1月30日
立ち寄ってくださって、ありがとうございます。
今週は、ビギナーズクラシックスの「土佐日記」と「梁塵秘抄」を読みました。
どちらも大変おもしろかったです。よく、「平安時代の人は、こういう恋愛をしたんですね」とか、「源氏物語」などを例に言う人がいますが、私は高校のころから、いつも「それは、『平安時代のほんのひとにぎりの貴族たちは』の間違いだろ?」と思ってきました。今週読んだ二作には、王朝ものにはあまり描かれない庶民やそれ以下の者(私がその時代に生まれていれば間違いなくその階級だったはずの人々)について描かれていて、興味深かったです。また、古今和歌集には、有名な「あやめも知らぬ恋もするかな」とか、「あやめもわからないほど惚れたやつがこんなアホみたいな歌を歌えるのか」と思うような気取った歌がいくつもあって、その選者である紀貫之はなにかキザでいやなやつのような気がしましたが、「土佐日記」を読むと、ちょっと山上たつひこ的な下ネタもあって驚きました。これは高校の授業で教えられない、と思いました。「古事記」もそうですが、昔の書物はおおらかでええなあ、という感じですね。
☆
なにか調子が悪いです。
余熱が冷めてきているのでしょう。
私を私としてまとめるのにかなりエネルギーを使っているような気がします。
なんせ、宇宙創成の余熱で、いろいろな印象や刺激を溶接して「私」をまとめあげているだけですから。熱が引いて時間が経てば溶接した部分はまたもとのように剥がれて別物になっていき、やがて消える。個人的にはまったくつらくないけど、こうなってなお「私ざかり」の若い人々の中にいっしょにいないと生きていけないのがつらいですね。ひと言でいえば「死ねよ」って感じですね。でも、若い人から見れば私こそ死ぬべきでしょう。めんどうだなあ。深沢七郎的詠嘆に変えるなら、めんどうだナァ。
☆
では、また来週。
立ち寄ってくださって、ありがとうございます。
今週は、ビギナーズクラシックスの「土佐日記」と「梁塵秘抄」を読みました。
どちらも大変おもしろかったです。よく、「平安時代の人は、こういう恋愛をしたんですね」とか、「源氏物語」などを例に言う人がいますが、私は高校のころから、いつも「それは、『平安時代のほんのひとにぎりの貴族たちは』の間違いだろ?」と思ってきました。今週読んだ二作には、王朝ものにはあまり描かれない庶民やそれ以下の者(私がその時代に生まれていれば間違いなくその階級だったはずの人々)について描かれていて、興味深かったです。また、古今和歌集には、有名な「あやめも知らぬ恋もするかな」とか、「あやめもわからないほど惚れたやつがこんなアホみたいな歌を歌えるのか」と思うような気取った歌がいくつもあって、その選者である紀貫之はなにかキザでいやなやつのような気がしましたが、「土佐日記」を読むと、ちょっと山上たつひこ的な下ネタもあって驚きました。これは高校の授業で教えられない、と思いました。「古事記」もそうですが、昔の書物はおおらかでええなあ、という感じですね。
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なにか調子が悪いです。
余熱が冷めてきているのでしょう。
私を私としてまとめるのにかなりエネルギーを使っているような気がします。
なんせ、宇宙創成の余熱で、いろいろな印象や刺激を溶接して「私」をまとめあげているだけですから。熱が引いて時間が経てば溶接した部分はまたもとのように剥がれて別物になっていき、やがて消える。個人的にはまったくつらくないけど、こうなってなお「私ざかり」の若い人々の中にいっしょにいないと生きていけないのがつらいですね。ひと言でいえば「死ねよ」って感じですね。でも、若い人から見れば私こそ死ぬべきでしょう。めんどうだなあ。深沢七郎的詠嘆に変えるなら、めんどうだナァ。
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では、また来週。