鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

大才は袖すり合った縁をも生かす

2008-05-09 | Weblog
 9日は朝のマラソンのコースをちょっと延ばし、神木本町の等覚院まで行った。ツツジで有名なお寺で、数日前にだれかのブログで見事に咲いているのを見て、行かなければと思っていたが、機会が合わなくて延び延びとなっていた。1年くらい前の休みに行ったことがあるが、平日に行くのは初めてで、バスや車の往来が激しく、排気ガスを吸いながら、走っていくと結構な距離がある。通勤のサラリーマンや女子学生とすれ違いながら走るのもつらいものがある、と思いながら、やっと等覚院にたどり着くと、ねらいのツツジはほとんど枯れていて、わずかに1カ所のみ咲き誇っているだけだった。
 等覚院は天台宗のお寺で、本堂に寄木造りで玉眼を嵌入し、手を施無畏・与眼印に結び、左手掌上に薬壺を載せている木造の薬師如来像を秘仏として祀っていて、その像は85年12月に川崎市から重要歴史記念物の指定を受けている。本堂の横には昨年入佛開眼法要を行った不動明王の座像が鎮座しており、鋭い眼光の迫力はなかなかのものである。ご利益は家内安全から病気平癒、厄除けまで全般に及んでいるが、門の左側にある休憩所には「ぜん息快癒」と書いた木の板がたくさん掲出されていて、どうやらぜん息に効くお寺のようである。
 本堂の手前には毎月28日に発行する「神木山報」と題するニューズレターが積んであり、「ご自由にお持ち下さい」と書いてある。その最近号(172号だから14年強続いていることになる)に住職の中島有淳氏がご主人の手術のお詣りに来た婦人がツツジの花のきれいなことに感嘆したその平静な気持ちの持ち方に感心し、「大才は袖すり合った縁をも生かす」と書く一方で、チベット情勢について「異なる民族・宗教に対して封じ込めるのに暴力行為は圧政であり、反対」とさらっと書いているあたり、立派な見識の持ち主とうかがえた。
 等覚院のツツジは近在のボランティアが育成に協力しているようで、この住職のためならとはせ参じる人も多いのだろう。ニューズレターにお寺のホームページのアドレスが出ていあたので、のぞいてみたら、由来から法要、そしてツツジの咲き先具合いまで申し分ない内容で、住職の意向が反映されたものとなっていた。
 ホームページによると、この等覚院のツツジの盛りは5月5日のようだったようで、やや峠を越えたようだった。来年こそは盛りのツツジを見に来ることにしたい、と思った。
 

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