prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ロッキー・ザ・ファイナル」

2007年05月12日 | 映画
還暦ボクサーなんてプロレスじゃあるまいしムリヤリな話になるのはわかりきっているので、どうやってそれをもっともらしく見せるかという小技に注目。

歴代の名ボクサー同士のバーチャル対決がきっかけになるというのは、ありそうな話。
あとチャンピオンが人気がないので取り巻きたちが往年の人気者であるロッキーを担ぎ出してビジネスにしようとするというのは、もっとありそうな話。ただし若いチャンプがとってつけたようにナマイキになったり割とマジメになったりと性格付けがあいまい。

明らかに実力に開きがある対戦で、一気にその差が縮まるというのは一作目ではラッキーパンチがうまく入ったから、というのが強調はしていないがはっきりわかるように描いていた。二度同じ手は使えないのでどうするのかと思ったら、うまく切り抜けました。本当の小技なのだが、こういう細かいところにこそ作り手のクレバーさが出たと思う。

対戦シーン、色を抜いたり変な具合に映像処理しているのは感心しない。
一作目から30年経ったファアデルフィアの街が、なんだか一段とうらさびれたみたい。
(☆☆★★★)