ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

六本木ミッドタウンでワインメーカーズディナーを堪能

2009-03-29 13:53:48 | ワイン&酒
先日ここでもご案内しましたが、
米国オレゴンのワイン生産者 「Firesteed」のオーナーであるハワードさんのワインメーカーズディナーに行ってきました。


ハワードさん 




今回のディナーで出されたワイン

Firesteed Pinot Gris 2007
Firesteed Pinot Noir 2006
Firesteed Willametto Valley Pinot Noir 2004
CAYALLA 2004
Firesteed Pinot Noir "CITATION" 2000


会場は六本木ミッドタウンにある 「VINOTECA」 というレストランです。
ここは初めてお邪魔したのですが、非常に雰囲気のいい、シックなお店で、個室でゆったりと食事をワインを楽しませていただきました。



アミューズ



冷前菜: 毛ガニのサラダ仕立て ボッタルガ風味

カニとカラスミという超贅沢な組み合わせ
味はもちろん◎
ピノ・グリ 2007の透明感のある、ピュアな果実味とよく合いました。



温前菜: 自家製サルシッチャ 空豆のペコリーノ

ソーセージには鶏肉が使われていて(珍しいですね)オレガノが入り、ペコリーノチーズの塩味が空豆とよくマッチしていました。
これにはピノ・ノワール 2006を。

ちょうど、ハワードさんが、
「このピノ・ノワールは、4人が集まり、1人がステーキ、1人が魚、1人がチキン、1人がポークやソーセージを別々にオーダーした時にでも、どれにもうまく合うと思います」と言ったタイミングで、「チキン」の「ソーセージ」が出てきました。



パスタ: 季節の茸のタリアテッレ

エッグパスタのやさしい味に、濃厚な風味のキノコがたっぷりと絡まった、満足度の高い一皿。
ウィラメット・ヴァレーのピノ・ノワール 2004にとてもよく合いました。



主菜: 仔羊のロースト グリル野菜添え

見た目の通り、肉厚でジューシーな、火の通し加減も絶妙な仔羊です。
タマネギのオーブン焼が添えられ、シンプルだけど完成度の高いメインです。

これには、ハワードさんがオレゴンのコロンビア・ヴァレーで手がける
カヤラ 2004 (カベルネ・フラン35%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、メルロ20%、シラー15%)を合わせました。
ボルドーブレンドに近いワインですので、仔羊とのマリアージュは完璧



以上でワインはおしまい、のはずでしたが、予定にはなかったワインが登場しました。

それは、ハワードさんがオレゴンから持参してくださったコチラ。



Firesteed Pinot Noir "CITATION" 2000

サイテーションは、ファイアースティードのトップ・キュヴェで、良年にのみつくられます。
過去には、1994、1995、1998年があり、瓶詰め後、6~7年瓶熟させてから出荷するため、現行ヴィンテージは1998年です。

ところが、今回ハワードさんが用意してくださったのは、
日本ではまだ誰も飲んだことがない2000年ヴィンテージ 

若々しいフルーツのアロマが強く表れていますが、シナモン、コショウ、クローヴといったスパイスも若々しい状態で表れ、味わいは非常に生き生きとしています。

「このワインには、こってりとした料理よりも、シンプルなジュのソースの仔羊のグリル、トマト系のソースのもの、スズキのソテーなどの魚料理にもよく、色々な素材に合わせられると思います」 とハワードさん。


ちなみに、「Citation」とはアメリカでは有名な伝説の競走馬の名前だそうで、日本でいえば「ナリタブライアン」あたりに相当するのでしょうか?

Firesteed の「steed」も「馬」ですし、ハワードさんは競馬好き?(笑)

実は、ハワードさんのファミリーネームは、ドイツ系の「Rossbach」(ロスバッハ)といい(お父さんがドイツ系)

ドイツ語で「Ross」は「馬」、「bach」は「小川」なので、ハワードさんの苗字は、日本風にいえば「馬川さん」。
だから「馬」にこだわっているわけなんですね 



サイテーションに合わせて、お店からメニューにはなかったチーズ(カマンベール・ド・カルヴァドスとゴルゴンゾラー・ピカンテ)をサービスしてくださいました。うん、これはよく合います!



デザート: 桜のシュークリーム

最後はやっぱり甘いもの
季節を先取りした、桜の風味のするシュークリームは軽やかで、お腹いっぱいにもかかわらず、すーっと別腹にすんなり収まりました。



私はファイアースティードのワインは、もう幾度も飲んでいますが、
今回は今までで一番おいしい!と感じました。

その秘密は、ワインの状態とサービスの仕方にポイントがあると思います。

サイテーションを除き、今回のワインはお店でストックしていたものということでしたが、この保管状態がとても良かったのだと思います。

また、グラスの形状も、提供温度も最適で、
こうしたことから、ファイヤースティードのワインの実力が充分発揮できたのではないかと思います。

お店のスタッフのみなさん、いい状態で出していただき、ありがとうございました。



この「VINOTECA」ですが、
先日紹介した「カリフォルニアワイン バイザグラス プロモーション」の店舗一覧を見ていたら、4月1日~5月31日までプロモーションにエントリーしているではありませんか!(東京都港区)

この店のグラスワインなら、状態は完璧だと思います。
どんなワインが選ばれて出てくるのか、これはかなり楽しみですね。




VINOTECA  http://www.vinoteca.jp/

* 3/30(月)18:00~22:00、チャージ5,000円のパーティをHP上で発見!


コメント (2)
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