麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第326回)

2012-05-05 11:31:06 | Weblog
5月5日


無料小冊子「岩波書店の新刊」によると、岩波文庫から「ブロディーの報告書」が出るようです。きっと岩波文庫の中では、ボルヘスがヒットしているんでしょうね。うれしいのはうれしいけど、岩波文庫に入れられたとたん、みんないい子に見えてくるのがちょっといやですね。なんというか、その作品が本当に盛りのときは「反社会的なところがある」などと分別くさいことを言い、いっさい援助しないで、人気が定着し、古典のように見えてきてから「きみのことは最初から見所があると思っていたよ」と近づいてきて、利を自分のものにしようとする。そんな感じ。ボルヘスが前衛作家なのを忘れそうです。でも、さすがにナボコフは入らないでしょうね、岩波には。

では、また来週。
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