麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第672回)

2019-10-27 16:34:15 | Weblog
10月27日

「サラムボー」、おもしろいです。これも、いちおうジャンル的には歴史小説ということになるのでしょうが、少なくとも日本の歴史小説の概念にはまったく当てはまらない作品。「聖アントワヌの誘惑」(こちらは戯曲的小説)もそうですが。やっぱり、フローベールはいいですね。「ブヴァールとペキュシェ」が近所の本屋にもあったので見てみたら、すでに2刷。実際流行っているみたいです。

先週は、べつに自分を卑下して書いたわけではありません。師匠や元同僚がプロとして作品を書いた、その動機が、私が書くのとはまったく違うところにある。それが当時よくわかって、自分には彼らのような才能はないと思い知らされたということです。それは、身近なお二人だけでなく、ノーベル賞受賞作になるかもしれない、あの「ノルウェイの森」を、出たころ読み、10年後に読み、そのまた10年後に読んだけど、極端にいうと、いまだになにが書いてあるのかよくわからない。それが私なので。――自分は自分の基準で最大限の努力をする。至極当たり前のこと。それしかないと思っています。
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生活と意見 (第671回)

2019-10-20 22:47:12 | Weblog
10月20日

買いそびれた「ブヴァールとペキュシェ」は、とりあえずおいといて、岩波文庫から「サラムボー」の新訳が出たので買いに行きました(ひょっとしてにわかにフローベールが流行っているのでしょうか)。と、偶然、三十数年前にお世話になった師匠が亡くなったことを知りました。著名な文学賞も受けられ、歴史小説家として活躍された方です(文庫本の帯に「追悼」と書かれた黒い帯がついていたのでわかりました)。今年7月。享年78。――私は大学を卒業して最初につとめた職場を8か月で辞めたあと、しばらくフリーライターをしていたのですが、そのときに面倒を見ていただきました(師匠はちょうど最初の本が出て、ライターから作家へ転身されたころでした)。定期的な仕事をいただき、取材の仕方、記事の構成の仕方、文章の省略の仕方など、基本的なことを教えていただきました。当時、師匠の下にいた私の同僚、また、私が編集者に戻ることになったときに、新しく入ってきてしばらく一緒に仕事をしたもうひとりの同僚。その3人の中で、最も才能がなく、やっかいものだったのが私でした(ひとりの方はライターとして成功したし、もうひとりはメジャー出版社から作家デビューしました)。師匠の評価もその通りだったと思います。それなのに生意気で、直接間接いろいろ迷惑をかけました。(私のことなど覚えていらっしゃらなかったと思いますが)すみませんでした。そう言いたかったです。
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生活と意見 (第670回)

2019-10-13 22:50:46 | Weblog
10月15日

すみません。「友だち 5」は削除しました。
時間の余裕も、心の余裕もないのに書いてしまい、失敗しました。

ちゃんと、これでいい、というものができたときだけあげるようにします。

申し訳ありません。

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生活と意見 (第669回)

2019-10-06 22:27:05 | Weblog
10月6日

新訳文庫「パイドン」をようやく読み始めました。

――ソクラテスは言いました。「それでは、君が、死のうとしている時にそれを嫌がる人を見たら、その人は知を愛し求める哲学者ではなく、肉体を愛し求めていたという十分な証拠ではないか。」

体調激不良です。
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