2月16日
河出文庫の「白痴」の訳者による「死の家の記録」が新訳文庫から出ました。とてもいいです。
「満韓ところどころ」「思い出す事など」を読みました。ちくま文庫全集でいえば、あとは10巻目を残すのみ。「夢十夜」や「私の個人主義」などは単独で何度も読んでいるのでそれほどかからないかも。生きているうちになんとか、芥川龍之介も漱石も作品だけはいけそうですね。漱石は思った以上にすごい人だとようやくわかりました。それでも一番は「猫」だと思います。いつまでも新しい。また「坑夫」も本当にいいですね。「虞美人草」も。初期のほうが好きかもしれません。「明暗」は、ところどころ好きな何ページかがあり(作品としては苦手ですが)忘れられません。志賀直哉、芥川龍之介、漱石と読むと、一番作品の印象が薄いのは芥川龍之介ですね。「歯車」「河童」「トロッコ」「戯作三昧」以外、読み返したいものがあまりない。未完の「路上」「邪宗門」が印象に残っています。たぶん、芥川龍之介ファンになるかならないかの大きな分かれ目は「地獄変」だと思うのですが、私はこの作品がどうしてもダメです。変態的官能以外なにも感じない。すっきりしたところがぜんぜんない。そうだ。「西方の人」が好きですね。もう、何回か読みました。
なんのまとまりもないけど。
では。