prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ホワイトリリー」

2017年05月03日 | 映画
陶芸の師と弟子という上下関係とレズビアンの受けと攻めが逆方向を向いている不安定な関係に、若くていい男とその恋人という「ノーマル」なカップルが関わってくる、少ない登場人物の中の力関係が刻々と変わっていくドラマがきっちりできていて、画面の中の人の配置と動かし方つなぎ方にまた神経が行き届いている。

陶芸でぬらぬらした土を撫でるエロチックな感触の指がひとつのモチーフになるわけだがそれほどアップにしなくてもはっきり随所でその存在がわかるのはデカい画面の効用だろう。

文字通り百合をあしらわれたレズシーンのようないかにも耽美的な演出だけでなく、繰り返される先生の珠暖簾越しのカットや、背後に置かれた屏風に墨痕淋漓とした書などさりげなく美的。

今回のプロジェクトで唯一脚本と監督が別の人で、そのあたりロマンポルノのプログラム・ピクチャー性(分業による量産体制)を再現している感がある。
(☆☆☆★★)

ロマンポルノ・リブート・プロジェクト 公式ホームページ

映画『ホワイトリリー』 - シネマトゥデイ

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5月2日(火)のつぶやき

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