prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

黒澤作品のネタいろいろ

2005年03月17日 | 重箱の隅
江戸時代、花がぽとりと落ちるのが首を打ち落とされるようで不吉と、武家屋敷には決して椿を植えなかった。
ところで「椿三十郎」の椿屋敷には庭いっぱいに何百ともつかない数の椿が咲いている。つまりまるっきりの作り物、ホラ話として作っているということ。ラストの血の噴射だってまるっきり噴水みたいですからね。

「七人の侍」で、勘兵衛(志村喬)が人質をとった泥棒に握り飯を投げて油断したところを斬ったのは、上泉伊勢守(新陰流の始祖)がやったとされること。他にも戸袋に隠れた敵を見破るとかずいぶんと剣豪伝のエピソードの類を使っている。

「酔いどれ天使」のラストのペンキまみれの格闘は近松門左衛門の「女殺油地獄」のクライマックスの油まみれの殺し場がもとだろう。


椿三十郎

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七人の侍

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酔いどれ天使

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