夢のヴォロネジ……。あれからもう3年近くたってしまったけど、
周期的にヴォロネジ行きたい病に見舞われる。
ヴォロネジで出会った人たちは、信じられないくらい皆いい人だった。
その最たるは、現地でお世話になったヴァルシェブニキの音楽監督
ヴィタリーさんとその奥様ナタリアさんなのだけれど、
ぜひとも書いておきたいのはホテル「ロシア」の従業員の方々のこと。
そもそもこの時は、通常のバウチャー旅行ではなく
成り行きでヴィタリーさんが現地で宿を手配してくれることになり、
着くまでどこのどんなホテルに泊まるのかもわからぬありさま。
なんの情報もないままに連れていかれたのが、街の中心部にある
こじんまりとした大衆ホテル「ロシア」だった。
ヴォロネジのホテル「ロシア」の客室
初日深夜。空港からホテルに到着するなり、
「おなかすいた~!!」と同行のOさんの第一声。
こんな時間じゃどこも店は開いてない。するとホテルの女性従業員が、
「あらあら大変!何かないかしら」と、どこぞかへ引っ込んでいき、
やがて、ハム、チーズ、ヨーグルト…などなどをパックに入れて
もってきてくれた。どうやら腹ぺコのOさんをほんとうに心配して、
従業員総出で食堂の残り物を集めてくれたもよう。しかもタダ。
そして「これしかないのよ」と申し訳なさそうに言うのだ。
そこに追い討ちをかけるかのように、もうひとりの同行者Kくんの嬌声。
「あ~ん、お風呂のお湯が出な~い!!」
するとまたまた従業員総出で、「あら大変!!」が始まった。
急遽、Kくんの部屋を替えてもらうことになったのだが、わざわざ
「お友達だけ別の階になるけどいいかしら?」と隣室まで聞きにくる。
なんだろう、この対応のやわらかさは??
モスクワのホテルなら、お湯が出ない? あ、そ。
修理屋が来るまで待ってなさい!で終わるところだ。
と!「私の部屋のお湯も出な~い!」と今度はOさん。
またまた従業員総出である。そして私のところに来て言うには、
「ここの給湯タンクは30リットルしか入らないから、
お湯を使いきったら40分待ってちょうだいね!」
やっぱりそうか。確かにここのお湯は途中で水になってしまったが、
よくあることなので、私はふつうに水シャワーを浴びてたぞ。
お湯はつねに出るものと思い込んでる若い衆は甘いのである!
なのに従業員さんは、イラついてるふうもなく、
「あの人たち、大騒ぎしてておかしいわね~。
何度言っても言葉が通じないみたいだから、
あとで説明しといてちょうだいね!」と終始笑顔。
大騒ぎする日本人が面白くてしょうがない、という感じなのだ。
別の日。フロントの女性に「コピーのできるところはないですか?」
と尋ねたら、「あら、ここでできるわよ」と
その場でタダでやってくれた。おまけに、
「そうそう、チェックアウトは込み合うから、急ぐなら今のうちに
支払いをすませておいたほうがいいわよ」と親切なご忠言。
まだ両替していないんですけど、ここで両替できますか?と聞けば
「ホテルではやってないけど、近くに銀行があるわよ」
でも今日は祝日ですけどあいてるでしょうか?
「あらそうだったわ」
するとその会話を聞いていたガードマンのおじさんが、
「カジノならやってるかもしれん」と口をはさんできた。
カジノ!!なんとヴォロネジにもカジノがあったんである(当時)。
丁寧に銀行とカジノの地図を書いてくださるフロントの方。
ああ、こんなに親身になってくれるホテルがロシアにあったとは!
が、最終日。チェックアウトを済ませて空港に向かい、
カフェで搭乗時刻を待ってたら、見送りのナタリアさんの携帯が鳴った。
ホテルの清掃係から、Kくんの部屋のタオルが1枚足りないが
持っていっていないか?と問い合わせてきたという。
「え~、ボク持ってきてないもーん!」とKくん。
そりゃそうだ、お持ち帰りするほど特徴のあるタオルでもなし。
だが疑われてもおかしくはない特徴がKくんにあるのは確かだ。
その場はなんとか収まったが「なんで私の携帯番号知ってるのよ!」
とナタリアさんはおかんむり。
せっかくいい印象をもってホテルをあとにしたのに、
少々バツの悪い幕切れとなってしまった。
でも清掃係の人は、単に職務に忠実なだけだったんだろうなぁ。
…にしても!なぜに若い衆は余計な騒動ばっか引き起こすんだか。
もう二度と連れて行かんぞー!
おまけ。ホテル「ロシア」の並びにあった日本料理店。
その名も「ワリバシ」!右奥には寿司ネタの写真パネルが。
周期的にヴォロネジ行きたい病に見舞われる。
ヴォロネジで出会った人たちは、信じられないくらい皆いい人だった。
その最たるは、現地でお世話になったヴァルシェブニキの音楽監督
ヴィタリーさんとその奥様ナタリアさんなのだけれど、
ぜひとも書いておきたいのはホテル「ロシア」の従業員の方々のこと。
そもそもこの時は、通常のバウチャー旅行ではなく
成り行きでヴィタリーさんが現地で宿を手配してくれることになり、
着くまでどこのどんなホテルに泊まるのかもわからぬありさま。
なんの情報もないままに連れていかれたのが、街の中心部にある
こじんまりとした大衆ホテル「ロシア」だった。
ヴォロネジのホテル「ロシア」の客室
初日深夜。空港からホテルに到着するなり、
「おなかすいた~!!」と同行のOさんの第一声。
こんな時間じゃどこも店は開いてない。するとホテルの女性従業員が、
「あらあら大変!何かないかしら」と、どこぞかへ引っ込んでいき、
やがて、ハム、チーズ、ヨーグルト…などなどをパックに入れて
もってきてくれた。どうやら腹ぺコのOさんをほんとうに心配して、
従業員総出で食堂の残り物を集めてくれたもよう。しかもタダ。
そして「これしかないのよ」と申し訳なさそうに言うのだ。
そこに追い討ちをかけるかのように、もうひとりの同行者Kくんの嬌声。
「あ~ん、お風呂のお湯が出な~い!!」
するとまたまた従業員総出で、「あら大変!!」が始まった。
急遽、Kくんの部屋を替えてもらうことになったのだが、わざわざ
「お友達だけ別の階になるけどいいかしら?」と隣室まで聞きにくる。
なんだろう、この対応のやわらかさは??
モスクワのホテルなら、お湯が出ない? あ、そ。
修理屋が来るまで待ってなさい!で終わるところだ。
と!「私の部屋のお湯も出な~い!」と今度はOさん。
またまた従業員総出である。そして私のところに来て言うには、
「ここの給湯タンクは30リットルしか入らないから、
お湯を使いきったら40分待ってちょうだいね!」
やっぱりそうか。確かにここのお湯は途中で水になってしまったが、
よくあることなので、私はふつうに水シャワーを浴びてたぞ。
お湯はつねに出るものと思い込んでる若い衆は甘いのである!
なのに従業員さんは、イラついてるふうもなく、
「あの人たち、大騒ぎしてておかしいわね~。
何度言っても言葉が通じないみたいだから、
あとで説明しといてちょうだいね!」と終始笑顔。
大騒ぎする日本人が面白くてしょうがない、という感じなのだ。
別の日。フロントの女性に「コピーのできるところはないですか?」
と尋ねたら、「あら、ここでできるわよ」と
その場でタダでやってくれた。おまけに、
「そうそう、チェックアウトは込み合うから、急ぐなら今のうちに
支払いをすませておいたほうがいいわよ」と親切なご忠言。
まだ両替していないんですけど、ここで両替できますか?と聞けば
「ホテルではやってないけど、近くに銀行があるわよ」
でも今日は祝日ですけどあいてるでしょうか?
「あらそうだったわ」
するとその会話を聞いていたガードマンのおじさんが、
「カジノならやってるかもしれん」と口をはさんできた。
カジノ!!なんとヴォロネジにもカジノがあったんである(当時)。
丁寧に銀行とカジノの地図を書いてくださるフロントの方。
ああ、こんなに親身になってくれるホテルがロシアにあったとは!
が、最終日。チェックアウトを済ませて空港に向かい、
カフェで搭乗時刻を待ってたら、見送りのナタリアさんの携帯が鳴った。
ホテルの清掃係から、Kくんの部屋のタオルが1枚足りないが
持っていっていないか?と問い合わせてきたという。
「え~、ボク持ってきてないもーん!」とKくん。
そりゃそうだ、お持ち帰りするほど特徴のあるタオルでもなし。
だが疑われてもおかしくはない特徴がKくんにあるのは確かだ。
その場はなんとか収まったが「なんで私の携帯番号知ってるのよ!」
とナタリアさんはおかんむり。
せっかくいい印象をもってホテルをあとにしたのに、
少々バツの悪い幕切れとなってしまった。
でも清掃係の人は、単に職務に忠実なだけだったんだろうなぁ。
…にしても!なぜに若い衆は余計な騒動ばっか引き起こすんだか。
もう二度と連れて行かんぞー!
おまけ。ホテル「ロシア」の並びにあった日本料理店。
その名も「ワリバシ」!右奥には寿司ネタの写真パネルが。