6月19日
「奔馬」3回目の読了。前回にまして味読できました。「春の雪」を初めて読もうと思ったのは高校のころ。図書館で見つけたはいいけど旧漢字旧仮名遣いでまったく読み進められませんでした。文庫化されたのは高3の夏。すぐに買って、夏休みの数日で読みました。すごいと思って、続く「奔馬」も出てすぐ読み始めましたが、冒頭近く「神風連史話」で挫折しました。当時の私は簡単に言うと極左的な考えの持ち主で、ここに描かれていることがすべて「お笑い」としか思えなかったのです。あれから約40年。完全に共感する、という態度はいまだにとれませんが、読み返すたびに「神風連史話」は身に染みるようになりました。とくに今回は、反乱軍のあるメンバーの、母親と妻の態度が強く印象に残りました。心の底からわが子・夫の正義を信じる二人は反乱の火のてがあがったのを見て、「やった、やった」と子供のように喜び合う。こんな女性を自分の周りに持つことができた男こそ、生まれてきた意味があると言えるでしょう(つまり私には意味がないということです)。
井波律子訳の「論語」(岩波書店)が出ました。解説がすごくていねいで読みやすいです。
「奔馬」3回目の読了。前回にまして味読できました。「春の雪」を初めて読もうと思ったのは高校のころ。図書館で見つけたはいいけど旧漢字旧仮名遣いでまったく読み進められませんでした。文庫化されたのは高3の夏。すぐに買って、夏休みの数日で読みました。すごいと思って、続く「奔馬」も出てすぐ読み始めましたが、冒頭近く「神風連史話」で挫折しました。当時の私は簡単に言うと極左的な考えの持ち主で、ここに描かれていることがすべて「お笑い」としか思えなかったのです。あれから約40年。完全に共感する、という態度はいまだにとれませんが、読み返すたびに「神風連史話」は身に染みるようになりました。とくに今回は、反乱軍のあるメンバーの、母親と妻の態度が強く印象に残りました。心の底からわが子・夫の正義を信じる二人は反乱の火のてがあがったのを見て、「やった、やった」と子供のように喜び合う。こんな女性を自分の周りに持つことができた男こそ、生まれてきた意味があると言えるでしょう(つまり私には意味がないということです)。
井波律子訳の「論語」(岩波書店)が出ました。解説がすごくていねいで読みやすいです。