prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」

2007年05月09日 | 映画
主演がリチャード・ハリスとロバート・デュバル、それに「スピード」(1994)でブレイクする直前のサンドラ・ブロック、シャーリー・マクレーン、パイパー・ローリーといった相当な豪華キャストなのだけれど、いかにもシブイ感じで劇場未公開(1993)。

劇中の映画館で上映されているのが「避暑地の出来事」(59)と「華麗なる賭け」(68)と間が十年も開いているが、まず70年代の話だろう。前者の今見るとカマトトなやりとりと後者の大胆に唇がアップになるキスシーンと、ずいぶん若者の風俗が変わっていく時代で、老人たちにはあまり関係なさそうで何気に影響している。

ただ、孤独ではあっても年取っても矍鑠としてロマンスも体験して、という描き方は「若い人が頭で考えている老人」ではないか、と思って調べてみると、クリス・コンラッドの脚本はもとはフロリダ大学とノースウェスタン大学の創作コースで書き上げたもの。案の定、というか。

原題はWrestling Earnest Hemingway、ハリスが若い時にヘミングウェイとレスリングをしたことがあるという設定から。
(☆☆☆)


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