拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

えがわる

2018-03-08 09:52:52 | 言葉
昨日、アメリカのアカデミー賞で、松葉杖で現れたプレゼンターのジョディ・フォスターが会場にいたメリル・ストリープをいじって、メリル・ストリープにやられたと言って笑いをとったという話を書いた。実はこのシーン、最初、フォスターが「ストリープ」と言ったのを聞いて、え?「ストリープ」って「転ぶ」とかの意味ってあったっけ、などと頓珍漢なことを考えたのだが、すぐ観客席にいたMストリープが映ったので、メリル・ストリープのことだと分かった。ところがその後。ネット情報で、フォスターがストリープをトーニャ・ハーディング(元夫たちにライバル選手を襲わせて怪我をさせた元フィギュア選手)になぞらえて会場大爆笑との情報を仕入れたのだが、でも、「ターニャなんとか」とは言ってるのだが、ちゃんとしたところはどうにも聞き取れない。こないだ無料お試し期間だけで視聴を終えたWOWOWに正式加入して授賞式のダイジェストを見ようかと思ってたら、リンクさせてるフェイスブックに「"Tonya"ed me」と言ったのだとのコメントをいただいた。へーーーーー!こりゃ分かんなかったはずだ。なるほどー、「トーニャした」=「襲撃した」か。まっことブログは書いてみるものだ。知りもしなかった情報を教えてもらえる。そういえば、昔「えがわる」と言葉が流行った。江川投手が無理矢理巨人に入団した経緯から「ごりおしをする」と言う意味で使われたのだが、これも人名が動詞になった例。因みに、日本中が江川投手を眼の敵にしているとき、私はファンだった。だって、回りの大人がお膳立てをして巨人に行かなきゃいけないような状態に追い込まれて自分だったらやはり断れないと思ったから。大学の野球部で江川さんの後輩だっという人が昔テレビで話していたが、鉄拳制裁当たり前の当時の運動部にあって、江川さんは後輩を叱るのも「ちゃんとやってくれなきゃボク怒るからね」なんて言い方をする人だったんだと。ストレートとカーブだけで打者を圧倒していたが、ときどきカーッとなって真っ向勝負してホームランを打たれるような人間くさいところもあった。引退記者会見での真相吐露で世間の評価ががらっと変わったんだよな。ついでに北の湖も好きだった。ピーマンはさほど好きではなかったけど(当時、江川・ピーマン・北の湖って言葉があったので)。

本当は怖い童話(洋の東西を問わず)

2018-03-08 09:22:45 | 日記
桃太郎は考えてみればひどいヤツだ。鬼に攻撃されたので正当防衛というのなら分かるが、そうではなくて、鬼が人々をいじめているという噂だけを信じて鬼のところに乗り込んでいって(大量破壊兵器があると言い張って他所の国に乗り込んで行った国があったっけ。結局なかったのだが)、鬼を打ち負かしてその財産を奪ってくる。まったくの略奪ではないか。福沢諭吉も桃太郎を「ぬすびと」と言って非難している。グリム童話は「本当は怖い」と言われるが、それはどこの童話でも同じだ。童話といえば、グリム童話に狐がときどき登場する。この狐ってやつがたいがいは熊と一緒で、ジャイアンにくっついてるスネ夫のようで、ろくなことをしやしないのだが、こないだ読んだ「Der goldene Vogel」の狐は、自分の命を助けてくれた王子に忠誠を尽くす偉いヤツだった。そういえば、山内房子さんのコンサート(新美南吉の童話や詩を歌にした曲ばかり集めたプログラム)の後、すっかり忘れていた「ゴンぎつね」(新美南吉作)をキンドルにダウンロードして読んだのだが(電子書籍は読みたいと思ったときすぐ読めるから便利)、ゴンもまた最初はいたずら狐だったのが途中からいいヤツになった。でも、ゴンは非業の最期をとげる。それに対して「Der goldene Vogel」の狐は最後に魔法がとけて人間の姿に戻る。キンドルの話が出た。これはホントに便利で、しかも多くの作品(青空文庫で読めるような古いヤツ)をただでダウンロードできるのだが、で、童話の話だが、宮沢賢治の童話はほとんどがタダ。だが、どういうわけか「注文の多い料理店」はタダのがない。仕方がないのでiPadの青空文庫でダウンロードして読んだ。ほらごらん。これだって十分怖い話だ。ふむ、日本の童話をたくさん読んでみたくなった。グリム童話を読み終わったらの話だが(まだまだたっぷり残っている)。