拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

カテドラル

2021-02-07 16:29:36 | 音楽
私が学生の頃、所属していた室内合唱団の冬の定期演奏会は、毎年、東京カテドラルでやっていた(夏は、田園調布教会だった)。後列の男子の前に並ぶ女子のステージ衣装がノースリーブの白のロングドレスで、これがほのかな灯りに照らされてなんとも怪しかった。全員が美女に見えた。3年生とき学生指揮者だった私は、ここで何曲か振らせてもらった。その中にシュッツの「Die Himmel」があった。カンレキをすぎた私の夢は、同じ大学に学士入学して(今度は独文科で)、室内合唱団に再入団し、アルトのメンバーとしてあの白いドレスを着てカテドラルで歌うことだったが、室内合唱団がなくなってしまったのでかなわぬ夢となった。「カテドラル」という言葉は、私にそういったことを思い出させる特別な言葉である。だから、「カテドラル」の馬券を買わないわけにはいかなくてワイド馬券を買ったら2着に来た。この馬名に私のような思いを持つ人はほとんどいなかったらしく、ワイド(普通、当たってもあまりもうからない)なのにサイゼリヤに5回行けるくらい儲かった。実は、「ノースリーブ」を当初誤って「ノーブリーフ」と書いていた。気がついてよかった。ノーブリーフではステージに立てないもんな(追記。いや、見えなかったら立てるか……ってわざわざ追記するようなことではなかった)

恋泥棒/血まみれの楽器

2021-02-07 11:02:05 | 音楽
某容疑者と舟歌をDUETした。カラオケで八代亜紀の舟歌を歌ったのではない。「コロナに負けずに音楽を続ける会」(仮称)でオッフェンバックのホフマンの舟歌を歌ったのである。某さんは容疑者だから二重唱はどきどきする。某さんの容疑は窃盗、盗まれそうになったのは「心」である。因みに、「ボエーム」の「冷たい手」の歌詞にも「『二つの目』という泥棒がボクの心を盗んだ」という部分がある。そう言えば、某さんは、ソロ・コーナーの二巡目で「ボエーム」から「ムゼッタのワルツ」を歌った。男をたぶらかす歌である。だから某さんは既に常習犯である。なお、本ブログで「容疑者」は「美女」「美男」と同義である。当たり前のように某さんと私で歌ったが、ソプラノとメゾの二重唱だから通常は女性二人で歌う。普通、男女でDUETとなると愛の二重唱となるところだが(実際、某容疑者コンビが最近本会で披露してくれる二重唱はそういうものである)、そうならないところは私がカウンターテナーだからである(それでも、精神的に不倫をした気持ちになった。特にユニゾンのところは)。バッハはきちっと三回やるし、ソロ・コーナーはよりどりみどり、本当にいい会である(主宰者が自分で言う)。なんとしても続けていこう。さて、ワタクシは歌を歌ったほか、クラリネット二本とヴァイオリンをかついで行き帰りは相変わらず山登りのポーターのようであったが、実は、出かけるちょっと前に包丁で指を切ってしまっていた。当初はたいしたことないと思って絆創膏を貼って家でクラリネットを吹いていて、はっと気がつくとキーが真っ赤。思いのほか傷は深かった。切ったのは指遣い上重要な指である。包帯をぐるぐる巻くわけにはいかぬ。どうしよう。そうだ、指サックをしたらいけるかもしれない。で、近所の百均でゲット(指サックを買ったのは人生初)。目論見が当たり、なんとかやり通した。因みに、「血まみれの」と聞いて思い浮かぶのは「ボール」。「巨人の星」である。星飛雄馬は爪が割れた状態で甲子園の決勝戦で投げ、星からホームランを打った花形満は血染めのボールを見て真実を知るのである。