ニコラ・マイヤール)
1977年6月4日生まれの30歳。姉2人とニコラさんの3人姉弟。
ボルドー、モンペリエの醸造学校を卒業し、エノローグの資格を取得。フランス国内、アメリカ、スペイン、南アのワイナリー等を経て、2003年にM.マイヤールに戻る。


モンターニュ・ド・ランスの家族経営生産者 - M. Maillart -

M.マイヤールは1720年から続く歴史あるドメーヌで、ニコラさんで9代目。
現在の名前になったのは1965年で、ニコラさんの父ミシェルさんが「M. MAILLART」としました。

ドメーヌはエキュイユ村にあります。ちょっと聞きなれない村名ですが、シャンパーニュの中心地、ランスから南西に10数km離れたところに位置しています。
エリアでいえば、モンターニュ・ド・ランスになります。

M.マイヤールでは、本拠地のエキュイユと、その南東のヴィレ・アルラン、さらに南東に行ったブジーの3ヶ所に畑を持っています。

そして、畑はすべてプルミエ・クリュ(エキュイユ、ヴィレ・アルラン)、グラン・クリュ(ブジー)のみというこだわりがあります。




Q.エキュイユはどんな村ですか?
A.人口400人の小さな村ですが、シャンパーニュの畑としては1級になります。
我々の畑は南東向きの斜面にあります。斜面の中ほどは粘土質ですが、下の部分は砂質土壌で、表土は10~15mと非常に深く、その下は白亜質のチョーク層です。
そのため、ピノ・ノワールの栽培に最適で、シャルドネにも適しています。
所有畑はピノ・ノワールが70%で、シャルドネが30%、ブドウ樹の平均樹齢は30年です。


Q.あなたのシャンパーニュづくりの特徴は?
A.リザーヴワイン(*1) が多いことでしょうか。生産量の約50%をリザーヴワインに回しますが、これはかなり多い方だと思います。そのため、リザーヴワインは3~4年分のストックがあります。

リザーヴワインは、スタンダードなブリュットでも35~40%使います。これは、ロットにより大きな品質の差を出さないためです。

また、複雑さ、厚みを与えるために樽発酵を行っています。マロラクティック発酵は、基本的には行いますが、キュヴェによって違います。


Q/栽培についてはいかがですか?
A.農法は特に形にこだわらず、リュット・レゾネ、ビオロジックを考慮してブドウづくりを行っています。
また、畑の下草は残すようにしています。


Q.M.マイヤールのシャンパーニュの特徴は?
A.ファインワインといえると思います。香り高くアロマティックで、土地の個性や風味が現れて、エレガントできれいなシャンパーニュです。


Q.ラベルデザインが少し変わったようですが?
A.昨年から変えています。イメージも大切ですから、おいしそうに見えるようなデザインにしています(笑)。紙質も変えました。というのも、シャンパンクーラーに入れて冷やすことが多いと思いますが、ふやけて取れたり、破れてしまうことが多かったんです。そうしたレストランからの声や要望があったので、特殊加工した紙とシールを使うようにしました。

また、デゴルジュマン(*2) の日付を表のエチケットに入れていましたが、バックラベルの方に移動しました。


デゴルジュマンの日付、生産本数、ドサージュ量等の情報が記載


Q.ラベルが変わっただけですか?
A.いえ、今までの商品を整理して絞り込み、
“クラシック・シリーズ”と“テロワール・シリーズ”に分類することにしました。

“クラシック・シリーズ”は、従来のスダンダートスタイルのものと、10年以上寝かせたヴィンテージものがあります。

“テロワール・シリーズ”は、シャンパーニュにも素晴らしいテロワールがあることを伝えたいと思った新シリーズで、テロワールがよく出る特別なつくりをしています。

クラシック・シリーズ         テロワール・シリーズ
Brut 1er Cru              Les Chaillots Gillis 1er Cru
Brut Blanc de Blancs 1er Cru   Les Francs de Pied 1er Cru
Cuvee Prestige 1er Cru       Brut Rose Grand Gru


Q.テロワール・シリーズについて詳しく教えてください
A.これらに着手したのは私がドメーヌに戻った2003年からで、2007年11月のリリースを予定しています。ラベルもクラシック・シリーズとは全く違います。

“Les Chaillots Gillis 1er Cru 2003” はシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン(*3)で、エキュイユの中腹にある畑のブドウを使っています。平均樹齢は40年以上です。樽発酵、樽熟成を行っていますが、マロラクティック発酵は行っていません。無ろ過、無清澄で、熟成期間は平均3年以上です。

“Brut Rose Grand Cru” ですが、以前はグラン・クリュのブジーのブドウとプルミエ・クリュのエキュイユとヴィレ・アルランのブドウをアッサンブラージュして“Brut Rose Premier Cru”としていましたが、ブジーのものだけを使い、“グラン・クリュ”シャンパーニュに格上げしました。
ピノ・ノワール70%、シャルドネが30%で、セニエ(*4)によるロゼです。平均熟成期間は2年以上です。

“Les Francs de Pied 1er Cru 2003” は、エキュイユ村のピノ・ノワール100%からつくったブラン・ド・ノワール(*5)で、樽発酵、樽熟成は行いますが、これもマロラクティック発酵は行わず、無ろ過、無清澄です。熟成期間は平均3年以上です。


Q.“Les Chaillots Gillis 1er Cru”と“Les Francs de Pied 1er Cru”は“Extra Brut”ということですが、ドサージュ(*6)の量はゼロですか?
A.どちらも2g/リットルで、ゼロにはしません。というのも、料理でもちょっとの調味料で味が引き立つように、シャンパーニュもドサージュで味が丸くなるからです。試飲しながら最適の量を決めました。




Q.“Les Francs de Pied 1er Cru”は特別なシャンパーニュということですが?
A.これは、接ぎ木していない自根のブドウ樹です。父の頃から(1973年に植樹)あることがわかっていました。エキュイユ村に1パーセル(区画)だけあるピノ・ノワールです。
この畑は砂質土壌ですが、土壌と樹の相性が良かったのでしょうか、フィロキセラを寄せ付けることなく成長しました。特別な環境(畑のまわりは樫の木の森)にあるのかもしれませんし、土壌とブドウが極めて稀な組み合わせだった、といえるのかもしれません。


Q.クラシカル・シリーズの古いヴィンテージものは、どういうシャンパーニュですか?
A.現在市場に出ている古いものは“Champagne Cuvee Prestige Premier Cru 1989”と“Champagne Cuvee Reserve Premier Cru 1989 Magnum”です。
古いものを飲み慣れていない消費者に熟成したおいしいシャンパーニュを飲んでほしい、という思いからつくっています。

偉大な年のみの生産で、近年では1985、1988、1989、1995、1997年につくっています。10年以上熟成させてから出荷しますが、この1989年は15年熟成させています。


(*1) リザーヴ・ワイン:
各生産者の個性を表現するため、将来に備えてストックしておくワインのこと

(*2) デゴルジュマン:
出荷前に行うオリ抜き

(*3) ブラン・ド・ブラン:
白ブドウからつくられる白いシャンパーニュ

(*4) セニエ:
「血抜き」の意味で、黒ブドウのかもしの途中で、ほどよく色付いた果汁部分だけを抜き取り、白ワインのように醸造する手法

(*5) ブラン・ド・ノワール:
黒ブドウからつくられる白いシャンパーニュ

(*6) ドサージュ:
オリ抜きした後に加える糖分(門出のリキュール)のこと

(*7) グラヴィティ・システム:
ポンプ等を使わず、ワインの移動を重力によって行うこと


<テイスティングしたシャンパーニュ>
新シリーズになる前の現行の2アイテムをブラインドでテイスティングしました


Brut Premier Cru NV
色はやや濃い目のイエロー。酸がしっかりとし、コクがあり、ボディがしっかりとし、やや甘さを感じるタイプ。どちらかというとスティルワインに近い印象があり、ピノ・ノワールが多いかも?

オープンしてみると、ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%で、ドサージュは9g/リットル。1998~2002年のワインをアッサンブラージュ。マロラクティック発酵していないワインを10%ブレンドしていました。



Brut Blanc de Blancs Premier Cru 2000

1本目よりは色調が淡く、味わいもスッキリ。ミネラル感があり、口にチリチリと当たる感じは爽やかなエスプリ系のシャンパーニュでは?

オープンしてみると、シャルドネ100%のブラン・ド・ブランで、ドサージュは3g/リットルと、やはり1本目よりも辛口。こちらはマロラクティック発酵していないワインを35%ブレンドしているということで、これもより爽やかに感じた要因のひとつでしょう。


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インタビューを終えて

「小さい頃からシャンパーニュの味見はしていたけれど、初めからドメーヌを継ごうとは思ってなかったんです。意識し始めたきっかけは、15、16歳くらいのときに行ったヴーヴ・クリコ社の研修でした。といっても、1週間くらいのミニ体験コースでしたけどね。

この時の研修でシャンパーニュづくりの雰囲気がわかり、醸造学校に行ってみようかなと思いました。ですが、家が畑を持っていなかったら、自分はワインの仕事には進まなかったかもしれないですね。スペインや南アフリカとか、美人が多い土地にいたかったかも(笑)」

と、冗談交じりに語るニコラさんですが、この日に話を聞いた限りでは、もうすっかりシャンパーニュづくりにのめり込んでいるようでした。

ニコラさんがドメーヌに戻ってきた2003年には醸造設備を一新し、テロワールごとに醸造できるよう、多くのステンレスタンクを購入し、グラヴィティ・システム(*7)も導入しました

準備はすっかり整い、これからは思う存分、持てる力を発揮するだけです。

ニコラさんの父ミシェルさんはまだ引退するような年ではなく、しっかり元気ですが(1943年生まれの64歳)、早々にニコラさんにドメーヌを譲ったのは、安心して任せられると判断したからなのでしょう。

ミッシェルさんは、時々は収穫等の手伝いもしているということですが、今は悠々自適に過ごし、ニコラさんを蔭から見守っています。



M.マイヤールでは、いよいよこの11月に新シリーズをリリースしますが、さらに今後の目標は?と尋ねると、

「最終的には品質を良くしていくことに努めたいと思います。いい樽を選んだり、いい焦がし方を研究したりする等、やることはまだまだありますよ!」
とニコラさん。

まだまだ進化しそうなM.マイヤールは、今後も目が離せそうにありません。




取材協力: 豊通食料株式会社
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第38回 Franz Haas@「キャッチ The 生産者」

2009-05-07 10:02:11 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2007年9月11日)

第38回  Maria Luisa Manna  <Franz Haas>

今回のゲストは、北イタリアのアルト・アディジェにある
フランツ・ハースのマダム、マリア・ルイザ・マンナさんです。
マリアさんは多忙なフランツ・ハース氏に代わり、同社のセラー・マスターであるアンドレア・モーザーさんとともに来日しました。


<Maria Luisa Manna> (マリア・ルイザ・マンナ)
トレンティーノ・アルト・アディジェ州の州都トレント出身。
1982年、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの試飲会でフランツ・ハース氏と出会い、結婚。
現在は、フランツ・ハースの妻として、またワイナリーの販売マネージャーのアシスタントとしても夫をサポートしている。


イタリア最北部の歴史あるワイナリー   - Franz Haas -
イタリアの最北部に位置するトレンティーノ=アルト・アディジェ州は、第一次世界大戦前まではオーストリアに属していました。現在はオーストリアと国境を接し、南側のトレント自治県、北側のアルト・アディジェ自治県に分かれている特別自治州です。

今回紹介するフランツ・ハースは北側のアルト・アディジェ自治県にあります。アルプス山脈の麓に位置するこの地域は、協同組合のワイナリーが75%を占め、フランツ・ハースのような個人経営のエステート型ワイナリーは少数派です。

アルト・アディジェのDOCは“DOC Alto Adige”(またはSudtirol)で、白、赤、ロゼ、スプマンテ(発泡ワイン)、パッシート(乾燥したブドウからつくる甘口)、ヴェンデンミア・タルディーヴァ(遅摘み)と、さまざまなタイプのワインがつくられています。

ワイン生産比率は、赤が50%超、白が約45%ですが、この地域の白ワインへの注目が集まってきているため、白用品種の作付面積が増えてきています。



<Andrea Moser> (アンドレア・モーザー)
サン・ミケーレ醸造学校卒業後、いくつかのワイナリーを経て、フランツ・ハースに入社。
フランツ・ハースでの経験は4年になり、現在は同ワイナリーのセラー・マスターを務める。



Q.フランツ・ハースについて教えてください
A.(Maria)フランツ・ハースは、1880年に1.5haの畑からスタートしたワイナリーで、トレンティーノ・アルト・アディジェ州の北部都市ボルツァーノ(Bolzano)から車で20~30分のモンターニャ村(Montagna)にあります。
長男が代々名前を継いでいくという伝統がこの地にはあり、現当主であり私の夫が8代目(1986年から)のフランツです。

夫の代で9haの畑を購入し、レンタルの30ha(場所を借りているだけで、畑の面倒は自分たちで見ている)、契約栽培の10haと、合計50haから年間25万本生産しています。


Q.アルト・アディジェとはどんなところですか?
A.(Maria)オーストリアとの国境に近いので、ドイツ語、イタリア語、ラディン語(*1)を話す人が入り混じります。夫のフランツは普段はドイツ語を話します。

小さな地域ですが、ミシュランの2つ星や3つ星のレストランがたくさんあり、美食エリアとしても知られています。レストランの内装は木を使ったウッディな雰囲気の店が多く、イタリアの他のエリアと全く違います。

家庭的な料理も多く、各家庭ではよく料理を作ります。自家製チーズ、カネデルリ(*2)、スペック(*3)、グラーシュ(*4)がよく食べられています。リンゴの産地でもあるので、リンゴを使ったシュトルーデル(*5)、フランボワーズなどの森のフルーツを使ったトルテなどのお菓子も名物です。


Q.ワイン産地としてはどんな特徴がありますか?
A.(Maria)ボルツァーノは盆地ですので、冬は寒くて夏は暑くなります。大陸性気候と地中海性気候の2つの特徴を持ち合わせ、ジメジメしている時もあれば乾燥する時もあります。寒暖の差と湿潤の差が激しく、例えば、午前中にアルプスの麓でスキーをしていたのに、お昼からは湖で泳げてしまう、そんなところです。

このように、昼と夜の寒暖の差が大きく、土地の高低差があるので(標高250~850m)、ブドウの生育には最適な場所といえます。
よって、フランスでいえばボルドーからブルゴーニュ、アルザスetc…といった気候があるので、さまざまな要素を持つワインができます。

特に土地の高低差は、ブドウの熟し方、収穫時期に影響を与え、さまざまな品種のブドウをつくることができるので、バリエーション豊かなワイン生産が可能です。

(Andrea)アルト・アディジェは土壌に多様性があり、他の地域との差別化を図るには最適な場所といえます。エリアの特性をしっかりと見分け、エリアごとにブドウにあった土壌を見極めて植えていくことが大事です。

また、広いDOCですので、畑での人の関わり方(仕事)がワインに影響を与えます。畑は山の中腹にあって作業がしにくいので、仕事量が多く、非常に手がかかりますが、当ワイナリーでは、オーナーのフランツが中心となって、スタッフ全員で畑作業にあたっています。



Q.フランツ・ハースの哲学は?
A.(Maria)「栽培技術の発達で可能になったこともありますが、自然を重視し、自然に近づき、最小限の薬剤しか使わない、そんなワインづくりを行っています。

また、長熟タイプのワインを楽しんでもらいたいと思ってつくっています。
白ワインならブルゴーニュのモンラッシェやムルソー、赤ワインのピノ・ノワールならブルゴーニュのイメージを持つもの、カベルネやメルロ系ならボルドーやポムロルをイメージしたものをと考えています。

(Andrea)この土地でつくったすべてのブドウで、いかにエレガントさと個性を出していけるかがフランツの考えるところで、当ワイナリーの命題ともいえます。
つまり、良いブドウをつくり、土壌とミクロクリマをブドウの中に閉じ込めていこうという考えです。


Q.ワインづくりで大事なことは?
A.(Andrea)良い香りを持たせ、しっかりした酸味をいかにワインに落とし込むかが大事です。また、先に述べたワインのエレガントさを出すには気候によるものが大きいので、このところの地球温暖化は非常に問題です。8年くらい前から北イタリア全体でもその影響を感じています。そのため、標高850mのところまで畑を広げ、酸味をしっかり出す畑を確保しました。

次に大事なのは樹の仕立て方です。1987年からフランツは仕立て方を変え、ペルゴラ(棚式)をやめてコルドンやグイヨにし、収穫量を抑えています。

今まで1haあたり3000~4000本だったものを1万~1万2000本に密植し、ブドウ樹1本あたり2~3kgの収穫量が0.4~0.6kgになりました。これにより、凝縮感のあるブドウを得ることができるようになりました。

しかし、ペルゴラで古い樹齢のミュラー・トゥルガウやラグレインがあります。ラグレインは仕立て方で大きく差が出る品種ですが、古木からはクオリティの高いブドウが得られるので、ここ2~3年はペルゴラと新式の2つのシステムで行っていきたいと思います。


Q.国内と海外のシェアは?
A.(Maria)「60%がイタリア国内のトップマーケット向けで、輸出は40%です。輸出先のトップはドイツで、日本やアメリカも大きな割合を占めています。


(*1) ラディン語:
この地域のローカル言語。ボルツァーノ周辺はイタリア語で“アルト・アディジェ(Alto Adige)と呼ばれているが、ラディン語では“ズュートチロル(Sudtirol)”(=南チロル)という。(ドイツ語もSudtirol)

(*2) カネデルリ:
固くなったパン、チーズ、ハム(スペック)などを練り込んだニョッキ風の団子。この地方の名物。

(*3) スペック:
この地方名物の生ハムの燻製

(*4) グラーシュ:
肉と野菜にワインを加えてつくる、シチューのような煮込み料理

(*5) シュトルーデル:
リンゴなどのフルーツを薄く伸ばしたパイ生地で包み込んで焼いたお菓子。リンゴを使ったものは“アップル・シュトルーデル”と呼ばれ、オーストリアやドイツ、スイスなどでもよくつくられる。


<テイスティングしたワイン>


Alto Adige DOC Muller Thrugau 2006
桃のコンポートのような華やかな香りがありますが、口にするとクリーンでキレがあり、フレッシュで爽やかなワインです。ピュアで酸がしっかりとし、ミネラル感もあります。

「モンターニャ村のグレーノ畑からのブドウを使っています。土壌は斑岩を含む砂質です。ミュラー・トゥルガウはフレッシュで親しみやすいブドウですので、我々もフレッシュさ、酸と果実味のバランスの良さを出し、口の中で果実味を楽しめるワインをつくろうとしています。ステンレスタンクのみを使い、スキンコンタクトで香りをうまく移し、酸を引き出します。酵母も、多糖類を旨く引き出せるような種類を選んでいます」(アンドレアさん)


Alto Adige DOC Traminer Aromatico 2006
グリーンがかった外観で、香りは花、白い果肉の若い果実、洋梨。ボディはしっかりとして厚みがありますが、酸がベースになっているので、バランスが取れています。

「ピノ・ビアンコは制約が大きいブドウのひとつで、良いものを探すのが難しい品種です。しかし、エレガントで、土壌をよく反映する可能性のあるブドウです。このワインにはモンターニャ村とアルディーニャ村のブドウを使っていますが、土壌は砂質が多く、ミネラル感を引き出します。発酵はステンレスタンクですが、一部小樽を使います。少しだけマロラクティック発酵を行い、フレッシュさとミネラル感を与えています」(アンドレアさん)


Alto Adige DOC Pinot Bianco 2006
ライチやマスカットのフレーバーがあり、アロマティック。香りは甘く、口にすると果実の甘さがあるものの、酸がキリリとし、柑橘の皮のほろ苦いニュアンスも。余韻は長め。

「ゲヴュルツトラミネルのイタリア名がトラミネール・アロマティコで、名前の由来となったトラメーノ村を中心に栽培されている伝統品種で、最重要白品種でもあります。安定した水分の供給が必要なので、石灰質や粘土質の土壌を好みます。このワインは、モンターニャ村とエーニャ村からのブドウを使っています。アロマティックさを出すために、低温でマセラシオンを行います。発酵はステンレスタンクですが、発酵期間は短すぎても長すぎてもだめで、長いと皮からタンニン分が出て苦くなります。このバランスを取るのが大変です」(アンドレアさん)



Alto Adige DOC Pinot Nero 2005
若々しくきれいなルビー色。香ばしいナッツの香りがあり、口にするとハッとする鮮やかな果実味で、酸もしっかりしています、余韻も長めで、ほどよいビターさを感じます。

「当主フランツが最も心血を注いでいる品種がピノ・ネロ(=ピノ・ノワール)です。良いワインをつくるのが難しいブドウのひとつですが、石灰質や粘土を含む砂質土壌の35の畑(モンターニャ村とエーニャ村)に植え、バランスの取れたブドウを得られるようにしています。ブドウ樹は1haあたり12500本に密植し、良いストラクチャーを持つブドウが得られるように努力しています。ピノ・ネロはフレッシュさがあり、独特の果実の香りが身上ですから、35の畑別に少しずつ変えて仕込み、最後にアッサンブラージュを行います」(アンドレアさん)

「アルト・アディジェは涼しいので、フレッシュさが出せ、イタリアのピノ・ネロの中で最も良いものができる地域です」(マリアさん)



Alto Adige DOC Lagrein 2005
野生的な豊かな香りで、煮詰めたフルーツを思わせます。タンニンはたっぷりとしていますが、ザラつきがなく、なめらかです。なめし革のような野性味があり、旨味もたっぷり。

「ラグレインは地元では“ラグライン”と呼んでいます。これも地元で親しまれてきた伝統品種です。エーニャ村のブドウを使っていますが、標高が低く(250m)、土壌は熱を逃しにくい沖積土ですので、夜間も温度をキープし、ブドウの完熟に寄与します。攻撃的なタンニンがあるためマセラシオンが難しく、パワフルで構成がしっかりしているので、エレガントさを出すのが難しい品種ですが、うまく出せるように努力しています」(アンドレアさん)



Alto Adige DOC Moscato Rosa 2005
濃厚な色のロゼワイン。バラやマスカットのような華やかな香りが素晴らしく、口にすると非常にチャーミング。甘さと酸のバランスが良く、ピュアで可憐な、幸せな甘さです。

「モスカート・ローザはアルト・アディジェ特有のブドウで、アロマが素晴らしく、色もきれいなワインになります。しかし、栽培面積はアルト・アディジェ全体でも12haしかなく、我々も3.5ha(エーニャ村)しか栽培していません。というのも、結実が非常に難しく、バラバラにしか粒が付かないからです。でも、付いたブドウはしっかりしているので、パッシート(乾燥)させることも可能です。このワインは低温でスキンコンタクトを行い、香りと残糖分高めに残しています。なお、土壌は斑岩、粘土・石灰・砂質の混成です」(アンドレアさん)

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インタビューを終えて

フランツ・ハースのワインをテイスティングして感じたのは、どのワインも非常にエレガントだということ。過剰な抽出はせず、濁りがなくピュアで、しかも芯がしっかりとしてメリハリがあります。

また、充分な酸がボディを支え、きれいな果実味とのバランスが取れ、1杯飲んだらまた1杯・・・とグラスを重ねたくなるタイプのワインです。

これはアルト・アディジェという冷涼な気候によるものが大きいかもしれませんが、アンドレアさんが言っていたように、収量をきっちり抑え、ていねいに手をかけて育てたブドウでないと、ここまでのクオリティは出せません。

「フランツがピノ・ノワールに狂っていることは、知り合う前から有名だったわ。彼は今も、寝る間を惜しんでピノ・ノワールに心血を注いでいますけど(笑)」

とマリアさんは言いますが、フランツ・ハースのワインを飲めば、ピノ・ノワールだけでなく、どのブドウにも愛情が注がれていることがわかります。



現在はフランツさんとアンドレアさん、そして若い研修生の3人が中心となって現場にあたっています。そこに販売マネージャーと、典型的なイタリアのマンマである陽気なマリアさんが加わり、スタッフ一丸となって高品質で国内外の評価の高いワインを生み出しています。

そんなチームワークバッチリのフランツ・ハースは、エレガントでフィネスを備えるワインを求める人にとって、絶対にハズせないワイナリーでしょう。


取材協力: 株式会社ワインウェイヴ
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第37回 Sylvie Spielmann &Rateau @「キャッチ The 生産者」

2009-05-06 10:22:25 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2007年8月11日)

第37回  Sylvie Spielmann & Jean Claude Rateau
  <Domaine Sylvie Spielmann & Domaine Rateau >

今回のゲストは、夫婦それぞれがフランスの著名生産地でワインづくりを行い、しかも普段は300kmも離れた生活を送っているという、
シルヴィー・スピールマンさんとジャン・クロード・ラトーさん夫妻です。
夫婦を一度に取材というのは、「キャッチ The 生産者」では初ですが、なかなか興味深い 話が聞けそうです。  



<Sylvie Spielmann> (シルヴィー・スピールマン)
アルザス地方のベルグハイム村(ストラスブールとコルマールの間に位置)生まれ。
1988年よりドメーヌ・シルヴィー・スピールマン当主。



Jean Claude Rateau> (ジャン・クロード・ラトー)
1953年生まれ。14歳で家を出て修行に出る。
1979年、祖父母や父の所有するブドウ畑を元に、ボーヌにドメーヌ・ラトーを設立。


300km離れた情熱的カップル  
             
奥様のシルヴィーさんはアルザス夫のラトーさんはブルゴーニュにそれぞれ所有するドメーヌがあるため、二人が一緒にいられるのは週末だけ。それでも毎週車を走らせて会いに行くというのですから、非常にラブラブな夫婦です。
しかも、遠く離れながらも、それぞれのワインづくりに情熱を注ぐ二人ですが、どちらのドメーヌもビオディナミ農法を行っているという、ビオディナミ夫婦でもあるのです。



Domaine Sylvie Spielmann

Q.あなたがワインづくりを始めた経緯は?
A.この地で祖父が採掘の仕事をしていました。それが100年ほど続くスピールマン家の本業ですが、祖父はブドウを植え、副業的にブドウ栽培を始めました。その後、瓶詰めをするようになり、それがドメーヌ・シルヴィー・スピールマンの前身です。

父の代はコンクリート業で、石を仕入れて卸したりする仕事をしていますが、ワインづくりに関しては、母が祖父から引き継ぎました。

そして、母から引き継いだのが私です。兄も姉もいましたが、私は自然と接することが好きでしたので、私がワインづくりをしようと思いました。

まずシャンパーニュとブルゴーニュで勉強をし、カリフォルニアやオーストラリアのワイナリーにも修行に行きました。
そして、アルザスに戻って来たのが1988年です。


Q.あなたのいるベルグハイム村の土壌は特殊だと聞きますが?
A.ここは石膏(ギプス、フランス語ではジプス)を取り出していた採石場でしたので、ブドウ畑の下は石膏の岩盤となっています。
そのため、所有する8haの畑のうち7haが石膏混じりの泥灰土の土壌です。石膏は水分を閉じ込めるので保湿効果があり、ブドウの根に水分を補給してくれます。
また、石膏が混ざると重くて冷たい土壌になるので、ブドウが熟す速度はゆっくりになります。

よって、石膏混じりの土壌のワインは、何年か熟成して飲むとよりおいしくなるという特徴があります。
また、ミネラルをたくさん含み、ボディにフレッシュ感を与える酸が豊かなワインになります。これらはすべて石膏のおかげです。


Q.アルザスの土壌の特徴は?
A.アルザスの地形は、長い歴史を持ってつくられたため、非常に複雑です。かつてボージュ山脈とドイツの黒い森はつながっていましたが、地殻変動により、アルザス側とドイツ側それぞれに大きな断層ができました。アルザスのブドウ畑は、このボージュ山脈の断層に沿ってあり、縦100km、横2~5kmに広がっています。断層の上は花崗岩で、崖の下の方や平地は川からの丸い石ころ(アルプスから川の流れで流れてきたもの)が見られます。また、いくつもの段々もあります。

私の畑は石膏+泥灰土の土壌で、水の溜まる沼や潟だった時代にできた堆積土によってつくられました。他の土地は海だったところが多く、化石が堆積したものが多く見られます。火山岩(ランゲン)、スレート(カステルベルク)、貝殻土壌(カイゼルベルク)等、さまざまな土壌があり、13の土壌とぶどう品種7つの組み合わせで、アルザスというところは実に多種多様なワインがつくられる地域だといえます。


Q.醸造についてのこだわりは?
A.プレスは長い時間をかけてゆっくり行います。自然な醸造で、温度コントロールは行いません。自然酵母のみで4~5カ月かけて発酵させます。

良いブドウだけを選び、皮のうまみを出すためにオリと一緒に長く漬け込みます。旨味をどんどん取り出すことでワインの資質が高まります。こうした作業が土壌のミネラル分を引き出します。


Q.白ワインが主流のアルザスにおいて、赤ワインも生産しているということですが?
A.はい、ジャン・クロードと知り合ってからピノ・ノワールのつくり方を学んできました。
まずは、完熟したブドウからワインづくりをすることを心がけています。次に、以前はルモンタージュ(=発酵槽の下から果汁を抜いて循環させること)だったのを、ピジャージュ(発酵槽の上に浮かんだ果皮の塊をほぐすこと)に変えました。ピジャージュは、ブルゴーニュでは足で踏んで行いますが、私は手で行っています。これにより、ピノ・ノワールのやさしさが引き出され、繊細でやさしいワインになったと思います。

樹齢がまだ若いので新樽は使わず、ドメーヌ・ラトーの1年か2年使用樽を使い、丸みのあるピノ・ノワールに仕上げています。また、黒ブドウのスパイシーな味わいも出したいと思っています。

畑の剪定方法もジャン・クロードから習いました。樹液の流れをコントロールするコルドン仕立て(ブルゴーニュ方式)にし、自然に収穫量を抑え、資質のあるワインをめざしています。




Domaine Rateau

Q.なぜビオディナミ栽培に?
A.ボージョレで自然なつくりのワインに出会い、感銘を受けたことがきっかけでした。そこで、ドメーヌを立ち上げた1979年からビオディナミ栽培を始めました。

自然な栽培をしていると、どんな時でも、熟度、健全さ、すべてにおいて、ブドウがバランスの良い成長をしているのを感じます。私のすることは、畑で植物の状況を見ながら、自然な対応を行うだけです。

例えば、2003年は酷い猛暑でしたが、長年ビオディナミでやってきたおかげで根が深く伸び、水分やミネラル補給が適度に行われ、ブドウの成長や成熟にはまったく問題ありませんでした。暑い年でも、土壌の味わいがどんどん出てくるワインになったと思います。


Q.あなたにとって、ワインづくりとは?
A.“ヴァン・ナチュール”(フランス語で“自然なワイン)は、すべてはブドウ次第で、自然が勝手につくるものだと思います。人、ブドウ、すべてが健全なハーモニーを持つワインで、テクニックを使った工業的ワインの対極にあるワインといえるでしょう。

結果はグラスの中のワインにあります。
私は気持ちと情熱をワインに込めているだけです。


Q.ブルゴーニュとアルザスの地形&地質の違いは?
A.アルザスよりシンプルですが、似ています。ブルゴーニュはアルプス山脈が隆起した時に山が落ち込んでできた渓谷です。昔は海でしたが、地殻変動時の圧力で砕けたものが土壌に混ざり、粘土石灰質がメインとなっています。


Q.地球温暖化の影響はありますか?
A.ブルゴーニュは比較的冷涼な気候ですが、温暖化により、今まで涼しかった場所でも毎年完熟したブドウが収穫できるようになってきています。


Q.ワインづくりにおいて、シルヴィーさんの影響はありますか?
A.白ワインのプレスの方法が変わりました。シルヴィーがやっているのと同様、ゆっくりゆっくりとプレスすることで、美味しい白ワインになってきたと思います。私のつくるワインの40%は白ですから、彼女から学んだ影響はかなり大きいですね。




<テイスティングしたワイン>

Domaine Sylvie Spielmann

Riesling V.V. 2004
果実味が豊かで、フルーツの充実感を感じます。果実の甘味と酸味のバランスが良く、ボリューム感、旨味も楽しめます。

「祖父が1960年に植えた樹です。畑は泥灰質混じりの石膏土壌で、石膏土壌からは燻したような香りが感じられます。白い花のフレッシュ感があり、やさしい味わいのワインです。ミント、ウイキョウ等の涼しいハーブを感じ、繊細でミネラル感があります。食事に合うワインだと思います」(シルヴィーさん)


Riesling Grand Cru 2001
より強いミネラル感と果実味を感じます。ふくよかで厚みがあり、さすがグラン・クリュの風格を感じます。

「ここの土壌は、昔は海だったところの堆積土で、水晶が含まれています。水晶といってもジュエリー用ではなく、もっと硬くて加工しにくい鉱物です。

土壌に水晶が含まれていると、光合成が増えます。雨が多い年は水分を飛ばします。畑は3.2haのガイゼルベルクで、傾斜が大きいですが、岩があるので雨で土が流れることはありません。

水晶はパワーストーンといわれていますから、エネルギーを持った土壌といえます。しかも、ここは磁場のある土地と言われていて、かつて十字軍の宿舎があったのも、それに関係しているようです」(シルヴィーさん)



Pinot Noir 2005
しっかりと辛口の赤ワイン。凝縮感があり、タンニンがなめらかです。樽のニュアンスはないものの、ほろ苦さを少し感じます。

「ブルゴーニュのピノ・ノワールが熟した約2週間後にアルザスのピノ・ノワールが熟すので、収穫時期決定の目安にもなっています。05年からはフィルターをかけず、ワインの旨味をそのまま残して瓶詰めしています」(シルヴィーさん)



Domaine Rateau

Hautes Cotes-de-Beaune Blanc 2005
やさしい飲み口の、ピュアな白ワインです。

「オート・コート・ド・ボーヌは、かつてフィロキセラで死んでしまった土地ですが、現在は良い区画がたくさんあり、可能性のある土地です。ボーヌ1級畑よりも規制が厳しくありません。

私の畑では、風の通りをよくするためにY字に剪定をしています。中に湿気がこもらないので、ブドウが健全な状態でいられます。葉っぱが広がりやすく、そうすると自分で蒸発させ、光合成にも良い仕立てといえます」(ラトーさん)


Beaune 1er Cru Les Coucherias 2003
ほっとするやさしいワインで、突き刺すようなところは全く感じません。果実の旨味が充分感じられ、甘さの余韻も長く、質の高さを感じるワインです。

「ボーヌの1級畑の中でも、クーシュリアはちょっと特殊な畑です。南向きなので太陽が沈むまで日が当たり、日照量が多くなります。また、昔は石切り場(オスピスをつくるために切り出したところ)でしたので、硬い岩盤の上に表土があります。そのため、根が岩盤に近づくように深く張らせ、5~10mまで行くようにしています。土は繊細で、触るとポロポロ崩れますが、モンラッシェと同じ土壌なので、偉大な白ワイン向きです。完熟して凝縮した良いブドウが得られるので、リッチでボリュームがあり、ずっと余韻の残るものになります」(ラトーさん)



Beaune 1er Cru Bressandes 2004
スパイシーな香りがあります。タンニンはまだ若くてタイトな感じがありますが、エレガンスを感じるワインです。

「傾斜の強い区画で、乾燥するため病気が少なく、種まで完熟するまで待つことができ、ブドウの実が凝縮します。ブレッサンドはボーヌの中でも熟すのが遅い区画ですが、私の目標は、完熟したピノ・ノワールでワインをつくることです。

これはたくさん抽出しようというワインではなく、エレガントさや女性的な優しさを残したワインです。まだ若いですが、タンニンの質がやさしく繊細で、もう1~2年置くと良いと思いますが、飲む1時間ぐらい前にカラフェに移しておくと良いでしょう」(ラトーさん)


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インタビューを終えて

「1999年にパリで試飲会があった時にジャン・クロードと出会ったんだけど、
私の方が好きになっちゃって(笑)」とシルヴィーさん。

そのラトーさんの影響で、シルヴィーさんがドメーヌ・シルヴィー・スピールマンにビオディナミを導入したのが1999年。愛の力はドメーヌの方向性を変えてしまい、そして二人は結婚、となったわけです。

しかしながら、普段は離れ離れという生活は淋しいかと思うのですが、この二人の様子を見ていると、いつも会えない分、一緒にいられる時は非常に嬉しいようで、特にシルヴィーさんのラブラブパワーがしっかりと伝わってきました。

しかも、ラブラブなだけでなく、シルヴィーさんは、特にピノ・ノワールづくりでは絶大な信頼をラトーさんにおき、
ラトーさんはシルヴィーさんのワインのことを、
「ピュアで明確につくられているワインで、土壌の味わいがしっかり出ています」と言っているように、お互いを尊敬し合っていることがよくわかります。



ラトーさんはブルゴーニュで最も早くビオディナミに取り組み始め、そのラトーさんの影響でシルヴィーさんもビオディナミに転向したわけですが、二人からは、「ビオディナミでやっているんだ!」という気負いは全く感じられません。

ごくごく自然にやっている・・・、そんな姿勢がどちらのワインにも素直に現れていると感じました。



すらっとしたラトーさんに、ふっくらとしたシルヴィーさん。このカップルは一見全く正反対のように見えますが、ハートは見事につながっているようです。


取材協力: BMO株式会社
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国産米粉のバウムクーヘン@無印

2009-05-05 16:07:24 | 甘いもん
全商品が10%オフになる無印良品週間だったので(無印会員のみ)、ちょっと気になっていたバウムクーヘンを買ってみました。



国産米粉を使ったお菓子 バウムクーヘン  168円 (無印)

1個 80g  362kcal

原材料名に「米粉(国産)」とあり、他の粉類としては「でん粉(ぱれいしょ、タピオカ)」、「小麦グルテン」、「グルコマンナン」が使われています。

このところ、小麦粉の代わりに米粉を使う動きが多く見られますが、小麦粉の大半を輸入に頼っている日本にとって、主食として多く作られている米が色々な食品に利用できるのはウエルカムですよね。




「…しっとりと焼き上げました。もっちりとした食感をお楽しみいただけます」とパッケージにあるように、しっとり&もっちりなのですが、焼き重ねたというよりも、スチームで蒸しあげた、みたいなソフトな食感です。

見た目は確かに年輪がありますが、これはもうバウムとは別物で、卵の味がしっかりした、しっとりとした 「蒸し卵カステラ」(甘さしっかりめ)と考えるといいと思います。
(このバウムの原材料で一番配合の多いのが鶏卵)

ふわふわ系のバウムが好きな人にオススメです。

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会津銘菓「武者煎餅」

2009-05-04 16:12:09 | 甘いもん

会津銘菓 「武者煎餅」  オノギ食品(福島県会津若松市)

先日、福島の叔母が送ってくれたもの。

瓦煎餅とクッキーをミックスしたような甘い焼き菓子で、厚さ5mmほど。
刀のつばの形が城下町らしい雰囲気を出しています。

ずいぶん前からあるお菓子で、会津に遊びに行くと、いつも叔母たちがお土産に持たせてくれました。



久しぶりに食べましたが、以前よりも塩気が強くなったような気がします。
食感も、以前はもっとみっちり(たぶん砂糖の分量が多めだったはず)でした。

昔は「クルミ」入りもありましたが、今は「落花生」と「黒ゴマ」入り2種類だけになっているのも残念・・・

それでも、いただくとやっぱり嬉しい好物です

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ワインラベルにおける偶然の一致!?

2009-05-03 14:40:57 | ワイン&酒
(社)日本ソムリエ協会の機関誌「sommelier」107号(3/15発売)の52ページに、2月に開催されたオレゴンワイン試飲会のレポートを私が書いているのですが、

「ファイアースティード」ワイナリーの新しいリースリングワインのボトルの写真を載せていたので、たまたまオーナーであるハワードさんが3月中旬に来日した折にこの記事を見せたところ、彼の目が光りました。



左下が「ファイアースティード」の写真

彼は、もう1枚載せていた 「CLOUD LINE」 (写真右上)とファイアースティードのラベルのデザイナーは同じ人物 だというのです!



FIRESTEED Oregon Riesling 2007

ファイアースティードの白ワインはピノ・グリが人気で、私も大好きですが、
リースリングが新しくラインナップに加わりました
リースリング好きにとっては嬉しいですね~



CLOUD LINE   Pinot Noir 2007 (左) Pinot Gris 2007(右)

この「クラウドライン」は、オレゴンのワイン生産者たちの共同プロジェクトから生まれたもので、オレゴンワインを手軽に楽しんでもらおうという目的があり、価格がお手頃になっています。(輸入元:三国ワイン、希望小売価格 3,000円)

ブルゴーニュの名門が進出した「ドメーヌ・ドルーアン・オレゴン」のワインメーカー、
ヴェロニク・ドルーアン氏がスーパーバイザーとして参加していて、
「クラウドラインの父親が私なら、母親はヴェロニクだよ(笑)」 と、ハワードさん。

それにしても、知らずに同じデザイナーのラベルを掲載用にチョイスしたのは(私が選んだのですが)、なんという偶然!いえ、神のお導き?(笑)


SILVER LINIIG Red Wine 2003 Cloud View Estate (Napa Valley, CA)

偶然といえば、こちらのラベル、上の「CLOUD LINE」に似ていませんか?
3月上旬に開催されたカリフォルニアワインの試飲会で見つけ、思わずカメラに収めました。

色使いといい、デザインといい、とてもよく似ています。

silver lining (シルバー・ライニング)とは、黒い雲の間から覗く銀色のふちのことで、 「不幸の中に見える明るい希望、希望への兆し、明るい見通し」という意味として使われます。

どちらも 「雲」 がテーマであるためこうしたデザインのラベルになったと思いますが、こんなふうに出会えたのも面白い偶然ですね。



SILVER LINIIG は同じ米国でもずっと南に下ったカリフォルニアのナパ・ヴァレーのもので、メルロ84%、カベルネ・ソーヴィニヨン16%という構成です。
カリフォルニアらしい果実味の豊かさがありますが、涼しげでエレガントなニュアンスも持ち合わせています。
(輸入元:デプトプランニング、希望小売価格 5,500円)

CLOUD LINE とは品種が違うので、味わいの比較試飲はできませんが、CLOUD LINEの白、赤、SILVER LINING の順にサービスする、なんていう楽しみ方はできそうで、出された方はちょっとビックリするかもしれませんね

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柏餅の季節です♪

2009-05-02 14:18:22 | 甘いもん
GWの楽しみといえば・・・

甘党は、やっぱり 「柏餅」 でしょう

柏の葉っぱの、ちょっとひなたくさい香りがなんともいえません




早速 粒あん を入手していただきました



こしあん も食べたいし、普段はなかなかない 味噌あん も食べたいので、
このGW中にまた何度かリピートするつもりです。

外側のお餅が よもぎ タイプもありますね。

みなさんのお好みはどれですか?

コメント (4)
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