麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第714回)

2020-10-25 23:18:30 | Weblog
10月25日

なんとなく、キンドル版「楽園のこちら側」を購入。まだ少し読んだだけですが、予想したものとはまったく違っておもしろいですね。アポリネールの「虐殺された詩人」を思い出しました。小説というより散文詩的。やっぱりすごい作家なんだな、とあらためて感じています。「ラスト・タイクーン」の新訳も買いました。翻訳の底本が、これまで訳されてきたエドマンド・ウィルソン編集版とは違うとのこと。未完部分のあらすじや、創作ノートはまったく収められておらず、その代わりにハリウッド関連の短編と、ハリウッドで書かれた手紙が入っています。いまは沼澤訳を読んだばかりなので、もうしばらく部屋で熟成させてから読んでみるつもりです。
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生活と意見 (第713回)

2020-10-18 19:55:23 | Weblog
10月18日

先週、「最後の大君」を読み終わりました。すごくいい読書でした。なぜか創作意欲がわいてメモを書き散らし、また、「風景をまきとる人」の書き出しから第一章を読み返しました。ここはこれでいい、と思いました。何度も書いてすみませんが、季節もいいので、ぜひ、キンドル版「風景をまきとる人」を読んでみていただけたら、と思います。
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生活と意見 (第712回)

2020-10-11 23:31:57 | Weblog
10月11日

「千一夜物語」第五巻(約600ページ)の三分の一まできました。日本の羽衣伝説そっくりの話が出てきたりしてとてもおもしろいです。

アマゾンを見ていたら、作品社から「ラスト・タイクーン」の新訳が、今月23日に出るということを知りました。なんだか不思議なタイミングです。3080円とけっこう高いので、立ち読みでのぞいてみてから買うかどうか考えようと思います。基本、沼澤訳に不満はないけど、なん十年ぶりかの新訳なので、やはり気になりますね。興味のある方は見てみてください。
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生活と意見 (第711回)

2020-10-04 23:24:59 | Weblog
10月4日

なにか、今朝起きたら「最後の大君」(ラストタイクーン)が読みたくなったので読み始めて四分の三くらいまで読みました。フィッツジェラルドでは、実はこの作品が一番好きかもしれません(未完成ですが)。とくに会話がすごくいいと感じます。ただし、翻訳でいま手に入るのは角川文庫しかなく、この大貫先生の訳はちょっと詩的すぎて、小説としては読みにくいです(先生すみません。専門外国語の授業で教えていただき単位ももらったのに)。また、古本屋には、ハヤカワ文庫のものがときどき出ています(私は両方持っています)。が、こちらも明治生まれの方の手によるもので難解です。今回10年ぶりぐらいに再読している私のお気に入りは、集英社世界文学全集の76巻(1979年刊)で、訳者はヘミングウェイの「海流のなかの島々」などを訳されている沼澤洽治さんです。この本には沼澤訳による短編と野崎訳の「グレート・ギャッツビー」が収録されていてお得です(野崎訳「グレート・ギャッツビー」のハードカバーなんてほかにないですよね)。
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