4月25日
立ち寄ってくださって、ありがとうございます。
予想通り、先週は読書の時間が持てませんでした。
昨日は、夕方に仕事が終わったので、神保町まで行き、古本屋で、なんとなく「ドイツロマン派全集」のノヴァーリスの巻を買ってきました(2000円)。今は、ちくま文庫から「ノヴァーリス作品集」が出ていてそれも持っています。ただ、「青い花」の訳者が薗田宗人さんという方で、私としては、「この人はそんな仕事もされているのか」と、ちょっと驚きがあったのです。
この方の翻訳は、これまで二つしか知りませんでした。ひとつは、白水社の「ニーチェ全集」収録の「ツァラトゥストラ」で、もうひとつは、やはり白水社の、最近3冊本で復刊になった、「ニーチェⅠ~Ⅲ」(ハイデッガー著)です。「ツァラトゥストラ」は、いろいろな訳で読むのですが、リズムとしてはちくま文庫に収められた吉沢訳がやはり一番好きで、感動にも「!」マークがつきやすい。でも、ゆっくり読むときには、薗田訳がもっとも正確な気がして精読できます。復刊になったハイデッガーの「ニーチェ」も、ずっと買おうかどうしようか考えている気になる本。というような感じで、この方は哲学畑の方だと思っていたのに、「なんとノヴァーリスも訳されている」と、思ったからです。
しかし、実を言うと、私はまだ「青い花」を読み切ったことがありません。途中まで読んだ感じだと、ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの徒弟時代」(これは若い時に読みました)に雰囲気が似ているというくらいの印象しかなく、いつかちゃんと読みたいと思ってきました。もし、この本で読めたら、なにか感想を書こうと思います。
☆
福知山線の脱線事故から5年とのこと。ちょうど事故のあったとき、心臓が弱って入院していました。病院のテレビの前にはたくさんの入院患者が集まり、ニュースに見入っていました。一瞬で100人以上亡くなったのを知り、患者みんなの顔には、いつしか「俺たち、入院している場合じゃないのでは」というような、おかしな表情が浮かんでいたのを覚えています。そういえば、おとといなんとなくKさんのことを思い出しました。あの事故の日のふた月あとには、ニュースを見ていたKさんはこの世にいなかった。なにか不思議な感じ。でも、まあすぐ自分の順番もきます。予防注射の告知のように。「六組、行ってください」と。それまでなんとか生活して、自分の仕事を少し進められれば。今はそれだけです。
☆
では、また来週。
立ち寄ってくださって、ありがとうございます。
予想通り、先週は読書の時間が持てませんでした。
昨日は、夕方に仕事が終わったので、神保町まで行き、古本屋で、なんとなく「ドイツロマン派全集」のノヴァーリスの巻を買ってきました(2000円)。今は、ちくま文庫から「ノヴァーリス作品集」が出ていてそれも持っています。ただ、「青い花」の訳者が薗田宗人さんという方で、私としては、「この人はそんな仕事もされているのか」と、ちょっと驚きがあったのです。
この方の翻訳は、これまで二つしか知りませんでした。ひとつは、白水社の「ニーチェ全集」収録の「ツァラトゥストラ」で、もうひとつは、やはり白水社の、最近3冊本で復刊になった、「ニーチェⅠ~Ⅲ」(ハイデッガー著)です。「ツァラトゥストラ」は、いろいろな訳で読むのですが、リズムとしてはちくま文庫に収められた吉沢訳がやはり一番好きで、感動にも「!」マークがつきやすい。でも、ゆっくり読むときには、薗田訳がもっとも正確な気がして精読できます。復刊になったハイデッガーの「ニーチェ」も、ずっと買おうかどうしようか考えている気になる本。というような感じで、この方は哲学畑の方だと思っていたのに、「なんとノヴァーリスも訳されている」と、思ったからです。
しかし、実を言うと、私はまだ「青い花」を読み切ったことがありません。途中まで読んだ感じだと、ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの徒弟時代」(これは若い時に読みました)に雰囲気が似ているというくらいの印象しかなく、いつかちゃんと読みたいと思ってきました。もし、この本で読めたら、なにか感想を書こうと思います。
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福知山線の脱線事故から5年とのこと。ちょうど事故のあったとき、心臓が弱って入院していました。病院のテレビの前にはたくさんの入院患者が集まり、ニュースに見入っていました。一瞬で100人以上亡くなったのを知り、患者みんなの顔には、いつしか「俺たち、入院している場合じゃないのでは」というような、おかしな表情が浮かんでいたのを覚えています。そういえば、おとといなんとなくKさんのことを思い出しました。あの事故の日のふた月あとには、ニュースを見ていたKさんはこの世にいなかった。なにか不思議な感じ。でも、まあすぐ自分の順番もきます。予防注射の告知のように。「六組、行ってください」と。それまでなんとか生活して、自分の仕事を少し進められれば。今はそれだけです。
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では、また来週。