prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「特攻大作戦」

2007年03月10日 | 映画
原題The dirty dozen(汚れた12人)。
チームが困難な任務を果たす話、なのだがこの死刑囚や懲役20年といった囚人チームが割と後までバラバラでなかなかチームとしての態をなさない。どっちかというと「シルミド」みたいなムチャな任務に駆り立てられる迷惑さ、上層部の勝手さの方の印象が強く、男くさい役者がずらっと並んでいる割に痛快な感じはしない。ドイツ将校たちを地下に閉じ込めてガソリンを注ぎ込んで火をつける場面なども残酷な印象を強める。

監督のロバート・アルドリッチについて故・瀬戸川猛志は「アメリカ嫌いのアメリカ人というのもいるのではないか」と書いていたが、そういう感じ。もともと親族に州知事とか上院議員がぞろぞろいるロックフェラーにつながる一族の出で、映画界に入ったので勘当されたとか、アカ扱いされてアメリカを追放されたチャップリンの助監督を「ライムライト」で勤めたとかいったエピソードからしても、首肯できる気がする。この映画についても「アメリカ兵だけが正義でドイツ兵だけが残虐なんてことがあるうるわけがない」といった発言をしていた。
(☆☆☆)


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