prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「0.5ミリ」

2023年03月21日 | 映画
安藤サクラの介護ヘルパーが坂田利夫、津川雅彦、草笛光子、柄本明といったそれぞれに訳ありの老人たちのところを点々としていく緩いオムニバスのような三時間を超す長編。

原作・脚本・監督安藤桃子、安藤サクラ主演の姉妹タッグで、姉が実際にやっていたヘルパーの経験をもとにしたという。
老人たちが盗癖があったり、傲慢だったり、癖の強いのが多いのはキャスティングを生かしたからでもあるだろうが、年寄り、特に男は事実癖が強くなりがちなのだろう。女の草笛光子は半ば子供みたいになっていた。

それに対するヘルパー側も善意一方であるよりしたたかに相手を利用するのが良くも悪くも逞しい。もともとなりたくてなったわけではない、という設定でもある。
余談だが、知人がヘルパーに宝石を盗まれたことがあって、善意ばかりは期待できないのは事実だろう。

製作は2014年と10年近く前だが、監督の安藤桃子はこの後短編が一本あるだけなのはどういう事情があってかは知らないが、妹が先日最優秀賞を受賞した日本アカデミー賞でスピーチしたように女性に、特に監督をやっていくには不利な状況が関係あるかもしれない。





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