22日、贔屓の中日ドラゴンズが巨人に負けて、ことしのプロ野球のシーズンが終わった。今年のセリーグは巨人が独走し、クライマックスシリーズもそのまま巨人の圧勝となる、との戦前の予想に反し、意外と中日がヤクルトとの戦いでブランコの満塁逆転ホームランで波に乗り、あれよあれよという間に巨人に3連勝し、あとひとつ勝てば日本シリーズにでられるところまで巨人を追い詰めた。ところが、22日の最終戦でなんと4年目の伊藤投手を先発に起用したのを見て、えっと思った。調子がいいかもしれないが、たまたま4日前の第2戦に好投したからといって大事な戦いの先発を務められる投手ではないからだ。1回表に大島、井端が四球を選んで1死1、2塁の絶好機を迎えて、ブランコが打席に入った。巨人の先発ホールトンはよれよれでもうKO寸前だった。なのにブランコはボール球を振って、相手を助け、あえなく3振し、続く和田も3振に倒れ、折角の好機も零点に終わった。これを見ていて、ドラゴンズの選手は固くなっているな、と思って、見るのをやめたら、案の上、4対2で負けた。
追い詰められていた巨人は第4戦目で勝って盛り返し、本来の力を取り戻したようで、そうなるともうドラゴンズに勝ち目はない。負けてもともととリラックスして戦いに臨んでいた中日の選手は3連勝して、欲がでたのか、すっかり固くなっていた。3連勝していたころの中日の選手だったら、あんなよれよれのホールトン投手など簡単に打ち崩せたのに棒球を振ってあえなく3振してしまい、完全に勝利の神様から見放されてしまった。
中日の高木監督は戦前から18年前の巨人との10.8決選で負けたことを口にし、短期決戦の何たるかを語っていた。10.8決選では調子のいい投手を起用するのではなく、エースの今中投手を先発に持ってきたのが間違いだった、とも語っていた。だから、同じような最後の戦いとなった22日に、その采配がどう発揮されるかを注目していた。その先発が伊藤投手というのはどう考えてもわからなかった。ただ、高木監督と同郷の岐阜出身ということだけで起用したのではないか、と思えるほどだった。1回表の中日の攻撃中、伊藤投手の顔がテレビに映し出されていたが、緊張して平常心ではないように見受けられた。あとで、2回に決定的な3点を奪われ、降板したというからその通りだったのだろう・
今回のクライマックスシリーズを通じて、10.8決選を反省した高木監督の采配ぶりがどこで発揮されるかをずっと見てきたが、単に選手の思うままにさせているだけで、これでは勝てないだろう。特に3連勝したあとの4選で、先発の川上投手が1死2塁で、3番の坂本を迎え、初球に打って下さいと言わんばかりの緩い棒球を投げ込んで見事にレフトへ打たれ、先取点を献上し、続く阿部にも同じような初球を打たれあっさりと2点取られた。結局3対1で負けたので、この2点が致命的なものとなった。
さらに続く第5戦でも2対2の同点で迎えた9回裏に登板した岩瀬投手が先頭の矢野にふわっと投げた初球をレフト前に運ばれ、続くヒットと四球で満塁とし、降板した。岩瀬といい、川上といい、全盛期のスピードはなく、かわす投球法に変わっている。だからコースなり、変化で打者の思惑を外すしかない。打ち気にはやっている強打者に初球から緩い絶好球を投げ込んでは勝ち目はない。
第5戦ではさらに高木監督は岩瀬に代えて、抑えの山井をつぎ込むミスまで犯した。岩瀬に最後まで投げさせ、山井は最終戦の切り札として温存すべきだった。どの道、引き分けでも最終戦に勝つしかなかったのだから勝ちにこだわる必要はなかったのだ。結局、山井はサヨナラ打を打たれ、敗退し、完全に流れを巨人に持っていくことにもなってしまった。
どこに10.8を反省した采配があったのか、と高木監督に聞きたいくらいの戦いぶりだった。折角勝つタチャンスがあったのにミスミス大魚を逃した采配であったといわざるを得ないだろう。なんといっても、中日のレーゾンデートルはペナントを獲る以前に巨人に勝つことしかないのだから。ファンとしては悔しい限りの敗戦だった。
追い詰められていた巨人は第4戦目で勝って盛り返し、本来の力を取り戻したようで、そうなるともうドラゴンズに勝ち目はない。負けてもともととリラックスして戦いに臨んでいた中日の選手は3連勝して、欲がでたのか、すっかり固くなっていた。3連勝していたころの中日の選手だったら、あんなよれよれのホールトン投手など簡単に打ち崩せたのに棒球を振ってあえなく3振してしまい、完全に勝利の神様から見放されてしまった。
中日の高木監督は戦前から18年前の巨人との10.8決選で負けたことを口にし、短期決戦の何たるかを語っていた。10.8決選では調子のいい投手を起用するのではなく、エースの今中投手を先発に持ってきたのが間違いだった、とも語っていた。だから、同じような最後の戦いとなった22日に、その采配がどう発揮されるかを注目していた。その先発が伊藤投手というのはどう考えてもわからなかった。ただ、高木監督と同郷の岐阜出身ということだけで起用したのではないか、と思えるほどだった。1回表の中日の攻撃中、伊藤投手の顔がテレビに映し出されていたが、緊張して平常心ではないように見受けられた。あとで、2回に決定的な3点を奪われ、降板したというからその通りだったのだろう・
今回のクライマックスシリーズを通じて、10.8決選を反省した高木監督の采配ぶりがどこで発揮されるかをずっと見てきたが、単に選手の思うままにさせているだけで、これでは勝てないだろう。特に3連勝したあとの4選で、先発の川上投手が1死2塁で、3番の坂本を迎え、初球に打って下さいと言わんばかりの緩い棒球を投げ込んで見事にレフトへ打たれ、先取点を献上し、続く阿部にも同じような初球を打たれあっさりと2点取られた。結局3対1で負けたので、この2点が致命的なものとなった。
さらに続く第5戦でも2対2の同点で迎えた9回裏に登板した岩瀬投手が先頭の矢野にふわっと投げた初球をレフト前に運ばれ、続くヒットと四球で満塁とし、降板した。岩瀬といい、川上といい、全盛期のスピードはなく、かわす投球法に変わっている。だからコースなり、変化で打者の思惑を外すしかない。打ち気にはやっている強打者に初球から緩い絶好球を投げ込んでは勝ち目はない。
第5戦ではさらに高木監督は岩瀬に代えて、抑えの山井をつぎ込むミスまで犯した。岩瀬に最後まで投げさせ、山井は最終戦の切り札として温存すべきだった。どの道、引き分けでも最終戦に勝つしかなかったのだから勝ちにこだわる必要はなかったのだ。結局、山井はサヨナラ打を打たれ、敗退し、完全に流れを巨人に持っていくことにもなってしまった。
どこに10.8を反省した采配があったのか、と高木監督に聞きたいくらいの戦いぶりだった。折角勝つタチャンスがあったのにミスミス大魚を逃した采配であったといわざるを得ないだろう。なんといっても、中日のレーゾンデートルはペナントを獲る以前に巨人に勝つことしかないのだから。ファンとしては悔しい限りの敗戦だった。