鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

イチローになれなかった中田英寿

2006-07-05 | Weblog
中田英寿が自らのホームページで引退を宣言した。それを報道する新聞・テレビは朝から晩まで中田英寿一色。朝日、毎日などは1面トップで伝える異常ぶり。まるで世界の偉人が死んだような伝え方。考えてみれば、まだワールドカップは終わっていない、この日曜日(日本時間月曜日)には決勝が予定されているのにある意味では失礼な宣言でもある。たかがというと、熱烈なサッカーファンには怒られるかもしれないが、サッカーで世界のベスト16にも入れなかったチームの一主力選手の引退になぜこれほど大騒ぎするのか、よくわからない。所詮はWBC(ワールドベースボールクラシック)で見事世界一に輝いたイチローの足元には及ばないのだ。
引退宣言はホームページにたっぷりと書かれている。スポーツ選手としては論理的に考えや言いたいことをきちんとまとめており、才人であることを伺わせるには十分である。引退後はハーバードでMBAの取得をめざす、との説があるが、さもありなんとも思える。中田英寿はマスコミの報道にかねて疑問を持っていた、と伝えられており、今回も共同記者会見でなく、ホームページを通じてに表明となったことはマスコミ不信を裏づけている。しかし、こうしたことは現役のスボーツ選手だから許されることで、今後は許されないことを肝に命じるべきだろう。
宣言のなかで、疑問に思ったのは「サッカーは世界最大のスポーツである」と断言していることだ。果たしてそうだろうか。仮にそうだとしても、世の中には色々なスポーツがあることをまず認識してほしいものだ。もうひとつ、宣言のなかで、中田選手は今回のワールドカップの日本チームの力を相当上位にいける、とみていた件がある。本当にそう思っていたのなら、甘いと言わざるを得ない。そんな程度の眼力ではとても将来の日本チームの監督は任せられない。
それと、今回の引退について欧州の所属チームの監督は「まだ早い。考え直せ」と言っている、というし、ジーコ監督は知らなかったようである。次期監督のオシム氏もショックを受けているようでもある。昨日のテレビで三浦知良が中田の思い出を語っていたが、三浦知良はかつては中田英寿を上回る人気を誇り、サッカーブームを作った選手でもある。その三浦知良がまだ現役を続けているのに中田英寿が引退するとは心中、さぞ複雑なものがあったことだろう、と察せられる。
 スポーツライターの小松成美がテレビで、今年初めに中田英寿から「自分の能力のレベルが最高を維持できなくなった時には辞める。もうやめ時だ」と聞いていたことと語っていたが、そうだとするまら、身勝手な引退でもある。
いずれにせよ、誰にも相談せずに引退を決めたようである。中田英寿には心の底から信頼するような人はいなさそうである。それではこの厳しい世界を今後乗り切っていくのは難しい、とみたが、いかが。
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