鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

衆院補選で全敗した岸田首相の周りには的確なことをアドバイスする人がいないことがはっきりとした

2024-04-29 | Weblog

 昨28日午後8時にNHKテレビを点けたら、その日実施された東京、島根、長崎の衆院補選で自民党が全敗すると報じていた。開票が始まってすぐにそんなことが報道されるなんて、しかも政権与党が全敗するなんて聞いたことがないと驚いた。自民党が唯一議席を守ろうとして候補者を立てた島根では終盤に岸田氏首相が応援に駆け付けたというのに誰もが驚く結果と相成った。岸田首相は内閣支持率が低迷するなか、今月初めに米国を訪問してバイデン大統領とグローバルで提携していくことで合意するなどこの局面で異常なはしゃぎぶりで、そうしたことを嫌って地元島根では岸田首相が応援に来るのを拒む向きもあったようだが、それを押し切って2度にもわたって島根入りしたことがこの結果につながった。末期といわれていた岸田政権の座はもはやない、と言っていいだろう。

 岸田首相がこの結果をどう受け止めているのか、想像がつかないが、その鈍感ぶりから察するに小渕優子選対委員長が不甲斐ないと怒りだすか、茂木敏充 幹事長の采配がよくなかったとでも言うのかもしれないものの、決して自らの責任ということは考えもしないことだろう。これまでも自民党総裁として行ってきたことが今日の事態を招いてきたなどとは思いもしないし、責任をとらなければなどとも考えもしないことだろう。

 今月初めの岸田首相の米国訪問は当面する政治不信のなか、どうして米国訪問なのかを訝る向きが多かったようだが、そんな声も無視して強行し、挙げ句の果てにアジアでの防衛面での日米協力を推し進めることを共同声明のなかに織り込んだ。さらに米国議会ではスタンディングオベーションで迎えてもらい、上機嫌で「日本の議会ではこうしたもてなしてくれない」と述べるなど国内での政治不信などどこ吹く風といった感じだった。また、飛行機から下りる際には夫人と手をつないでタラップを降りてくる姿をみせつけ、後に夫人がそれを嫌がっていた、とも報道されていた。岸田首相が最も身近な人がどう考えているかも感じ取りもしない鈍感な人物であることを示している。

 冷静に見て、岸田首相は大局を見誤ったと言わざるを得ない。岸田首相の周りには時局を判断して島根入りを見送ることを進言した人はいなかったか、聞いても無視したということだろう。もはや岸田首相の周辺には的確なアドバイスを送る人がいないことがこれではっきりとした。今回の全敗を受けて。岸田首相のとるべき策は自滅を覚悟しての解散か、辞任のどちらかしかない。いずれにしろ、焦点は次期首相はだれか、ということで、岸田首相は一日も早く、歴史の記録から消え去ってていくしかないことだろう。

追記1(4月30日)岸田首相が衆院補選の島根1区の応援演説としてこの21日に安木市に乗り込んだ際、、地元の有権者を集めて車座集会を行ったことが30日明らかとなった。この車座集会は政治不信が募る世論対策として、自民党が全国的に行っていこうと打ち出したもので、応援演説の一環として行われたものだった。ところが、有権者が輪になって座る中央に岸田首相が座るという形をとり、一部の有権者にとって岸田首相のお尻しか見えなくて、参加者からは極めて不評だった、という。設営した事務局の不手際と言えなくもないが、弱将には弱卒しか育たないというわけで、衆院補選の全敗の原因がこうしたところにも見られた、というわけである。

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