prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ブルージャスミン」

2014年05月19日 | 映画
ウディ・アレンはこれまでフェリーニとかベルイマンといった好きな作家をむしろ嬉々としてオマージュを捧げていたわけだが、これはあからさまにテネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」の祖述。
姉が妹のところに転がり込んでくるところからドラマが始まり、姉がやたらと育ちの良さ暮らし向きの良さをアピールして男たちをひっかけてまわるところ、実はそれがすべてニセモノであることをいっぺんに割らず順々にわからせていく展開、妹が粗暴な男とくっついたり離れたりして、それに姉がカリカリするところ、などなど。

笑えるには違いないがパロディというわけではなく、ヒロインのイタさがあまりにひどいので笑ってしまうのであって、しかもちょっと前まで羽振りがよくてそれがずっと続くと思っていたのがあっという間に奈落に落ちるひとごとではないリアリティが貼り付いている。
すでにさんざん賞賛されているけれど、ケイト・ブランシェットの演技は見事で、長身なのでさまざまなブランドで身を固めているのが似合うのがなおさら悲惨。

未成年女子と関係してアメリカから追放されたロマン・ポランスキーほどではないが、このところ養女と結婚してからというもの、アレンはアメリカから離れてヨーロッパで半ばバカンスみたいな映画作りを続けてきた印象だったが、久々にアメリカを本格的に舞台にした本作では、アメリカで拝金主義がいきすぎて破綻しているさまを相当に辛辣に描いている。。かつての自分の「栄光」の根拠が金とモノにしかないというあたり、もちろんひとごとではない
(☆☆☆★★)






5月18日(日)のつぶやき

2014年05月19日 | Weblog

【本棚登録】『氷河期 ―ルーヴル美術館BDプロジェクト― (ShoPro Books)』ニコラ・ド・クレシー booklog.jp/item/1/4796870…


やっぱりインドはすごい…常識を試されるインパクト絶大な写真20枚 labaq.com/archives/51825… @lbqcom

1 件 リツイートされました

コソボ紛争の頃、セルビアを擁護したエミール・クストリッツァをレイシスト呼ばわりした日本の映画ライターがいたのを覚えている。クロアチアが雇った広告代理店にのせられてリベラルたちがこぞってセルビア空爆を支持したので、リベラルがリテラシー高いなんて嘘っぱちだとバレたのだったな。

家畜人六号【小暮 宏】さんがリツイート | RT

今頃になって、早稲田松竹に行くには副都心線を使った方がずっと簡単なのを知る。


ブラックリスト #16 「マコ・タニダ」妙な名前だけれど日本人。アメリカのドラマで網走刑務所が出てきたの初めてではないか。お約束通り、切腹あり。


【劣化コピー】ほかの病気なんじゃネーノ? コピペ日記 :ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館新番組は?って感じるんだが。 rekkacopy.com


ダウントンアビーもよく煙草吸うなあ。MOZUで煙草吸うのはけしからんと抗議した手合いはこちらにも抗議するのか。


「高慢と偏見」でも一番偉い身分の人間は所領からの収入で暮らして、弁護士や医者みたいに働くのは中産階級で身分が落ちるように描かれてた。


貴族は本を読むよりスポーツをするものらしい。