ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

缶ワインがトレンドになる?

2019-03-19 06:18:32 | ワイン&酒
独デュッセルドルフで開催されているProWein リポート第二弾です。

見本市では、今後のトレンドになりそうなものが紹介されています。
その中のひとつが、缶ワインです。

プレスリリース取り上げられていたブースでチェックしてきました。


Canned wines Union Wine Company (USA)

見た目は、清涼飲料水のようですが、中身はワインです。

オレゴンのワイナリーで、6年前からチャレンジしています。



缶ワインとボトルワインの中身は同じものとのことなので、飲み比べをしてみました。


Underwood Pinot Gris 2017 (Oregon)

缶もボトルも、まったく同じ味わいじゃないですか!

「チープワインじゃなく、高品質ワインを入れている」
と、ワインメーカーのライアン。



Underwood Rose 2018 (Oregon)

ロゼも似通っていますが、まったく同じ味わいではありません。
もしかしたら、ボトル差もありそうですね。
ロゼは、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、リースリングなどのブレンド。


Underwood Pinot Noir 2017 (Oregon)

オレゴンの高品質ピノ・ノワールが缶に入っているなんて!

ピノ・ノワールは缶と瓶で詰めた時期が異なるため、瓶熟成の差が出ていると思われ、缶の方が、よりフレッシュに感じました。

でも、どの缶ワインもとても出来が良くて驚きです。

日本に入ってくる予定は?と訊くと、ゴールデンウィーク前に輸入されるようです。
缶のサイズは、オリジナルの375mlではなく250mlにリクエストされたので、250ml缶になるそうです。
輸入元は、ボトルワインを元々輸入しているKOBEインターナショナル。



もうひとつ、缶ワインのあるブースを訪問しました。

ドイツの Finest Food Factory です。



ここも、ボトルワインと同じものを缶に詰めて発売しています。
サイズは250ml。



リースリングの白、メルロの赤、ドルンフェルダーのロゼなどがあり、試飲しました。

ボトルとの比較はできませんでしたが、いずれも口当たり良く、軽く飲めるタイプでした。

缶はツルツルしていなくて、濡れても乾いている手触りのする(フェルトっぽいかも)不思議な素材が表面に施されてます。



スパークリングワインにフルーツのフレーバーを加えた缶シリーズもあり、20〜40代女性がメインターゲットとのこと。



こちらの缶スパークリングは、普通のアルミっぽいタイプ。



オレンジ果汁を30%以上配合した「minosa」は、もうワインというより、上質なスパークリングワインカクテル、という感じ。

すでにアメリカ市場で好評だそうですが、日本にも進出したいとのこと。

この4月に東京ビッグサイトで開催される見本市「ワイン&グルメ ジャパン」(4月17〜19日)に出展すると聞きましたので、興味あるインポーターの方は、チェックしてみてください。



2017年度の缶ワイン市場は、2017年12月30日までの52週で(364日)、金額ベースで54%アップでした。

缶ワインは、手軽さや便利さ、クールなものに魅力を感じるミレニアム世代などの若い消費者を狙っているそうですが、高品質ワインが入った缶ワインなら、舌の肥えた消費者も納得ですね。

缶ワインは日本市場でも以前からいくつか見ますが、本格的にブレイクしていくのか?様子を見ていきましょう。



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