麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第721回)

2021-01-24 21:14:33 | Weblog
1月24日

コロナやインフルエンザが怖くて散髪に行けません。私の場合散髪とは、ほぼ坊主頭にすることなので。結果、学生時代と同じぐらいの長髪に。若者とは違って汚いごま塩の長髪なので、むさくるしいことこのうえないですが、頭から冷え込んで病気になって職場で迷惑をかけるよりはましだと思っています。

国木田独歩の「欺かざるの記」(潮文庫)を少し読みました。とてもいい。大好きです。

若い女性の芥川賞作家が誕生したニュースを読みました。尊敬する作家は中上健次とのこと。すごいな、と思いました。私は結局、中上健次をまったく理解できなかったです。血族とか、何のことやら。ぜんぜん興味がないですね、いまや死のうとする年になっても。子供は親のコピーであって、DNAは車を乗り換えるようにその個体を使っていく。ただそれだけではないか。よく親殺しや子殺しの事件が起きたりしていますが、成人したのにいつまでも巣立たないから起こる問題というだけではないか。ずっと一緒にいたら、個体は自分のコピーを憎悪するようになるにちがいない、それだけのことではないか。それよりも、自分の容姿がよくなくて初めて好きになった女に笑われてふられる。そのほうがはるかに深刻で悲惨な問題だと思います。いまや死のうとする年になっても。そういう男がどうやって生きていくのか。生きていく意味があるのか。私には、いまの、頭のいい若い作家の複雑で知的なテーマより、あいかわらずそんなことだけが気になります。やっぱり元々才能がないんですね。いまさら確認するまでもなく。
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生活と意見 (第720回)

2021-01-17 16:52:27 | Weblog
1月17日

河合祥一郎訳「新訳 リア王の悲劇」を読みました。
初めて「リア王」をおもしろいと思いました。
「ぼくの大好きな青髭」を読みました。五回目か六回目。
もう一度検査があり、右眼は網膜剥離とのこと。ボクシングで打たれすぎたわけではなく、老いのせい。
なにしろ歪んで見えるようになって四年以上ほっといたのがいけなかったようです。
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生活と意見 (第719回)

2021-01-03 22:08:50 | Weblog
1月3日

唐突ですが、宣伝を。
どこにもでかけられないときも、お話は心を別の時空に連れていくことができます。
kindle版「風景をまきとる人」を、スマホやPCで読んでみてください。

https://www.amazon.co.jp/gp/digital/fiona/kcp-landing-page

からkindleの無料アプリが下ろせるはずです。
少なくとも退屈はさせないと思います。
ぜひ、よろしくお願いいたします。

また、アマゾンで麻里布栄と検索していただいて「風景をまきとる人」の表紙をクリックしていただくと、kindle版を購入できるボタンの右に、文庫本の中古(といっても売れ残りの新品だと思います)が1円から購入できるボタンが出てきます。紙のほうがいいという方はこちらをどうぞ。
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生活と意見 (第718回)

2021-01-01 12:25:31 | Weblog
1月1日

どうも見えにくいので、なかなか更新する気持ちになれませんでした。すみません。
「千一夜物語」は、6巻後半に入りました。
近所の古本屋の100円コーナーに第二次志賀直哉全集がバラで出ていたので、前からほしいと思っていた1~4巻(全短編)と6巻「暗夜行路・草稿」を買いました。全部で400円(まとめ買い割引で)。
以前書いたように、10年前、第一次全集を手に入れて、すべての小説を読みました。しかし、この新書版全集は昭和31年の発行で、再読するにはきびしい(印刷と紙の劣化で)。それで、ずっと第二次全集の1~4巻がほしかったのですが、やはりそこだけ売っているというパターンは見かけませんでした。今回買ったのは1983年の第二刷で、箱は多少傷んでいますが、中身は新品同様です。とてもありがたい買い物でした。
いま、ついでに買った「暗夜行路・草稿」を読んでいます。これがすごくいい。最初の部分は、まだ創作になっていない、作者の子どものころの記憶のメモなのですが、中勘助の「銀の匙」より純粋で心にしみます。しばらく憂うつを忘れられそうです。
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