拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ヨーロッパに侵攻した遊牧民の足が長かろうと短かろうと余計なお世話と思った件

2021-02-19 19:28:41 | 音楽
今朝、キスがどうのこうのという何の役にも立たない投稿をしたついでにトルコ軍に包囲されたウィーンの町中にトルコの鉦太鼓が響いて、モーツァルトのトルコ行進曲もその影響を受けたんでは、って書いたじゃないですか。書いてみるものですなー。リンク先のFBにありがたいコメントを二ついただいた。一つは、モーツァルトの時代に、トルコの鉦太鼓の感じを出すために打楽器付きピアノ(トルコ行進曲用ピアノ)というのが作られたという情報のご提供。すると、私が脳内で再生していた音が現実に鳴っていたということか。もう一つは、向田邦子のドラマ「阿修羅のごとく」のテーマ曲がトルコの軍楽隊の曲である、トルコ軍に攻め込まれたヨーロッパの人々はどんなに怖かったことだろうか、というコメント。早速テーマ曲をYoutubeで聞いてみた。ホントだ、トルコの軍楽隊の曲だ。怖い曲のはずなのだが、♪チャーーァ、チャチャチャッチャ、チャーーァ、チャチャチャッチャ、の次が「おさーるさあんだよー」に聞こえる。ヨーロッパの人々はどんなに怖かったことだろうか、というご意見にはまったく賛成である。ヨーロッパは、大昔から東方の遊牧民の侵攻を受けてきた。都市が城壁で囲まれたのはそのせいである。敵がせめてくるたんびに城壁内に立て籠もる。外からは鉦太鼓の音がひっきりなしに聞こえる。さぞや心細かったろう。「ロードオブリング」の三部作もそうだが、そうした中世ヨーロッパの城の攻防戦がときどき映画に出てくる。外の敵は投石機を使ったりして城壁を破壊しようとする。こんな風な戦いだったんだなー。いや、城壁の中に立て籠もると言えば進撃の巨人もそうである。私は実は高校時代、世界史が大好きで、そのあたりのこと(異民族の侵入が原因で、ヨーロッパの都市は城壁に囲まれるようになり、そのために都市国家は分断されることになった云々)をよく本で読んでいた。そして大学受験のときを迎える。W大の問題は意表をついて中南米の歴史。しかもちまちまとした問題だった。あんなに世界史を勉強したのにほとんど役に立たず。それでも合格した。それと正反対だったのが某大の問題。問題文は一行だけ、「近代ヨーロッパの経済史を書け」というもの。論述式だった。この手の問題に対しては、受験的に必須ポイントというものがあって、いかにそれを漏らさず書くかで勝負が決まる……はずなのだが、私は、大好きな分野について「好きに書け」と言われて(だから好きに書いてはいけないのだが)、アドレナリンが出まくって、ホントに好きに書きまくった。つまり、上記の内容(異民族のせいで城壁ができて都市国家が分断した)から始めて、遊牧民の侵攻のおそれがなくなって城壁をとっぱらってヨーロッパの拡大が始まったって話を延々と書いた。受験的なポイントなんて一つも書かなかった。で、なんとその大学を合格したのである。私はW大の方が向いてると思ったので(お坊ちゃまってガラではない)、某大は辞退してW大に行ったのだが、でも、あんな風にに重箱の隅をつつくようなちまちました問題を出すW大より、あの答案(というよりひとりよがりの論文)に合格点をつけた某大の方がいいのではないか、とほんの少し気持ちがゆらいだ。あっちに行ってたらどうなったろう。因みに、私が入社した会社のW大の同期は私を含めてほとんど退社している模様。それに対し某大の方はみんな残ってて偉くなってて、今の社長(Sくん)も某大出身である。話を「異民族のヨーロッパ侵攻」に戻す。フライブルクのドイツ語学校の授業で、先生が古いイラスト画を出して生徒に見せた。大昔のドイツ人と侵攻してきた遊牧民の絵である。生徒の誰かが先生に、その遊牧民の足は長かったのか短かったのかと聞いた。先生は短かったと答えた。私はバカにされた感じがしてちょっと不満だった。

トルコ行進曲

2021-02-19 09:08:15 | 音楽
包括的同意は私が不特定多数の女性に与えたものであるから、私へのキスは自由であるが、私がキスをしようと思ったら、個別の同意をとりつけなければならない。「Darf ich?」と聞きますから「Ja」か「Nein」で答えてちょうだい。「Jain」(こういうのも実際ある)だと判断に困るのでそれはなしで。それより「Darf ich?」と聞いて「Was?」(なに?)と返ってきたらばつが悪い。その場合は「Singen」とか言って歌ってごまかそう。同様に「Poss?」に「Come?」が返ってきたり、「May I?」に「What?」が返ってきても恥ずかしい……私の外国語の在庫はこれで空。そう言えば、中国語や韓国語をまるで知らない。隣国なのに。これまでの人生でその文化にあまり触れなかったからなぁ。韓流ドラマにはまった人は韓国語を勉強したいと思うそうだ。あっ、一つ中国語を知ってる。こないだ語源が同じでも国によって意味が違うって話をしたじゃん。「愛人」がそうですよ。日本ではこまわりくんが扮した「パパ」がらみの意味だが、中国では真に愛する人=配偶者のことだそうだ(「真に愛する人」=配偶者の公式の真偽についてはここでは立ち入らない)。中国の文化と言えば、中学んとき、テレビで京劇を見たときの驚きが今でも忘れられない。中国風美女がアグネス・チャンをもっと艶っぽくした声で、ポルタメントたっぷりに♪ミーレミソレミソーと歌っていた。そう言えば、アジアの音楽は、鐘太鼓のイメージである。ウィーンの街はトルコ軍に包囲されたことがあり、その鉦太鼓の音が市内でもよく聞こえたのだろう。モーツァルトの時代は少し後だがその影響が残っている。オペラ「後宮からの誘拐」がシャンシャン言ってるのもその現れであろう。だから、ピアノ・ソナタのトルコ行進曲も、♪右手でラシ♯ド、ラシ♯ドシラ♯ソ……って弾くとき左手は、タララタタタタって弾いてるじゃない。あのタララタもホントはトルコの鉦太鼓のイメージなのかもしれない。そのように脳内で再生。オリジナルに鉦太鼓を重ねてみる。なかなか面白い!

あとがき:今回は、モーツァルトのハ長調のことを書くつもりだったが、昨日の余韻が残っていて、ぶちゅー(部長ではない)の話で盛り上がってしまった。でも、モーツァルトにたどりついたのは上首尾である。書きたかった話は次回以降で。追記。アサイチで三大テナーの映画の話をしてた。湧き上がるネタ!