第一次大戦に従軍し心に傷を負った父親は、妻の死後、ふたりの娘に背を向けた。姉のヴィアンヌは当時14歳、妹のイザベルは4歳だった。やがて第二次大戦が勃発、フランスはナチに屈服する。出征した夫を待つヴィアンヌ家にはドイツ軍大尉が住み始め、一方イザベルはパリで対独抵抗運動に参加し、連合軍航空兵の逃亡を助ける秘密活動を始める。暗号名はナイチンゲールだった…
ちょっとさくさく進みすぎかなあ、と思いつつスイスイ読み進めたのですが、下巻に入り戦況が厳しくなってから俄然おもしろくなった気がしました。要するに平時では単に気が合わないわがままな姉妹の話、という感じでどうにも興味が持ちづらかったのが、しんどい状況の中で必死にベターを求めたがんばる女たちの話になって、やっとおもしろく思えるようなったのだと思います。
もっと重厚な表現で書いた方がいいような気もするし、現代パートの女性が姉妹のどちらなのかで興味を引こうとする試みも成功しているとは言いがたい気がしましたが、最後までおもしろく読みましたし、ラストは号泣しました。
女は男にいちいち何もかもを言わない。息子の父親が誰かも言わない。言わないのは彼のためでもあるし自分たちのためでもある。言わなくてもなかったことにはならない。傷は癒えるけれど真実は存在し続け、愛もまた続く。感動的でしたが、だからこそ、やはり再びこんな思いをする者たちを生まないよう、戦争はなくさなくては、とも思いました。
ちょっとさくさく進みすぎかなあ、と思いつつスイスイ読み進めたのですが、下巻に入り戦況が厳しくなってから俄然おもしろくなった気がしました。要するに平時では単に気が合わないわがままな姉妹の話、という感じでどうにも興味が持ちづらかったのが、しんどい状況の中で必死にベターを求めたがんばる女たちの話になって、やっとおもしろく思えるようなったのだと思います。
もっと重厚な表現で書いた方がいいような気もするし、現代パートの女性が姉妹のどちらなのかで興味を引こうとする試みも成功しているとは言いがたい気がしましたが、最後までおもしろく読みましたし、ラストは号泣しました。
女は男にいちいち何もかもを言わない。息子の父親が誰かも言わない。言わないのは彼のためでもあるし自分たちのためでもある。言わなくてもなかったことにはならない。傷は癒えるけれど真実は存在し続け、愛もまた続く。感動的でしたが、だからこそ、やはり再びこんな思いをする者たちを生まないよう、戦争はなくさなくては、とも思いました。
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