麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第505回)

2015-10-25 21:45:37 | Weblog
10月25日

神田古本まつりに行き、何も買わずに帰ってきました。
東京堂に寄ったら、たしか集英社文庫だったと思いますが、古典の、作家ひとり一冊の選集が出始めていて、第一弾のゲーテとカフカがありました。自分でも以前考えたことがある企画。ただしどの作品をとるかは編集者によって大きく変わります。ゲーテを買おうかどうか悩みましたが、結局買いませんでした。第二弾がバルザックだったと思います。なにが入ってくるのか。ちょっと楽しみなシリーズですね。少なくとも池澤夏樹編集によるハードカバーの世界文学全集よりはノーマルな全集になりそうです。
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生活と意見 (第504回)

2015-10-18 20:20:13 | Weblog
10月18日

「パンセ」中巻、出ました。
激スローペースで原稿を進めています。
できればそれを含め、あと3編を完成させたい。
できれば短編集の再編をして紙の本を作ってみたい。
それが全希望です。
でも、くたばれば、それでいいです。
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生活と意見 (第503回)

2015-10-13 06:40:37 | Weblog
10月13日

ひさしぶりに原稿を少し書き進めました。完成にはほど遠いですが。
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生活と意見 (第502回)

2015-10-04 19:42:01 | Weblog
10月4日

恵比寿へ散髪に。そのあと明治通りを広尾のほうへ歩き、昔職場があったあたりまで行きました。私が毎日通ったビルはとっくになくなっていて、向かいのモスバーガーもありません。でも、その隣の小さなレストランと会社のすぐそばの薬局は昔のままで、30代前半の日常の雰囲気をわずかに思い出させてくれました。63歳か64歳で亡くなった当時の社長の年齢まであと数年。社長がいまの私の年齢のときには、私が彼の部下となって数年を経ていたわけですが、どう考えても「大人さかげん」がまるで違う。世代、社会的地位、富。いろいろな違いがあるでしょうが、やはり、家族や社員を背負って生きている人と、なにも背負わないで生きている無用な人間の違いが根本的な違いでしょう。共通点は唯一、同じ大学の同じ学部出身ということ。たしか仏文だったと思いますが、雑談でも、彼の口からバルザックやフローベールの名前が出てきた記憶はありません。むしろ中国の性愛文学について何度も話していたような印象があります。風貌も中国文学のほうがあっていたかも。大変食べることが好きで(酒もですが)、社員をドイツ、フランス、イタリア料理屋他に連れて行っては「食べなさいよ」というのが好きでした。ありがたいし、それを楽しみにしていた人たちも多かったのでしょう。しかし、貧民階級出身で、偏食で(さらに下戸で)、いまだに目玉焼きを最高の料理と感じる私には苦手なものも多く、結局社長に夕食をごちそうになったときは、帰りにマクドナルドで食べ直しをしないと腹が減ってしかたないということがよくありました。――すみません。いま書いていて、これらが現実だったのかどうかよくわからない心地になってきました。もちろんすべては現実だったのでしょうが、いまの私の属する世界の雰囲気とはあまりに違っていて、まるで別の星でのできごとのような気がします。少し前にも書きましたが、以前はそういう過去の雰囲気の中に入っていくのも好きでしたが、いまはあまり好きではありません。不毛な、暗い、いまの雰囲気のほうが、虚偽がなく、自分にぴったりして好ましい。自分で始めた話ですが、この話はここでやめようと思います。
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