11月30日
しばらく前、国木田独歩の「欺かざるの記」の文庫本(潮文庫上下巻/昭和46年発行)を手に入れました。かっこ悪いけどずば抜けて正直な男の告白。少ししか読んでいないですが、胸にしみます。
まるで「にせものの女王」の家来どもに殴打され続けているような毎日。しかし貴様らに言う。私はおまえたちの価値を絶対に認めないし、一見おまえらの言う「現実」の成員であるかのようなふりをした事物たちが、衣の裾をめくって吐き出す自由という黄金の世界の雰囲気を見失うこともない。おまえたちは事物に吐きかけた自分のゲロを満足してながめる低能に過ぎない。音楽のない、観念の奴隷ども。失せろ。――狂人のうわごと。
しばらく前、国木田独歩の「欺かざるの記」の文庫本(潮文庫上下巻/昭和46年発行)を手に入れました。かっこ悪いけどずば抜けて正直な男の告白。少ししか読んでいないですが、胸にしみます。
まるで「にせものの女王」の家来どもに殴打され続けているような毎日。しかし貴様らに言う。私はおまえたちの価値を絶対に認めないし、一見おまえらの言う「現実」の成員であるかのようなふりをした事物たちが、衣の裾をめくって吐き出す自由という黄金の世界の雰囲気を見失うこともない。おまえたちは事物に吐きかけた自分のゲロを満足してながめる低能に過ぎない。音楽のない、観念の奴隷ども。失せろ。――狂人のうわごと。