鈍想愚感

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「つばさの党」に対し公職選挙法違反の捜索が行われたが、この裏に小池東京都知事の思惑が透けて見えて仕方がない

2024-05-14 | Weblog

 13日に警視庁が先の衆院補選で立候補し、対立候補の乙武洋匡候補らに対し演説など選挙活動を妨害した「つばさの党」の事務所など3カ所を公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で家宅捜索した。選挙活動にあたり、対立候補の路上演説で拡声器で怒鳴り声を上げるなど明らかに妨害したとして捜査に乗り出したものだが、明らかに小池都知事が警視総監に対し、捜査に踏み切ることを指示したものと見られ、7月に迫っている東京都知事へ向けて、こうした選挙妨害を阻止しよう、との思惑があるものと考えられる。

 先の衆院東京15区の補選では自民党が候補者の擁立を見送ったのに対し、立憲民主党はじめ多くの党が候補者を立て、そんななかで小池都知事自らが都民ファースト支持のもとに乙武洋匡候補を立てて参戦し、自ら10日間近くも選挙応援にかけつけたにも拘わらず、見事に惨敗し、選挙に強い筈の小池神話に泥を塗り、7月の東京都知事選に暗雲を投げかける事態となっていた。

 小池知事はこのままでは東京都知事選でも同様に事態が発生しかねない、と懸念して、つばさの党はじめ諸派の選挙妨害の動きを牽制しようと、考えて、今回のつばさの党に対し公職選挙法違反容疑で、家宅捜索をかけることを思い立ち、警視総監にその旨を伝えたものと想像される。間近に迫る東京都知事選を前に宿痾のカイロ大学卒業疑惑問題が再燃し、一時噂されていた岸田首相の跡を継ぐことはもちろん、都知事の座も危うくなってきて、お得意の起死回生の手を放った、と見るのはうがちすぎかもしれないが、一面の理はある。東京都の警視総監が東京都知事の管轄下にあることは東京都議会の本会議場で、小池都知事が座る座席のすぐ後ろに警視総監が控えており、警察に関係する案件に議論が及ぶと警視総監が答弁に立つ姿が見られ、警視総監は都知事の管轄下にあることは一目瞭然で、都知事が警視総監にそっと囁くことは十分にありうる話である。

 今回も小池都知事の指示のもと、「つばさの党」に対する警視庁の捜索が進められたのは想像に難くない。警視庁は立憲民主党や国民民主党など複数の陣営からの被害届を受理したうえで、つばさの党の黒川敦彦代表、補選に立候補し、落選した根本良輔幹事長、運動員の3人に公職選挙法違反の疑いをかけ、事務所のはか、黒川、根本両氏の自宅も捜索した。

 「つばさの党」が本来、自由であるべき選挙活動の妨害を大々的に行い、関係方面に多大な迷惑をかけたことには相違ないが、果たしてここまで露骨に公職選挙法違反として検挙することが是認されることであるのか、多少の違和感がぬぐえないのは否めない。数年前に安倍首相が北海道で選挙演説した際に妨害行為をしたとしたとして、北海道民が数人逮捕されたことがあり、大きな問題されたことがあった。その時のケースと違って今回は小池都知事が自らの思惑のもとに警察を動かしたような側面があり、表面に現れたことだけで済ませるような問題ではない、と思われる。

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