出演当時14歳のシャルロット・ゲンズブールが一躍注目されセザール賞の新人賞を史上最年少で受賞した映画。
ストーリーでひっぱっていくのではなく、シャルロットがひと夏のバカンスの間に体験するこまごまとしたエピソードをひとつひとつ味わうフランスらしい性格の映画。
南仏のさんさんとした明るい光の画面が魅力。ではシャルロットが光輝いているかというとそういうわけではなくて、冒頭からむくれたような顔をし続け、笑顔を見せないし媚びも売らない。
それと恋愛がらみのエピソードがなくはないが少ない。少なくともメインではない。
一種の憧れの対象になる同年輩のピアノの天才少女と、シャルロットにやたらとなついてどこにでもついてくる隣の年下の女の子という、同性で同じ軸の上と下にいるかのような二人との関係で揺れているわけで、家族とか恋人といった濃厚な関係からやや離れた他人との関わりを思春期前期のドラマとして組んでいるのが珍しいし、なんか家族から離れていたい、機嫌の悪い姿と重ねって見える。
それにしても14歳のしてこの脚の長さよ。