拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

今日にも男を連れてきて!(Heute noch!)

2023-04-07 09:54:01 | 音楽

新しい朝ドラで主人公の少年は「坊」(ぼう)と呼ばれている。「鎌倉殿」の「殿」同様、「坊」は場所(僧のいる)を表す言葉だったが、転じて人を言うようになった。だが、なぜ、僧ではない子供のことも言うようになったかは私は知らない。その区別であるが、語尾に「ちゃん」がくれば子供(その場合は、読みが「ぼっ」になる)、「さん」がくれば僧のことである。漱石の「坊ちゃん」は私の愛読者の一つ。読むたびに道後温泉に行ってみたいと思う。そうだ!再婚旅行は道後温泉にしよう!

袈裟……坊主にくけりゃ袈裟まで憎い……ではなく今朝のあさイチでは朝ドラウケがなかった。ゲストの大竹しのぶを待たせてはいけなかったから?だとしてなぜ?大竹しのぶが「大女優」だから?それとも、MCの博多華丸大吉さんの会社の大先輩のさんまさんの元妻様だから?大竹しのぶを初めてテレビで見たのは今から40年以上前、水谷豊と共演したドラマだった(ググってみて、可能性があるのは「オレの愛妻物語」)。泣き笑いの表情が印象的だった。その後、「男女七人」あたりがマックスにファンだった。

上野は、ソメイヨシノは既に葉桜だが、八重桜が満開。

不忍池にも鴨がいた。

このあたりの格式が高そうな珈琲店に入ったら、支配人風が登場して居並ぶ客に「黙りな!静かに!くっちゃべらないで!」。この後、人生劇が演じられるという。作者は小川さんって人。と、そこに登場したのは老紳士風。「子供なんてろくなもんじゃない」と不平をぶちまける。その不平の種である娘が登場。父親と同年配。ってことは、生物学的な親子ではないし、養親子でもないかもしれない(年長者を養子とすることは日本では禁じられている)。紳士の妻(うーんと年上)の連れ子、その可能性はある。で、その娘が「コーヒーが飲みたい、コーヒーが飲めなきゃ死んじゃう」と騒いでいる(珈琲店らしい演目)。「娘のコーヒー中毒」、これこそが老紳士の悩みの種であった。父親が何を言っても娘はコーヒーを止めようとしない。そこで、父親は奥の手(水戸黄門の印籠)を出す。「コーヒー止めなきゃ男を見つけてやらないぞ」。コーヒーより男、これが娘の本音(「花より団子」の逆)。一転して、「男、男、男が欲しい。お父さん、コーヒーを止めるから今日にも男を連れてきて!」これで、家庭内不和は解消、めでたしめでたし(だが、影で、コーヒーはこっそり飲めばいい、と舌を出す娘であった)。いやいや、楽しうございました。チェンバロで全体を仕切り、見事にまとめあげたのは「緑の美女」である。

実は、この芝居はドイツ語で演じられた。冒頭の支配人風の「黙りな!静かに!くっちゃべらないで!」は拙訳である。ihrに対する命令形なのでため口にした。他の可能性としては、
(松重豊風に)「黙れ!静まれ!しゃべるでないぞ!」
(おすぎ風に)「あら黙ってちょうだい!静かにしてね!しゃべっちゃいやよ」
(丁寧に言うと)「お黙りくださいませ。ご静粛に願います。ご会話は固くお断り申し上げます」(元が「Schweigen Sie……」だったらこれでもよい)

ところで、その珈琲店に、旧友がいた。コロナ前にいろんな会でよくご一緒していた某氏である。なんと、某氏は、私よりちょびっと年上だがこの春から音大生になった。知識豊富な彼のことだから、学校でももてもてだそうである。私もあやかりたいところである(どの点に?)。新しい知己が増える一方で、こうして旧交をあたためることできるのもありがたい話である。